日本株の始め方|口座開設から最初の1銘柄を買うまでの5ステップ

株を始めるのに必要なものは「証券口座」「入金するお金」「買う銘柄」の3つだけです。口座は無料で作れて、最短で申し込んだその日に取引を始められます。

ただし、順番を間違えると余計な手間と税金がかかります。口座の種類を選び間違えると、翌年に確定申告が必要になります。ここを先に押さえておくと、あとで戻ってやり直す必要がなくなります。

このページでわかること

・株を買うまでの5ステップと、それぞれにかかる日数
・証券会社の選び方と、主要5社の手数料・最短開設日
・特定口座と一般口座のどちらを選ぶべきか
・NISAを使うかどうかの判断
・いくらから始められるか
・最初につまずきやすい5つのポイント

株を買うまでに必要なのは3つだけ

株式投資を始めるのに、資格も審査も要りません。必要なのは次の3つです。

① 証券口座
銀行口座では株は買えません。証券会社に専用の口座を開きます。開設・維持とも無料です
② 入金するお金
株は原則100株単位です。株価が1,000円なら10万円が必要になります
③ 買う銘柄
東証に上場している会社から選びます。証券コードで注文します

この3つのうち、時間がかかるのは①だけです。②と③は口座ができてから決めても間に合います。先に口座を作っておくと、買いたい銘柄が出てきたときにすぐ動けます。

株の始め方|5ステップとかかる時間

申し込みから最初の売買までの流れは、次の5つです。

手順 やること かかる時間
① 証券会社を選ぶ 手数料と取扱商品を比べる。1社に絞らなくてよい 30分〜
② 口座の種類を決める 申込画面の中で選ぶ。あとから変えると手間がかかる 5分
③ 書類を出して申し込む マイナンバー確認書類と本人確認書類をアップロードする 15分
④ 審査を待つ ID・パスワードが届くのを待つ 最短で当日、多くは翌営業日
⑤ 入金して注文する 銘柄と株数、注文方法を指定する 10分

実際に待つのは④だけです。合計しても、早ければ申し込んだ当日に取引を始められます。つまずきやすいのは②で、ここは申し込みの途中に出てくるうえ、あとから変えると書類のやり取りが発生します。

日数の目安は証券口座の開設は何日かかる?最短即日の条件で会社ごとに整理しています。

ステップ1:証券会社を選ぶ

証券会社はいくつ開いても無料です。1社に絞る必要はありません。ただし最初の1社は、手数料と取扱商品で決めます。

証券会社 国内株の手数料 開設の最短 特徴
SBI証券 0円 翌営業日 IPOの取扱が多い。ポイントを選べる
楽天証券 0円(ゼロコース) 翌営業日 ゼロコースはSOR利用の同意が必須
松井証券 50万円まで0円 即日 25歳以下は金額にかかわらず無料
マネックス証券 10万円で99円 翌営業日 NTTドコモと提携。米国株に強い
DMM株 10万円で88円 即日 投資信託の取扱がない

※ 2026年9月時点の各社公表内容。手数料コースの選択や条件によって変わります。

手数料はもう決め手になりません。国内株はSBI証券が2023年9月30日から、楽天証券が2023年10月1日から0円になっています。「手数料が安いから」で選ぶ時代は終わっているので、扱っている商品とアプリの使いやすさで選びます。

5社の比較は株初心者におすすめの証券会社5社を比較にまとめています。

ステップ2:口座の種類を決める

ここが5ステップのなかで1番大事な選択です。申し込みの途中に出てきて、多くの人が何も考えずに通過してしまいます。

口座の種類 確定申告 向いている人
特定口座(源泉徴収あり) 不要 ほとんどの人。証券会社が税金を天引きして納めてくれる
特定口座(源泉徴収なし) 必要 年間の利益が20万円以下に収まる見込みの給与所得者
一般口座 必要(自分で計算) 特定口座で扱えない商品を持つ人。最初に選ぶ理由はない

迷ったら「特定口座・源泉徴収あり」です。証券会社が損益を計算し、税金を天引きして納めてくれるので、確定申告が要りません。

一般口座は取得価額から自分で計算する必要があり、1年分の売買をすべて自力で集計することになります。最初に選ぶ理由はありません。

詳しくは証券口座の種類特定口座とは?源泉徴収ありなしの選び方一般口座とは?で解説しています。

ステップ3:必要書類をそろえる

必要なのは「マイナンバーの確認」と「本人確認」の2つです。1枚で両方を満たせる組み合わせがあります。

組み合わせ 用意するもの 注意点
1枚で済む マイナンバーカード 両面の撮影が必要。最短即日の条件になっている会社が多い
2枚必要 通知カード + 運転免許証 通知カードは2020年5月25日に新規発行・再交付が終了。氏名や住所が変わっていると使えない
2枚必要 マイナンバー記載の住民票 + 健康保険証 住民票の取得に手数料と時間がかかる

マイナンバーの提出は任意ではありません。法律で義務づけられていて、出さないと口座を使えません。出さなかった場合に何が起きるかは証券口座とマイナンバーで説明しています。

書類の組み合わせは証券口座開設の必要書類|1枚で足りる組み合わせにまとめました。

ステップ4:NISAを使うかを決める

NISAは利益にかかる税金がゼロになる制度です。通常は利益の20.315%(所得税・復興特別所得税・住民税の合計)が引かれますが、NISA口座の中で買った株はこれがかかりません。

項目 つみたて投資枠 成長投資枠
年間の上限 120万円 240万円(合計360万円)
生涯の上限 1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)
買えるもの 金融庁の基準を満たす投資信託 個別株が買える
非課税の期間 無期限

個別株を買うなら成長投資枠です。売却すると、その分の枠が翌年に買った値段ぶんだけ戻ります。

ただしNISA口座で出た損失は、他の口座の利益と相殺できません。これが最大の不利で、損切りを前提とした短期売買には向きません。判断材料は新NISAのデメリットにまとめています。

NISA口座は税務署の確認を待たずに使い始められます(仮開設)。制度の全体像はNISAとは?、金額の決め方は新NISAの使い方で解説しています。

ステップ5:入金して最初の1銘柄を買う

口座ができたら入金し、銘柄と株数、注文方法を指定します。国内株は原則100株単位です(2018年10月に統一されました)。

注文方法 どうなるか 最初に使うなら
指値(さしね) 値段を決めて出す。その値段より不利では約定しない こちらを使う
成行(なりゆき) 値段を決めずに出す。すぐ約定するが、いくらで買えるかは分からない 板が薄い銘柄では想定外の値段になる

最初の1回は指値をおすすめします。成行は確実に約定する代わりに、注文が少ない銘柄では大きく不利な値段で成立することがあります。どのくらい差が出るかは板とは?成行注文でいくら損するかを図解で実例を出しています。

100株では高すぎるという場合は、1株から買えるミニ株(単元未満株)という選択肢もあります。ただし約定するタイミングが決まっていて、指値が使えないことがほとんどです。

単元株の考え方は単元株数とは?100株に統一された理由と最低投資金額で解説しています。

いくらから株を始められるか

金額そのものより、その金額で何ができるかが変わります。

用意する金額 できること 注意点
〜1万円 ミニ株、投資信託 100株単位では選択肢がほぼない
10万円 株価1,000円までの銘柄を100株 1銘柄に集中することになる
30万円 株主優待が狙える範囲が広がる 値動きの大きい銘柄では1日で数万円動く
100万円〜 3〜5銘柄に分けられる 分けても同じ業種ばかりだと分散にならない

最初は、なくなっても生活が変わらない金額にします。株価は1日で10%動くことがあります。生活費や近く使う予定のあるお金を入れると、下がったときに判断が乱れます。

優待をもらえる金額から探したい場合は株主優待ランキング1月〜12月、配当の仕組みは配当金とは?で解説しています。

初心者がつまずく5つのポイント

つまずくところ 起きること 先に決めておくこと
口座の種類 一般口座を選んでしまい、翌年に自分で計算する 特定口座・源泉徴収ありにする
買う理由 値上がりしている銘柄に後から乗って高値をつかむ 買う前に「なぜ上がると思うか」を1行で書く
損切り 下がっても売れず、含み損が膨らむ 買う前に売る値段を決めておく
注文方法 成行で出して、想定より高い値段で約定する 板を見てから指値で出す
情報源 SNSの推奨銘柄をそのまま買う 数字は必ず一次情報で確かめる

3つ目の損切りは、ルールを決めていても実行できないという性質のものです。実測データつきの解説は損切りができない理由損切りとは?ルールの決め方にあります。

より詳しい失敗の型は株式投資の初心者が失敗する10の落とし穴、判断が乱れる仕組みは株で勝てないのはメンタル?で扱っています。

口座を作ったあと放置するとどうなるか

証券口座の維持費は、主要なネット証券では無料です。使わずに置いておいても費用は発生しません。

ただし放置には別の問題があります。10年以上まったく取引がないと、休眠口座として扱われることがあります。また登録した住所や氏名が古いままだと、書類が届かず取引を制限されることがあります。

詳しくは証券口座の維持費は無料?放置するとどうなるで解説しています。

口座開設のキャンペーンで受け取った現金やポイントは、課税対象になることがあります。条件と税金の扱いは証券口座のキャンペーンの選び方と税金の注意点にまとめました。

株の始め方に関するよくある質問

株を始めるのにいくら必要ですか?
国内株は原則100株単位なので、株価1,000円の銘柄なら10万円が必要です。1株から買えるミニ株を使えば数千円から始められますが、約定するタイミングが決まっていて指値が使えないことがほとんどです。まず10万円前後を目安にすると、選べる銘柄が一気に増えます。
証券口座は何日で作れますか?
マイナンバーカードを使ったオンライン申込なら、松井証券とDMM株が最短で申込当日、SBI証券・楽天証券・マネックス証券が翌営業日です。郵送で書類をやり取りすると1週間前後かかります。急ぐならマイナンバーカードを用意してください。
口座の種類はどれを選べばいいですか?
特定口座の「源泉徴収あり」です。証券会社が損益を計算して税金を天引きするため、確定申告が要りません。一般口座は取得価額から自分で計算する必要があり、最初に選ぶ理由はありません。あとから変更もできますが、書類のやり取りが発生します。
NISA口座は作ったほうがいいですか?
長く持つつもりなら作る価値があります。利益にかかる20.315%の税金がゼロになるためです。ただしNISA口座の損失は他の口座の利益と相殺できません。頻繁に売買して損切りも使う予定なら、課税口座のほうが有利になる場面があります。
証券会社は1社に絞るべきですか?
絞る必要はありません。開設も維持も無料なので、複数持って使い分けている人が多くいます。ただしNISA口座は1人1口座で、1年に1回しか金融機関を変更できません。NISAをどこで開くかだけは先に決めてください。
マイナンバーを出さずに口座を作れますか?
できません。法律で提出が義務づけられています。提出しないと口座の開設が完了せず、取引もできません。通知カードは2020年5月25日に新規発行と再交付が終了しているため、いま持っていない場合はマイナンバーカードか、マイナンバー記載の住民票を用意することになります。
最初に買う銘柄はどう選べばいいですか?
自分が使ったことのある会社から見ると、事業の中身が分かるぶん判断しやすくなります。そのうえでPERやPBRといった指標で株価の水準を確かめます。SNSやランキングで見かけた銘柄をそのまま買うと、なぜ上がると思ったのかを説明できず、下がったときに売る判断もできません。
株の勉強はどこから始めればいいですか?
用語を全部覚えてから始める必要はありません。注文するときに使う「指値」「成行」「単元株」の3つを分かっていれば買えます。そのうえで、実際に持ってみると気になる言葉が出てくるので、その都度調べるほうが定着します。

まとめ

株の始め方は、次の5つの順番で進めます。

このページの要点

・必要なのは「証券口座」「入金するお金」「買う銘柄」の3つだけ
・待つのは審査だけ。最短で申込当日、多くは翌営業日
・口座の種類は特定口座・源泉徴収ありを選ぶ
・国内株の手数料はSBI証券と楽天証券が0円。もう決め手にならない
・国内株は原則100株単位。最初の注文は指値で出す
・買う前に「売る値段」を決めておく

口座は無料で作れて、維持費もかかりません。買う銘柄が決まっていなくても、先に作っておけば買いたいものが出てきたときにすぐ動けます。

証券会社をまだ決めていない場合は株初心者におすすめの証券会社5社を比較から、口座の種類で迷っている場合は証券口座の種類から読んでください。

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