
結論から書きます。マイナンバーカードがあれば、必要な書類はそれ1枚です。スマホで撮影して送るだけで、最短で翌営業日から取引を始められます。
逆に、マイナンバーカードがない場合は2点以上の書類が必要になり、開設までの日数も延びます。証券会社ごとの違いより、この差のほうが大きく効いてきます。
この記事では、書類の組み合わせパターンと、申込が差し戻される原因を整理します。
この記事でわかること
・パターン別の組み合わせ(何を何枚出すか)
・マイナンバーカードがない場合の代替
・eKYCと郵送で開設までの日数がどう変わるか
・主要ネット証券5社の必要書類
・申込時に入力を求められる項目(勤務先・インサイダー登録)
・審査に落ちる・時間がかかるケース
・NISA口座・未成年口座を同時に申し込む場合
※ 本記事は2026年8月時点で確認した一般的な情報です。必要書類や手続きは各社で異なり変更されることもあるため、申込前に必ず各証券会社の公式サイトでご確認ください。
目次
必要な書類は2種類
証券口座の開設では、法令にもとづいて2つのことを確認します。
マイナンバーカードは、この2つを1枚で満たします。裏面に個人番号があり、表面に顔写真があるためです。これが「1枚で足りる」理由です。
パターン別の組み合わせ
| パターン | 番号確認 | 本人確認 | 枚数 |
|---|---|---|---|
| A:最短 | マイナンバーカード(表裏) | 1点 | |
| B:通知カードあり | 通知カード | 運転免許証など顔写真つき1点 | 2点 |
| C:住民票 | 個人番号記載の住民票 | 運転免許証など顔写真つき1点 | 2点 |
| D:顔写真つき書類がない | 通知カードまたは住民票 | 健康保険証・年金手帳などから2点 | 3点 |
顔写真つき(1点でよい)
・マイナンバーカード ・運転免許証 ・運転経歴証明書 ・パスポート ・在留カード
顔写真なし(2点必要になることが多い)
・健康保険証 ・年金手帳 ・住民票の写し ・印鑑登録証明書
※ 証券会社によって認められる書類の範囲は異なります
マイナンバーカードがない場合
手元にない場合の選択肢は3つです。
記載されている氏名・住所が住民票と一致していれば番号確認書類として使えます。引っ越しや結婚で記載事項が変わっていると使えません。通知カードは2020年5月に新規発行・再交付が終了しています。
役所の窓口かコンビニ交付で取得します。「個人番号を記載する」を選ばないとマイナンバーが載りません。発行から6か月以内のものを求められるのが一般的です。
申請から交付まで1か月程度かかりますが、以降の手続きがすべて1枚で済みます。2024年12月に健康保険証と一体化されたこともあり、持っている前提の手続きが増えています。
※ マイナンバーカードの交付までの期間は自治体によって異なります。
eKYCと郵送で日数が変わる
提出方法の選択が、開設までの日数を最も左右します。
| 項目 | eKYC(スマホで完結) | 画像アップロード | 郵送 |
|---|---|---|---|
| 開設まで | 最短翌営業日 | 2〜5営業日 | 1週間〜10日 |
| やること | カードと自分の顔をスマホで撮影 | 書類の画像を送る | コピーを郵送する |
| 郵便物 | 届かないことが多い | 簡易書留で届くことがある | 必ず届く |
| 必要なもの | マイナンバーカードまたは運転免許証 | 書類の画像 | 書類のコピー・切手 |
郵送を選ぶと簡易書留が自宅に届きます。
eKYCなら郵便物が発生しないことが多いため、同居している家族に知られにくくなります。
あわせて、各種書類の受取を電子交付に設定しておくと、その後の郵便物も減ります。
※ 電子交付は手数料が0円になる条件にもなっていることがあります
主要ネット証券5社の必要書類
基本的な要件は各社ほぼ共通です。マイナンバーカードがあれば、どこでも1点で済みます。
| 証券会社 | 必要書類 | オンライン完結 |
|---|---|---|
| SBI証券 | マイナンバー確認書類+本人確認書類 | 対応(最短翌営業日) |
| 楽天証券 | 同上 | 対応(最短翌営業日) |
| マネックス証券 | 同上 | 対応 |
| 松井証券 | 同上 | 対応 |
| DMM株 | 同上 | 対応(最短翌営業日) |
※ 認められる書類の範囲、開設までの日数、オンライン本人確認の対応状況は変更されることがあります。申込前に各社の公式サイトでご確認ください。各社の特徴は証券会社5社の比較にまとめています。
必要書類は各社でほぼ同じです。差がつくのは「マイナンバーカードを持っているかどうか」のほうです。
どの証券会社を選んでも、カードがあれば最短、なければ書類集めから始まります。
準備から取引開始までの流れ
全体像を先に把握しておくと、どこで止まっているかが分かります。
マイナンバーカードがあれば即日。無ければ住民票の取得(当日)かカードの申請(約1か月)が先になります。
住所は書類のとおりに入力します。口座区分とNISAの同時申込もここで選びます。
カードと自分の顔をスマホで撮影します。ここで失敗すると数日戻ります。
IDとパスワードがメールまたは郵送で届きます。
・電子交付の設定(手数料が0円になる条件のことがある)
・配当金の受取方法を「株式数比例配分方式」に(NISAの非課税に必須)
・ポイントサービスの登録
| 状況 | 取引開始までの目安 |
|---|---|
| マイナンバーカードあり+eKYC | 最短で翌営業日 |
| 通知カード+運転免許証+アップロード | 2〜5営業日 |
| 住民票を取りに行くところから | +1日(取得)+上記の日数 |
| 郵送で手続き | 1週間〜10日 |
| マイナンバーカードの申請から | 約1か月+上記の日数 |
「今すぐ株を買いたい」なら、マイナンバーカードの有無が最大の分岐点になります。無い場合は、住民票を取って進めるのが最も早い経路です。
申込時に入力を求められる項目
書類以外に、フォームで答える必要がある項目があります。ここで手が止まる人が多いので先に整理します。
| 項目 | なぜ聞かれるのか |
|---|---|
| 口座区分の選択 | 税金の扱いが変わる。迷ったら「特定口座(源泉徴収あり)」 |
| NISA口座の同時申込 | あとから申し込むこともできるが、同時のほうが手間が少ない |
| 勤務先・職業 | 下記のインサイダー登録の判定に使われる |
| インサイダー登録 | 上場企業やその関係会社に勤めている場合は登録が必要 |
| 金融機関等への勤務 | 証券会社等に勤めている場合、取引に制限がかかることがある |
| 外国PEPs該当の有無 | 外国の重要な公的地位にある方かどうかの確認(法令上の義務) |
| 投資経験・年収・資産 | 適合性の原則にもとづく確認。信用取引の審査にも使われる |
| 反社会的勢力でないことの表明 | 法令にもとづく確認事項 |
上場企業やその子会社に勤めている場合、自社株の売買が制限されるため登録が必要です。
申告せずに自社株を売買すると、社内規程違反や法令違反になるおそれがあります。
登録しても、他社の株の売買が制限されるわけではありません。
勤務先の就業規則や社内規程も必ず確認してください。
審査に落ちる・時間がかかるケース
差し戻しの原因は、ほとんどが書類そのものではなく入力内容との不一致です。
「1-2-3」と「一丁目2番3号」のような違いでも差し戻されます。マンション名の省略、部屋番号の記載漏れも同様です。書類に書かれているとおりに入力してください。
運転免許証の期限切れ、住民票が発行から6か月を超えている、といったケースです。
反射で文字が読めない、カードケースに入れたまま撮影している、厚みの確認で角度が足りない、など。明るい場所で、斜めから撮ると反射を避けられます。
発行時に「個人番号を記載する」を選ばなかった場合です。取り直しになります。
1人1口座が原則です。過去に開設して忘れている場合、重複として弾かれることがあります。
証券口座は預金口座と同じく、要件を満たしていれば開設されます。信用情報で落とされる性質のものではありません。
時間がかかる場合、その原因はほぼ書類の不備です。
ただし信用取引口座は別で、投資経験や資産状況による審査があります。
NISA口座・未成年口座を同時に申し込む場合
| 口座 | 追加で必要なこと |
|---|---|
| NISA口座 | 追加書類は不要。ただし税務署の確認が入るため、口座開設より数日〜数週間かかることがある |
| 他社からのNISA変更 | 前の金融機関が発行する「勘定廃止通知書」または「非課税口座廃止通知書」が必要 |
| 未成年口座 | 本人と親権者の本人確認書類、続柄が確認できる書類(戸籍謄本・住民票など) |
| 信用取引口座 | 別途審査。最低委託保証金30万円が必要 |
| 外国株口座 | 証券会社によっては別途申込が必要(書類は不要なことが多い) |
NISAはすべての金融機関を通じて1人1口座のため、重複していないかを税務署が確認します。
証券口座は使えるのに、NISA口座だけまだ使えないという期間が生じることがあります。
多くの証券会社では、確認完了前でも仮開設して取引できる扱いにしていますが、重複が判明した場合は課税口座扱いになります。
なお、18歳未満はNISAを使えません。ジュニアNISAは2023年末で終了しています(→ NISAとは)。
※ 本記事は手続きの説明であり、特定の金融機関や取引を勧めるものではありません。
口座開設の必要書類に関するよくある質問
まとめ
証券口座の開設で必要なのは、番号確認と本人確認の2つです。マイナンバーカードがあればこれを1枚で満たせるため、最短ルートになります。
この記事のまとめ
・マイナンバーカードなら1枚で足りる
・通知カードは記載事項が住民票と一致している場合のみ使える
・住民票は「個人番号を記載する」を選ばないと使えない
・eKYCなら最短翌営業日、郵送なら1週間〜10日
・差し戻しの最大の原因は住所の表記ゆれ
・上場企業に勤めている場合はインサイダー登録が必要
・NISA口座は税務署の確認があるため時間がかかることがある
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