板とは何か?わかりやすく解説

板とは

板(読み方:いた)

 

板とは、売り注文と買い注文の状況を示した一覧表のことです。

銘柄・価格ごとに売り注文の数量と買い注文の数量を並べたもので、どの価格帯にどれ位の注文が入っているのかを一目で知ることができます。

単に「板」と呼ぶほか、「板情報」や「気配」などと呼ぶこともあります。
また、板の売り注文側を「売り板」、買い注文側を「買い板」と呼びます。

この板情報は株式の売買注文をする際、現在の注文状況や需給関係を把握するために重要な情報となります。

株式取引は、売りたい人と買いたい人の条件がマッチして初めて取引が成立します。
そのため、いくらで売買注文が出ているのかを知ることはとても重要です。

もしも板がなければ現在の注文状況はわからないので、

・いくらで注文を出せば直ぐに約定するか
・成行注文を出して現在の株価付近で約定するか
・需給はどうなっているか(買い注文と売り注文どちらが多いか)

などを判断することができません。

そのため、板がなければ売買注文も安易に出せないですし、需給関係もわからないので売買判断も難しくなります。

しかし板を確認すれば“いくらでどれ位の注文があるのか”を判断できるので、現在は買いと売りどちらが多いかもわかりますし、いくらなら直ぐに約定するか、成行注文を出しても想定外の価格で約定はしないか、などを判断できるようになります。

板の基本情報

板には、次の3つの情報が表示されています。

・売り注文の数量
・買い注文の数量
・注文価格(気配)

楽天証券の株アプリ「iSPEED」を参考にそれぞれの項目を確認していきましょう。

売り注文の数量

 

「売り注文の数量」は、板の左側に並んでいる数字です。
この売り注文が並んでいる部分を“売り板”といいます。

上記板を参考に見てみると、売り注文のところに緑色で「500 2,077.0」とありますが、これは「2,077円に500株の売り注文が入っている」ことを示しています。

売り板の一番上には「4,837,100 OVER」とありますが、これはその時点で売り板に表示されている「上限価格を超える売り注文の数量」となります。
上記板を例にすると「2081.5円を超える価格帯に4,837,100株の売り注文が入っている」ことを示しています。

実際に証券会社や取引ツールで板を確認すると「売数量」や「売気配株数」などと表示されている項目です。

買い注文の数量

 

「買い注文の数量」は、板の右側に並んでいる数字です。
この買い注文が並んでいる部分を“買い板”といいます。

上記板を確認すると赤色で「2,074.0 12,000」とありますが、これは「2,074円に12,000株の買い注文が入っている」ことを示しています。

買い板の一番下には「3,823,700 UNDER」とありますが、これはその時点で買い板に表示されている「下限価格を下回る買い注文の数量」となります。
上記板を例にすると「2,069.5円を下回る価格帯に3,823,700株の買い注文が入っている」ことを示しています。

実際に証券会社や取引ツールで板を確認すると「買数量」や「買気配株数」などと表示されている項目です。

注文価格

 

「注文価格」は、板の中央に並んでいる数字です。

実際に証券会社や取引ツールで板を確認すると「気配」や「気配値」、「値段」などと表示されている項目です。

ちなみに気配値とは、売買する人が希望する値段のことを指しています。
つまり「指値注文の価格」となりますので、上記板の状態で指値2,077円で100株の売り注文を出すと、気配2,077の売数量が500から600に変わります。

また、売り注文の価格を「売り気配」、買い注文の価格を「買い気配」といいます。

注文状況は刻々と変化するものですが、板を確認することでそうした情報をリアルタイムで得ることができ、その時点でいくらならすぐに売買成立するか、などを知ることができます。

板の見方

板を確認すればいくらで取引成立するかわかる

何度か話しましたが、板を確認すればどの価格帯にどれ位の注文が入っているのを把握できます。

そのため、いくらで注文すればすぐに売買できるか、どれ位の成行注文なら出しても大丈夫か、などを判断できます。

 

 

こちらの板であれば、2,077円に500株の売り注文が入っているので、2,077円で500株以内の指値買い注文、または500株以内の成行買い注文ならすぐに取引が成立します。

500株を超える注文を出した場合は、指値注文なら500株のみすぐに取引成立となり、残りの株数は2,077円で買い板に並びます。

成行注文なら500株は2,077.0円で取引成立となり、それを超える株数は次の売り注文と取引成立となります。
例えば、1,000株の成行注文を出したのなら、500株は2,077.0円、500株は2,077.5円と取引成立となります。

このように板を確認して注文状況を把握すれば、状況に応じた注文を出すことができます。

需給バランスを把握できる

株価は、需要(買い)と供給(売り)のバランスによって決まるものなので、買いたい人が多ければ株価は上がり、売りたい人が多ければ株価は下がります。

そのため、株式取引をするうえで、需給バランスを把握することはとても重要です。

板情報では、売買注文の数量がわかるので需給の判断に役立ちます。

板情報で需給を見る時は、その時点で板に表示された注文はもちろんですが、売り注文の「OVER」や買い注文の「UNDER」の数量も確認しましょう。

 

 

「OVER」や「UNDER」は、どの価格帯の注文であるか詳細はわからないものの、売り買いの圧力になってきます。

具体的には

・「OVER(売り注文)」より「UNDER(買い注文)」が明らかに多い場合は買い圧力が強い
・「UNDER(買い注文)」より「OVER(売り注文)」が明らかに多い場合は売り圧力が強い

ということがわかります。

そのため、現時点で株価が上昇しているとしても、「OVER」が明らかに多い場合は“上に売り圧力が潜んでいる”と判断でき、“上値の重さが意識されて伸び悩む可能性があるかもしれない”といった予測ができるようになります。

このように板情報をしっかり把握することで需給を読むことができ、投資判断に役立てることができます。

ただし、大きな売り注文が出ていて一見すると売り圧力が強く見える場面でも、それを一気に飲み込むような買い注文が入ったりすると、これまでの状況から一転することもあります。

ですので“売り注文が多いから絶対に下がる”“買い注文が多いから絶対に上がる”といったように過信せず、あくまで参考情報として注目し、柔軟な対応を取れるようにしておきましょう。

寄付前なら成行注文の数量も表示される

板は基本的に指値注文のみ表示されますが、寄付前なら成行注文の数量も表示されます。

 

 

板の上部に表示されているのが成行注文の数量となります。
こちらの場合は成行売り注文37,800株、成行買い注文158,900株が入っていることがわかります。

板が薄い、板が厚いとは

板は注文状況によって「板が薄い」「板が厚い」と言ったりします。

これは平たく言うと注文数量が多いかどうかを指しています。

 

 

例えばこちらの板を確認すると、売買注文の数量は100株や200株がほとんどで“注文数量が少ない”のがわかります。

このような状態にある板を“板が薄い”といいます。

板が薄い場合、注文数量が少ないだけでなく、注文価格の刻み幅がバラバラで間隔が大きくなっていることもあります。

そのため、安易に成行注文をすると想定外の価格で取引が成立してしまうこともあります。
上記の売り板を確認してもわかるように、3,215円と3,220円に100株ずつ並んでますが、次の価格は3,280円と一気に高くなります。

板が薄い銘柄は高値掴みをしてしまうこともありますので注意するようにしましょう。

 

 

一方で、こちらの板のように注文数量が多い状態を“板が厚い”といいます。

注文数量が多くなるほど“板が厚い状態”となり、売買が活況であることを示しています。

板が厚い場合は、注文価格の刻み幅も小さく、一定間隔で並んでいるので売買がしやすい状態となります。

見せ板には要注意

見せ板とは、約定する意思がないにもかかわらず、大量の注文を出して、第三者に相場状況を誤解させる行為のことです。

なぜこんなことをするのかと言うと、保有株を売却して利益を得たり、安く株を買い集めるためです。

例えば、現在価格より安い位置で大量の買い注文があると、他の投資家はこれ以上下がらないだろうと誤解して買いに向かいます。
そうすると見せ板を出した人はその買いに対して保有株を売却して利益を得ることができます。

見せ板は「相場操縦的行為」に該当し、禁止されている行為となるのでやってはいけないことです。

しかし実際に株式取引をしているとよく目にすることもあるので、見せ板に惑わされないように、こういうこともあるというのは覚えておくようにしましょう。

見せ板を完全に見分けるのは難しいですが、大きな注文が約定しないまま出たり消えたりしている場合は注意が必要です。

板に表示される文字について

板情報には、売買注文の数量と価格のほか、取引状況に応じて「前」や「連」、「特」や「S」と表示されます。

「前」は、寄付前の注文状況を表す気配のことです。

「連」は、連続約定気配のことです。

連続的に売買が約定して、直前の約定値段から更新値幅の2倍の水準を超えて買い上がる場合に表示されるものです。
急激な株価の変動を抑えるために導入された制度となっています。

「特」や「S」は、特別気配のことです。

特別気配とは、簡単に言うと「売り注文」または「買い注文」のどちらか一方に偏ってしまったときに表示される気配のことです。
急激な株価の変動を抑えるために、一度売買の成立をストップして表示される気配となります。

特別気配と連続約定気配は“急激な株価の変動を抑えるために”という目的は同じですが、発生条件に違いがあります。

連続約定気配については「連買いとは何か?わかりやすく解説」、特別気配については「特買いとは何か?わかりやすく解説」で詳しく紹介しているので合わせてご覧ください。

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