
株主優待のランキングは、種類ごとに分けて見ないと比べられません。クオカードのように額面がそのまま価値になるものと、割引券のように使わなければ0円のものが、同じ「実質利回り」として並んでしまうためです。
このページでは100株で買えて、買ったその年からもらえて、額面がはっきりしている銘柄だけを種類別に並べています。いま載せているのは9種類・87銘柄です。
このページでわかること
・ランキングに載せる前に外している5種類の優待
・87銘柄を並べて見えた、権利確定月と投資額の偏り
・額面型と割引型で「同じ利回り」の意味が変わること
・優待が廃止・変更されるリスクの確認方法
種類から選ぶ|100株優待ランキング
種類のタブを押すと、そのランキングに切り替わります。並び順は実質利回り(年間の額面 ÷ 100株の投資額)です。
クオカードの優待 10銘柄(実質利回りの高い順)
それぞれの銘柄の中身・注意点・9種類に入りきらなかった銘柄は、各記事に書いています。権利確定月から探したい場合は株主優待を探す、条件を細かく指定したい場合は同じページの検索ツールが使えます。
ランキングに載せる前に外しているもの
優待の情報をそのまま集計すると、実際にはもらえない金額が上位に並びます。そこで全種類で共通のルールを決めて、先に外しています。
| 外しているもの | 理由 |
|---|---|
| 周年記念・上場記念の優待 | 今回限りで、翌年はもらえない |
| 申込や契約が条件のもの | 株を持っているだけではもらえない |
| 抽選・ガチャの景品 | 全員がもらえるわけではない |
| 100株では対象外のもの | 500株や1,000株から、という設定になっている |
| 継続保有が条件のもの | 買った年にはもらえない |
外した銘柄と、その理由は各記事に一覧で載せています。優待の一覧サイトで見かける「利回り100%超」の多くは、この5つのどれかです。
ただし、5つを外しても100%を超える銘柄は残ります。いま1番高いのはポイントのabc(8783)で178.57%です。これは優待が手厚いからではありません。株価が56円で、100株の投資額が5,600円しかないためです。年10,000ptという額面は他社と比べて特別大きいわけではなく、分母の投資額が小さいぶんだけ利回りが跳ね上がっています。
投資額は各社の株価から100株ぶんを計算したもので、額面は開示された内容を1件ずつ確認しています(2026年9月時点)。
87銘柄を並べて見えたこと
9種類87銘柄をまとめて集計すると、種類の違いとは別に共通した傾向がありました。
| 集計した項目 | 結果 |
|---|---|
| 実質利回りの中央値 | 2.52% |
| 実質利回りが10%以上の銘柄 | 8銘柄(うち投資額3万円以下が7銘柄) |
| 年2回もらえる銘柄 | 32銘柄(36.8%) |
| 投資額10万円以下の銘柄 | 47銘柄(54.0%) |
| 1番多い権利確定月 | 3月(41銘柄) |
※ すべてこの87銘柄の中での数です。東証全体で3月に権利が確定する優待は863社あります(株主優待を探すに月別の社数をまとめています)。
※ 代表値に平均ではなく中央値を使っています。株価が数十円の銘柄が数百%になり、平均だと実態から離れるためです。
実質利回りが10%以上の8銘柄のうち、7銘柄は投資額が3万円以下です。優待の額面は固定なので、株価が安いほど利回りは自動的に上がります。利回りの高さは、優待の手厚さではなく株価の安さを映していることがあります。
年2回もらえる銘柄が36.8%を占めます。1回あたりの額面が小さくても、年間で足すと利回りが上がるためランキングの上位に入りやすくなります。
権利確定月は3月が41銘柄、9月が17銘柄、2月が16銘柄という並びです。3月に集中しているので、この月だけで買おうとすると資金が一度に必要になります。
| 種類 | 銘柄数 | 実質利回りの中央値 |
|---|---|---|
| 割引券 | 10銘柄 | 10.75% |
| ポイント | 10銘柄 | 5.40% |
| ギフト券 | 10銘柄 | 3.46% |
| 食事券 | 10銘柄 | 2.80% |
| クオカード | 10銘柄 | 2.77% |
| 自社製品 | 10銘柄 | 1.92% |
| 旅行・ホテル | 8銘柄 | 1.72% |
| カタログ | 10銘柄 | 1.07% |
| 飲料・お酒 | 9銘柄 | 0.85% |
種類によって中央値が大きく違います。ただしこれは「どの種類が得か」を意味しません。次の章のとおり、利回りの計算に入る額面の性質が違うためです。
額面型と割引型は、同じ利回りでも意味が違う
実質利回りは「年間の額面 ÷ 100株の投資額」で計算します。この「額面」が何を指すかが、種類によって変わります。
| 型 | 額面の意味 | 実際に受け取れるか |
|---|---|---|
| 額面型 クオカード・ギフト券・ポイント |
書かれた金額がそのまま使える | ほぼ額面どおり |
| 現物型 自社製品・カタログ・お米・飲料 |
定価または相当額 | 欲しいものかどうかで変わる |
| 割引型 割引券・旅行・施設利用 |
割引される上限の金額 | 使わなければ0円 |
割引型は、買い物や契約をして初めて価値が出ます。「10%引きで上限1万円」の優待は、10万円を使って初めて1万円分になります。何もしなければ0円です。
現物型は「定価いくら相当」と書かれていても、その値段で買う人がいるかどうかは別です。自分が使う前提で、いくらの支出が減るかに置き換えて考えます。
そのうえで、利回りが高い銘柄には共通する事情があります。優待利回りが10%を超える銘柄は、その76%が配当を出していません(2026年集計)。優待の額面は固定なので、株価が下がるほど利回りは自動的に上がります。
優待利回りの計算と3つの落とし穴
ランキングは利回り順に並んでいますが、その数字の意味を押さえておくと選び方が変わります。
優待利回り(%)= 優待品の価値 ÷ 投資金額 × 100
例:3,000円分の食事券 ÷ 投資金額10万円 × 100 = 優待利回り3.0%
食事券や割引券は、その店を利用しなければ価値がありません。近くに店舗がない、行く習慣がないという場合、実質0%です。換金性の高いクオカードや自社製品とは性質が違います。
権利落ち日には、優待と配当の価値の分だけ株価が下がりやすくなります。優待をもらっても、株価が同じだけ下がれば差し引きはゼロです。優待狙いの短期売買が得になりにくいのはこのためです。
分母が投資金額なので、業績悪化で株価が半分になれば利回りは2倍に見えます。高利回りの銘柄を見つけたら、優待が増えたのか株価が下がったのかを確認してください。
実務的な結論はこうなります。優待利回りと配当利回りを合計した「総合利回り」で見て、そのうえで自分が実際に使える優待を選ぶ。この順番が最も失敗が少なくなります。
あわせて配当性向を確認すれば、その還元水準を続けられるかも判断できます。配当性向が100%を超えている企業は、優待も配当も見直される可能性があります。
優待が廃止・変更されるリスク
株主優待は法律上の義務ではありません。会社が任意で行っている制度なので、予告なく内容が変わったり、廃止されたりします。
| 起きること | 内容 | 株価 |
|---|---|---|
| 優待の廃止 | 制度そのものをやめる | 大きく下がる |
| 内容の縮小 | 金額を下げる、品目を減らす | 下がる |
| 必要株数の引き上げ | 100株→500株などに変更 | 下がる |
| 長期保有条件の追加 | 1年以上の継続保有が必要になる | 短期勢には不利 |
| 配当への振り替え | 優待をやめて増配する | 評価は分かれる |
最後の行が近年増えています。「株主平等の観点から優待を廃止し、配当による還元に一本化する」という説明で廃止されるケースです。優待をもらえない機関投資家や海外投資家への配慮という背景があります。
廃止リスクを下げる考え方もあります。優待が事業のPRになっている企業は続けやすい傾向があります。自社製品を配る食品メーカーや、自社店舗の割引券を配る小売業などです。
逆に、事業と関係のない金券を配っている企業は、コストとして見直されやすくなります。クオカード優待は換金性が高い反面、廃止リスクも相対的に高いという二面性があります。
権利確定月から探す
ほしい優待の種類が決まっていない場合は、権利確定月から探すほうが早いです。買ってから権利が確定するまでの期間が短いほど、株価の変動を引き受ける時間が短くなります。
1月から12月まで、月ごとの社数と権利付最終売買日は株主優待を探すにまとめています。同じページに、金額・時期・種類で絞り込める検索ツールも置いています。
権利日の数え方そのものは権利確定日、優待利回りの定義は優待利回りで解説しています。
株主優待ランキングに関するよくある質問
まとめ
このページの要点
・実質利回りの中央値は2.52%。10%超の8銘柄は7が投資額3万円以下
・年2回もらえる銘柄が36.8%。年間で足すと上位に入りやすい
・割引型は使わなければ0円。額面型と同じ利回りでも意味が違う
・利回り10%超の銘柄は76%が無配(2026年集計)
・記念優待・申込が条件・抽選・継続保有条件は先に外している
種類が決まっているならこのページのタブから、時期から決めたいなら株主優待を探すから見ていくと早く絞り込めます。

