
DMM株の最大の特徴は、米国株の取引手数料が0円であることです。国内株と米国株を1つのアプリで扱える点も、他社にはあまりない構成になっています。
ただし、選ぶ前に知っておくべき制約があります。DMM株は投資信託を扱っていません。そのためNISAの「つみたて投資枠」を使うことができず、積立中心で資産形成をしたい人には向きません。
この記事では、DMM株が強い場面と明確に向かない人を分けて書きます。
この記事でわかること
・国内株の手数料体系
・25歳以下が実質0円になる仕組み
・DMM株ポイントの使い道
・米国株を信用取引の担保にできる仕組み
・投資信託を扱わないことの影響(NISAつみたて投資枠)
・デメリットと向かない人
・他社との使い分け
※ 本記事の手数料・サービス内容は2026年8月時点で確認した一般的な情報です。条件や適用範囲は変更されることがあるため、口座開設前に必ず公式サイトで最新の内容をご確認ください。
目次
DMM株とは
DMM株(読み方:ディーエムエムかぶ)
DMM.com証券が提供する株式取引サービスです。FX事業で知られる同社が、2018年に株式取引へ参入しました。手数料の安さと、シンプルな商品構成が特徴です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 米国株の取引手数料 | 0円(為替スプレッドは別途) |
| 国内株の手数料 | 取引ごとの1プラン。業界最安水準 |
| 1日定額プラン | なし |
| 投資信託 | 取扱いなし |
| 信用取引 | 対応。金利・貸株料が低水準 |
| ポイント | DMM株ポイント(現金に交換できる) |
| 口座管理料 | 無料 |
米国株の手数料0円が意味すること
ここがDMM株を選ぶ最大の理由です。ただし「コストがまったくかからない」わけではありません。
買うときも売るときも0円
約定代金にかかわらず0円
円とドルを交換するときの差
売買のたびに実質的な負担になる
他社では「取引手数料は約定代金の0.495%(上限22ドル)」といった形が一般的です。
DMM株はこの部分が0円になりますが、為替スプレッドは各社で異なります。
比べるときは、手数料と為替コストを合わせた総額で見てください。
少額の売買を頻繁に行うほど手数料0円の効果が大きく、大きな金額を一度に動かす場合は為替コストの比重が上がります。
「米国株を少額で何度も売買する」という使い方でこそ、DMM株の設計は効いてきます。
国内株の手数料と25歳以下の優遇
国内株については取引ごとの1プランのみです。1日定額プランはありません。
| 対象 | 国内株の手数料 |
|---|---|
| 一般 | 取引ごとの約定代金に応じた手数料。業界最安水準 |
| 25歳以下 | 実質0円(支払った手数料が全額キャッシュバックされる仕組み) |
| NISA口座 | 国内株の売買手数料は0円 |
SBI証券と楽天証券は、年齢を問わず国内株の売買手数料が0円です(所定の設定が条件)。
国内株だけを取引するなら、DMM株を選ぶ理由は薄くなります。
DMM株の価値は米国株と信用取引にあります。
ここは正直に書いておく必要があります。2023年に主要ネット証券が国内株を0円にした結果、「国内株が安い」という訴求は差別化になりません。各社の比較は証券会社5社の比較で整理しています。
DMM株ポイントの使い道
取引に応じてDMM株ポイントが貯まります。他社のポイント制度と性格が違うので、混同しないよう整理します。
| 項目 | DMM株ポイント | 他社のポイント |
|---|---|---|
| 使い道 | 現金に交換できる | 投資信託の買付に使えることが多い |
| 共通ポイント | DMM内で完結(Vポイント等ではない) | Vポイント・楽天ポイントなど日常でも使える |
| 貯まる場面 | 取引に応じて | 投信の保有残高・クレカ積立でも貯まる |
| 交換の条件 | 最低交換単位と有効期限がある | サービスにより異なる |
「現金に交換できる」というのは他社にない性質です。ただしDMM内でしか貯まらず、有効期限もあるため、普段の買い物で貯まる共通ポイントとは使い勝手が異なります。
※ ポイントの付与率・交換条件・有効期限は変更されることがあります。最新の内容は公式サイトでご確認ください。
米国株を信用取引の担保にできる
これは他社にあまりない仕組みで、信用取引を使う人には実質的な差になります。
信用取引では、現金の代わりに保有している株式を保証金として差し入れられます(代用有価証券)。
DMM株では米国株も代用有価証券として使えます。
つまり米国株を保有したまま、その評価額を担保に国内株の信用取引ができるということです。
・代用有価証券は時価の一定割合(掛目)で評価されます。満額ではありません
・担保にしている米国株が下がると、保証金維持率も下がります
・株価下落と為替の円高が重なると、担保価値は二重に目減りします
・維持率を割り込むと追証(追加保証金)が発生します
信用取引には元本を超える損失が生じる可能性があります。
信用取引の金利・貸株料が低水準である点も含め、DMM株は「信用取引を積極的に使う人」に向いた設計になっています。仕組みは買い方・売り方で解説しています。
※ 掛目や維持率の水準、対象銘柄は変更されます。取引前に必ず公式サイトの条件をご確認ください。本記事は制度の説明であり、特定の取引を勧めるものではありません。
投資信託を扱わないことの影響
ここがDMM株の最も大きな制約です。見落とされやすいので詳しく書きます。
| NISAの枠 | 買えるもの | DMM株で使えるか |
|---|---|---|
| 成長投資枠 (年240万円) |
上場株式・ETF・投資信託など | ○ (株式で使える) |
| つみたて投資枠 (年120万円) |
金融庁の基準を満たす投資信託・ETFのみ | × (投信の取扱いがない) |
NISAの生涯投資枠は1,800万円ですが、成長投資枠で使えるのは1,200万円までです。
残りの600万円はつみたて投資枠でしか埋められません。
投資信託を扱わないDMM株では、この600万円分を使えないことになります。
NISAをフルに使いたいなら、投資信託を扱う証券会社にNISA口座を置く必要があります。
NISA口座はすべての金融機関を通じて1人1口座です。DMM株にNISA口座を置くと、他社でつみたて投資枠を使うことはできません。DMM株は課税口座として使い、NISAは別の証券会社に置くという組み合わせが現実的です。
取引ツールとアプリ
DMM株の設計思想は「まとめる」ことにあります。ここが他社との実務的な差になります。
| 項目 | DMM株 | 他社によくある形 |
|---|---|---|
| 国内株と米国株 | 1つのアプリで扱える | アプリが分かれていることが多い |
| 画面モード | かんたんモードと通常モードを切り替えられる | 初心者向けと上級者向けでツールが別 |
| 資産の管理 | 国内・米国をまとめて確認できる | 口座ごとに画面を移動する |
| 問い合わせ | LINEやチャットでの窓口がある | 電話・メールが中心の会社もある |
| 扱える商品の数 | 少ない(投信・IPOが弱い) | SBI証券などは幅広い |
扱う商品を絞っているぶん、画面がシンプルで迷いにくいという構造になっています。SBI証券のように商品が多い会社では、逆にメニューが複雑になります。
・何を買うか決まっている(米国株・信用取引)→ 商品が絞られていても困らない
・これから幅を広げるかもしれない → 取扱商品の多い会社のほうが後で困らない
口座は何社でも作れるので、あとから追加するという選択肢もあります。
デメリットと向かない人
NISAのつみたて投資枠が使えません。積立中心で資産形成をしたい人には向きません。
SBI証券・楽天証券は国内株が0円です。国内株メインなら選ぶ理由が薄くなります。
1日に何度も少額の売買をする場合、取引ごとの手数料が積み上がります。
共通ポイントではないため、普段の生活での使い勝手は限定的です。
| 向いている人 | 向かない人 |
|---|---|
| 米国株を少額で頻繁に売買する | 投資信託の積立が中心 |
| 信用取引を積極的に使う | NISAをフルに使いたい |
| 米国株を担保に信用取引をしたい | IPOを狙いたい |
| 1つのアプリで国内株と米国株を見たい | 国内株だけを取引する |
| 25歳以下で国内株を取引する | 共通ポイントを貯めたい |
※ 本記事はサービス内容を整理したものであり、特定の金融商品や取引を勧めるものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
他社との使い分け
DMM株は「1社にまとめる」よりも、役割を決めて使い分けるほうが力を発揮します。
DMM株 … 米国株の売買・信用取引(課税口座として使う)
他社 … NISA口座(つみたて投資枠を使うため投資信託を扱う会社に置く)
課税口座は何社でも作れます。NISA口座だけが1人1口座という制約を受けます。
口座の維持費はかからないため、複数持っていても費用は発生しません(→ 証券口座の維持費)。
口座開設の手順は口座開設の必要書類、口座区分の選び方は証券口座の種類で解説しています。
DMM株に関するよくある質問
まとめ
DMM株は、米国株と信用取引に特化した設計の証券会社です。国内株の手数料が各社0円になった今、選ぶ理由はこの2つに集約されています。
この記事のまとめ
・25歳以下は国内株の手数料が実質0円(キャッシュバック方式)
・DMM株ポイントは現金に交換できる(共通ポイントではない)
・米国株を信用取引の担保にできる(下落時のリスクは二重になる)
・投資信託を扱わないため、NISAのつみたて投資枠が使えない
・生涯枠1,800万円のうち600万円分を活用できないことになる
・国内株だけならSBI証券・楽天証券のほうが有利
・NISAは他社に置き、DMM株は課税口座として使う組み合わせが現実的
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