
米国株を買うとき、注文画面で「円貨決済」か「外貨決済」かを選びます。円貨決済は円のまま注文して証券会社が約定時に自動で両替する方法、外貨決済は先に円をドルに替えておきドルで注文する方法です。買える株は同じですが、為替コストと、売却代金・配当がドルで残るか円に戻るかが違います。最初は円貨決済で問題ありませんが、会社によっては円貨決済のほうが為替コストが高いので、そこだけ知っておいてください。
- 円貨決済=円のまま注文。手間なし。売却代金は円で戻る(会社による)
- 外貨決済=先にドルを買っておき、ドルで注文。売却代金・配当はドルのまま残り、再投資しやすい
- 為替コストは会社で違う:楽天・松井は円貨でも 0 銭、SBI は円貨 25 銭(リアルタイム為替なら 0 銭)、DMM は円貨のみ 25 銭
2 つの決済方法の流れ
どちらも買える銘柄・売買手数料は同じです。違いは両替のタイミングと、両替にかかる為替コストです。
為替コストは会社によって違う(2026 年 9 月時点)
| 証券会社 | 円貨決済(1 ドルあたり) | 外貨決済(両替時) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 楽天証券 | 0 銭 | 0 銭 | どちらでも同じ |
| 松井証券 | 0 銭 | 0 銭 | どちらでも同じ |
| SBI 証券 | 25 銭 | 0 銭(リアルタイム為替) | 外貨決済のほうが安い |
| マネックス証券 | 買付 0 銭/売却 25 銭 | 買付 0 銭/売却 25 銭 | 売るときに 25 銭 |
| 三菱UFJ eスマート証券 | 20 銭 | 20 銭 | — |
| moomoo 証券 | 25 銭 | 0 銭 | 外貨決済のほうが安い |
| ウィブル証券 | 15 銭 | 15 銭 | — |
| DMM 株 | 25 銭 | —(円貨決済のみ) | ドルを持てない設計 |
1 ドル 150 円で 100 万円分(約 6,667 ドル)を買うと、25 銭なら片道約 1,667 円、往復で約 3,333 円。0 銭なら 0 円です。SBI と moomoo は「先にドルを買う」だけで往復 3,000 円以上変わります。9 社の手数料・NISA・時間外取引まで含めた比較は米国株の証券会社 9 社を採点比較へ。
配当と売却代金:ドルで持つメリット・デメリット
外貨決済で買った株の配当と売却代金は、ドルのまま口座に残ります。次の米国株を買うときに両替が要らないので、配当を再投資する人や売買を繰り返す人は為替コストを節約できます。一方、ドルのまま持つ間は円に対して為替リスクを負い、円に戻したときの為替差益は雑所得として課税される場合があります(次の項)。
円貨決済でも、SBI・楽天などでは売却代金をドルのまま残す設定ができます。DMM 株は円貨決済のみで、配当も円で受け取る設計なので「ドルの管理をしたくない」人向けです。
税金の違い:株の損益と為替差益
- 株の売却損益:円貨決済でも外貨決済でも、取得時と売却時の円換算額の差が譲渡所得です。特定口座(源泉徴収あり)なら証券会社が円換算して計算します。
- 為替差益:外貨決済でドルを長く持ち、そのドルを円に戻したときや、別の外貨建て商品の購入に充てたときに為替差益が出ると、雑所得として確定申告が必要になる場合があります(給与所得者は他の雑所得と合わせて年 20 万円超が目安)。ドルで受け取った配当をすぐに米国株の購入に充てる場合は、実務上は問題になりにくいとされていますが、金額が大きい人は税務署・税理士に確認してください。
- 配当の税金:どちらの決済方法でも同じ(米国 10%+日本 20.315%、外国税額控除の対象)。
結論:最初は円貨決済。慣れたら会社に合わせて外貨決済
- 楽天・松井:どちらでも為替 0 銭。円貨決済で始めてよい
- SBI・moomoo:円貨決済は 25 銭。慣れたら「リアルタイム為替で先にドルを買う → 外貨決済」に切り替えると往復で数千円変わる
- DMM:円貨決済のみ。ドルを持ちたくない人向け
- 配当を再投資する人:外貨決済にして配当をドルのまま次の購入に回す
注文画面の「決済方法」は注文ごとに選べます。最初の 1 株は円貨決済で流れを覚え、2 回目以降に会社の為替コスト表を見て決めるのが失敗しない順番です。手順は米国株の始め方にまとめています。
円貨決済と外貨決済に関するよくある質問
円貨決済と外貨決済はどちらが得ですか?
外貨決済にすると税金の手続きが増えますか?
配当は円とドルのどちらで受け取れますか?
NISA 口座でも決済方法を選べますか?
関連する用語
- 円安
円安とは、1ドル150円が160円になるように、外国のお金に対して円の価値が下がることです。 - 円高
円高とは、円の価値が外国通貨に対して上がることです。 - 配当金
配当金とは、企業が稼いだ利益の一部を株主に分配するお金です。 - 特定口座
特定口座とは、証券会社が1年間の売買損益を計算し、年間取引報告書を作成してくれる口座のことです。
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執筆:佐々木優也(Pacific Stock 編集長・専業投資家歴20年)
為替コストは各社の公表料率(2026 年 9 月 5 日確認)、税務上の扱いは国税庁の案内にもとづきます。個別の申告は税務署・税理士にご相談ください。 本記事は情報提供を目的とし、特定の銘柄・証券会社の売買や口座開設を推奨するものではありません。最終更新 2026-09-09。

