マグニフィセント・セブン(M7)とは?7社の顔ぶれ・名前の由来・指数に占める比率と投資のしかた【GAFAMとの違い】

マグニフィセント・セブン(Magnificent Seven、略してM7・マグ7)は、米国株式市場を引っ張るハイテク大手7社をまとめた呼び名です。アップル(AAPL)・マイクロソフト(MSFT)・アルファベット(GOOGL)・アマゾン(AMZN)・エヌビディア(NVDA)・メタ・プラットフォームズ(META)・テスラ(TSLA)の7社を指します。2023年にバンク・オブ・アメリカのストラテジストが名付けました。その年のS&P500の上昇の大半をこの7社が生んだことで、一気に広まっています。7社だけでS&P500の時価総額の3割前後、ナスダック100では4割前後になります。指数を買っているつもりでも、中身はこの7社への集中投資に近い。日本の個人投資家がいちばん知っておきたいのはこの点です。

この用語の要点
  • 7社はアップル・マイクロソフト・アルファベット・アマゾン・エヌビディア・メタ・テスラです。GAFAM(5社)にエヌビディアとテスラを足した顔ぶれです
  • S&P500の3割前後、ナスダック100の4割前後を占めます。S&P500の投信を買っている人は、すでに資産の3割をこの7社に投じていることになります
  • 決算は1・4・7・10月の下旬に6社が集まり、エヌビディアだけ1か月遅れです。7社の決算週は、指数全体が大きく動きます

7社の顔ぶれと、それぞれの「稼ぎ方」

会社ティッカー主な収益源決算月
アップルAAPLiPhone・Mac・サービス(App Store、iCloudなど)1・4・7・10月末
マイクロソフトMSFTクラウド(Azure)、Office、Windows、ゲーム1・4・7・10月末
アルファベットGOOGL/GOOGGoogle検索広告、YouTube、クラウド1・4・7・10月末
アマゾンAMZNEC、クラウド(AWS)、広告1・4・7・10月末
エヌビディアNVDAAI向けGPU(データセンター)2・5・8・11月下旬
メタ・プラットフォームズMETAFacebook・Instagramの広告1・4・7・10月末
テスラTSLAEV、エネルギー貯蔵、自動運転ソフト1・4・7・10月下旬

7社に共通するのは、自社のプラットフォームで巨大な利益と現金を生み、そのお金でAIやクラウドに投資し続けられることです。ただ稼ぎ方はばらばらです。広告のアルファベットとメタ、ハードのアップルとテスラ、クラウドと半導体のマイクロソフト・アマゾン・エヌビディア。7社の株価がいつも同じ方向に動くわけではありません。2024〜25年はエヌビディアがAI需要で独走し、テスラやアップルは年間でマイナスになる時期もありました。M7をひとまとめに語るのは、もう難しくなっています。

7社の売上の伸びと、決算が出る曜日・時刻

7社はひとまとめに語られがちですが、直近四半期の売上の伸びはエヌビディアの+105.9%からアップルの+16.4%まで大きく開いています。決算の出し方はそろっています。7社とも米国の取引終了後(引け後)の発表で、曜日もすべて水曜か木曜です。10月下旬から11月上旬の2週間に6社が集中し、エヌビディアだけが11月中旬です。

会社売上の前年比いつもの発表(米国東部)次回(日本時間)
アップル(AAPL)+16.4%木曜・16:30ごろ10/30 5:30ごろ(推定)
マイクロソフト(MSFT)+17.7%水曜・16:06ごろ10/28 5:04ごろ(推定)
アルファベット(グーグル)(GOOGL)+24.2%水曜・16:01ごろ10/29 5:01ごろ(推定)
アマゾン・ドット・コム(AMZN)+19.6%木曜・16:13ごろ10/30 5:15ごろ(推定)
メタ・プラットフォームズ(META)+28.0%水曜・16:08ごろ10/29 5:04ごろ(推定)
エヌビディア(NVDA)+105.9%水曜・16:21ごろ11/19 6:21ごろ(推定)
テスラ(TSLA)+25.5%水曜・16:10ごろ10/22 5:10ごろ(推定)

2026年9月28日時点の数字です。売上はSECに出された直近四半期(会社ごとに期末が違います)の前年同期比です。発表の曜日と時刻は、過去8回の決算8-Kが受理された時刻の真ん中の値です。次回の日付は前年からの見込みか会社の確定日で、決算カレンダーで毎日更新しています。

名前の由来と、GAFAM・FAANGとの違い

「マグニフィセント・セブン」は、1960年の西部劇映画「荒野の七人(The Magnificent Seven)」にちなんだ呼び名です。2023年にバンク・オブ・アメリカのマイケル・ハートネット氏がリポートで使い、市場に広まりました。2023年のS&P500は約24%上がりましたが、7社を除いた493社の上昇率は1桁台でした。7社が指数を支えている。その状況をひと言で表す言葉として定着したわけです。

呼び名登場構成
FANG2013年(ジム・クレイマー氏)フェイスブック・アマゾン・ネットフリックス・グーグル
FAANG2017年ごろFANG+アップル
GAFA/GAFAM2010年代(欧州・日本で定着)グーグル・アップル・フェイスブック・アマゾン(+マイクロソフト)
マグニフィセント・セブン2023年GAFAM+エヌビディア・テスラ(ネットフリックスは外れる)
BATMMAAN2025年M7+ブロードコム(AVGO)。AI半導体で時価総額1兆ドルに達したことで加わった呼び名

顔ぶれの移り変わりを見ると、市場の主役が「ネット広告と動画配信」から「AI半導体とクラウド」へ移ったことが分かります。呼び名は決まったグループではなく、時価総額と話題性で入れ替わるものです。そう思っておけば、次に新しい呼び名が出てきても振り回されずに済みます。

S&P500の投信は「7社に3割」(指数に占める比率)

S&P500は時価総額加重の指数なので、時価総額が大きい7社の比率はおのずと高くなります。2025年時点で7社の合計はS&P500の3割前後、ナスダック100では4割前後です。上位への集中は2000年のITバブル期を上回り、「集中リスク」として何度も話題になっています。

投信を持っている人にとってeMAXIS Slim米国株式(S&P500)を100万円持っていれば、約30万円は7社に投じている計算です。ナスダック100の投信なら約40万円です。分散したつもりが、実はハイテク7社に偏っていた、ということが起きます。
指数の側の対応ナスダック100は2023年7月に「特別リバランス」を行い、大型株の比率をルールに沿って引き下げました。S&P500には上限のルールがなく、比率は市場まかせです。全銘柄を同じ比率にした均等加重版(S&P500イコールウェイト)もあります。

7社の比率を下げたいなら、S&P500の均等加重ETF(RSPなど)や、7社が入っていない中小型株の指数(ラッセル2000など)を使えます。反対に7社に絞って投資する方法も、次の節のようにいくつかあります。

マグニフィセント・セブンへの投資のしかた3通り

① 個別株を7銘柄買う日本のネット証券なら1株から買えます。1株数百ドルの銘柄が多いので、7社を1株ずつ買うと合計20〜30万円ほどが目安です(株価と為替で変わります)。比率を自分で決められる反面、決算のたびに7社分を追う手間がかかります。
② S&P500・ナスダック100の投信で間接的に持つすでに3〜4割が7社なので、M7に投資したいという目的はたいていこれで足ります。手間もコストもいちばん少ない方法です。
③ テーマ型のETF・投信東証上場の「グローバルX USテック・トップ20 ETF(2244)」や、米国の大型テック上位に絞った投資信託があります。7社の比率が高いぶん、信託報酬はS&P500の投信より高めです。

どの方法でも、7社の株価はすでに「AIで成長し続ける」という期待を織り込んだ水準にあります。PER(株価収益率)はS&P500の平均より高く、決算が期待に届かないと1日で10%以上下げることもあります。2024年4月のメタは設備投資の増額で10%超、2022年2月のメタは26%下げました。個別株で買うなら、決算日と証券会社ごとのコストを見てからにしてください。

7社の決算週に日本時間で起きること

7社のうち6社の決算は、1月・4月・7月・10月の下旬の1週間ほどに集まります。引け後の発表なので、日本時間では朝5〜6時台に結果が出ます。エヌビディアだけは1か月ほど遅く、2月・5月・8月・11月の下旬です。この週は1社の決算でS&P500が1%、ナスダック100が2%動くこともあります。投資信託の基準価額に反映されるのは、翌営業日の夕方です。

各社の次回の決算日と発表時刻は、アップル・マイクロソフト・アルファベット・アマゾン・エヌビディア・メタ・テスラの銘柄別ページに日本時間で載せ、毎朝更新しています。決算の翌朝には、速報の売上・EPSと市場予想との比較も同じページに出ます。

マグニフィセント・セブンに関するよくある質問

マグニフィセント・セブンにネットフリックスやブロードコムは入りますか?
入りません。7社はアップル・マイクロソフト・アルファベット・アマゾン・エヌビディア・メタ・テスラで、この顔ぶれで使われています。ブロードコムを足した8社は、「BATMMAAN」という別の呼び名で呼ばれることがあります。
S&P500の投信を持っていれば、M7は別に買わなくていいですか?
指数の3割前後がすでに7社なので、多くの人はそれで十分です。7社の比率をもっと高めたいときだけ、個別株やテーマ型ETFを考えれば足ります。
マグニフィセント・セブンだけに投資する投資信託はありますか?
米国の大型テック上位に絞ったテーマ型の投資信託や、東証ETF(USテック・トップ20など)があります。7社ちょうどに絞った商品は少なく、多くは10〜20社に分けて投資しています。構成銘柄と信託報酬は目論見書で確かめてください。
7社の集中は危険ですか?
上位への集中は2000年のITバブル期を上回っていて、7社の業績が崩れれば指数ごと下がるおそれはあります。ただ7社は利益も現金もたっぷり持っていて、当時の赤字企業とは中身が違います。偏りを抑えたいなら、均等加重ETFや中小型株、全世界株式で薄めるのが現実的です。

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執筆:(Pacific Stock編集長・専業投資家歴20年)
指数に占める比率は2025年時点の各指数会社の公表値をもとにした目安です。この記事は情報提供を目的としたもので、特定の銘柄や証券会社の売買・口座開設を勧めるものではありません。当サイトは証券会社の口座開設などでアフィリエイト報酬を得る場合がありますが、比較の順位や数値には影響しません。最終更新2026-09-29。

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