円貨決済と外貨決済の違いとは?米国株はどちらで買うべきか(為替コスト・配当・税金で比較)

米国株を買うとき、注文画面で「円貨決済」か「外貨決済」かを選びます。円貨決済は円のまま注文し、約定時に証券会社が自動で両替する方法です。外貨決済は先に円をドルに替えておき、ドルで注文します。買える株は同じで、違うのは為替コストと、売却代金・配当がドルで残るか円に戻るかです。最初は円貨決済で困りません。ただ、会社によっては円貨決済のほうが為替コストが高いので、そこだけは先に確かめておきたいところです。

この用語の要点
  • 円貨決済は円のまま注文でき、手間がかかりません。売却代金は円で戻ります(会社による)
  • 外貨決済は先にドルを買っておき、ドルで注文します。売却代金・配当がドルのまま残るので再投資しやすくなります
  • 為替コストは会社で違います。楽天・松井は円貨でも0銭、SBIは円貨25銭(リアルタイム為替なら0銭)、DMMは円貨・外貨とも25銭です

2つの決済方法の流れ

円貨決済① 円を入金 → ② 円のまま米国株を注文 → ③ 約定時に証券会社が円をドルに両替 → ④ 売却すると自動でドルを円に戻す(DMMなど)か、ドルのまま残る(SBI・楽天など、設定による)
外貨決済① 円を入金 → ② 為替取引で円をドルに替える(リアルタイム為替) → ③ ドルで米国株を注文 → ④ 売却代金も配当もドルのまま口座に残る → ⑤ 必要なときに円に戻す

どちらも買える銘柄・売買手数料は同じです。違いは両替のタイミングと、両替にかかる為替コストです。

円貨と外貨で為替コストが違う会社は2社だけ

「外貨決済のほうが為替コストが安い」とよく言われます。ところが2026年9月の各社の料率で確かめると、円貨決済と外貨決済で為替コストが違うのは9社中2社(SBI証券・moomoo証券)だけでした。ほかの会社はどちらで買っても為替コストは同じです。表は、1ドル150円で100万円分を買って同じ金額で売ったとき(円→ドル→円)の為替コストの合計です。

証券会社円貨決済
(買い/売り)
外貨決済
(両替の買い/売り)
差
SBI証券25銭/25銭
3,333円
0銭/0銭
0円
外貨が3,333円安い
楽天証券0銭/0銭
0円
0銭/0銭
0円
同じ
マネックス証券0銭/25銭
1,667円
0銭/25銭
1,667円
同じ
松井証券0銭/0銭
0円
0銭/0銭
0円
同じ
三菱UFJ eスマート証券20銭/20銭
2,667円
20銭/20銭
2,667円
同じ
moomoo証券25銭/25銭
3,333円
0銭/0銭
0円
外貨が3,333円安い
ウィブル証券15銭/15銭
2,000円
15銭/15銭
2,000円
同じ
DMM株25銭/25銭
3,333円
25銭/25銭
3,333円
同じ
Woodstock(ウッドストック)0銭/0銭
0円
0銭/0銭
0円
同じ

SBI証券とmoomoo証券以外なら、決済方法を選ぶ理由はコストではなく「ドルのまま持つかどうか」です。売却代金や配当をドルのまま次の株に回すなら、外貨決済にすればそのたびの両替(と為替コスト)が要りません。円に戻すタイミングを自分で決めたい人も外貨決済が向いています。反対に、円で入金して円で受け取れば十分なら、円貨決済で困ることはほとんどありません。

各社が公表している為替コスト(2026年9月24日確認、1ドルあたりの片道)で計算しました。売買手数料は円貨・外貨で同じなので入れていません。SBI証券の外貨はリアルタイム為替の値です。料率は変わることがあるので、最新の比較はコスト&配当手取りシミュレーターで確かめてください。

配当と売却代金:ドルで持つメリット・デメリット

外貨決済で買った株の配当と売却代金は、ドルのまま口座に残ります。次の米国株を買うときに両替が要らないので、配当を再投資する人や売買を繰り返す人は為替コストを節約できます。一方で、ドルのまま持つ間は為替の変動を受けます。円に戻したときの為替差益は雑所得として課税される場合があります(次の項)。

円貨決済でも、SBI・楽天などでは売却代金をドルのまま残す設定ができます。DMM株も外貨決済に対応しており、配当は米ドルで受け取ります。

税金の違い:株の損益と為替差益

  • 株の売却損益は、円貨決済でも外貨決済でも取得時と売却時の円換算額の差が譲渡所得になります。特定口座(源泉徴収あり)なら証券会社が円換算して計算します。
  • 為替差益に気をつけたいのは、外貨決済でドルを長く持ち、それを円に戻したときや別の外貨建て商品の購入に充てたときです。ここで為替差益が出ると雑所得として確定申告が必要になる場合があります(給与所得者は他の雑所得と合わせて年20万円超が目安)。ドルで受け取った配当をすぐ米国株の購入に充てる場合は、実務上は問題になりにくいとされています。金額が大きい人は税務署か税理士に確かめてください。
  • 配当の税金はどちらの決済方法でも同じです(米国10%+日本20.315%、外国税額控除の対象)。

最初は円貨決済、慣れたら会社に合わせて外貨決済

選び方
  • 楽天・松井はどちらでも為替0銭なので、円貨決済で始めてかまいません
  • SBI・moomooは円貨決済が25銭です。慣れたら「リアルタイム為替で先にドルを買う → 外貨決済」に切り替えると、往復で数千円変わります
  • DMMは円貨・外貨とも為替が片道25銭で、どちらを選んでもコストは同じです
  • 配当を再投資する人は外貨決済にして、配当をドルのまま次の購入に回すと無駄がありません

注文画面の「決済方法」は注文ごとに選べます。最初の1株は円貨決済で流れを覚え、2回目からは会社の為替コスト表を見て決めれば失敗しません。手順は米国株の始め方にまとめています。

円貨決済と外貨決済に関するよくある質問

円貨決済と外貨決済はどちらが得ですか?
楽天・松井はどちらでも為替0銭で同じです。SBIとmoomooは外貨決済(先にリアルタイム為替でドルを買う)のほうが1ドルあたり25銭安くなります。DMMは円貨・外貨とも片道25銭で同じです。
外貨決済にすると税金の手続きが増えますか?
株の売却損益は特定口座なら証券会社が計算します。ドルを円に戻したときの為替差益が大きい場合は雑所得の申告が必要になることがあります。
配当は円とドルのどちらで受け取れますか?
多くの証券会社ではドルで受け取り、円貨決済で買った場合も同じです。DMM株も米ドルで受け取ります。ドルで受け取った配当は次の米国株の購入に両替なしで使えます。
NISA口座でも決済方法を選べますか?
選べます。為替コストの扱いも課税口座と同じです。

関連する用語

  • 円安
    円安とは、1ドル150円が160円になるように、外国のお金に対して円の価値が下がることです。
  • 円高
    円高とは、円の価値が外国通貨に対して上がることです。
  • 配当金
    配当金とは、企業が稼いだ利益の一部を株主に分配するお金です。
  • 特定口座
    特定口座とは、証券会社が1年間の売買損益を計算し、年間取引報告書を作成してくれる口座のことです。
  • 外国税額控除
    外国税額控除とは、米国株の配当に米国で課された10%の税金を、日本の所得税・住民税から差し引く制

あわせて使うツール・記事

執筆:(Pacific Stock編集長・専業投資家歴20年)
為替コストは各社の公表料率(2026年9月5日確認)、税金の扱いは国税庁の案内によります。個別の申告は税務署か税理士にご相談ください。この記事は情報提供を目的としたもので、特定の銘柄や証券会社の売買・口座開設を勧めるものではありません。当サイトは証券会社の口座開設などでアフィリエイト報酬を得る場合がありますが、比較の順位や数値には影響しません。最終更新2026-09-29。

スポンサーリンク
おすすめの記事