米国ETFの分配金はいつ?VOO・QQQ・VYM・AGGなど11本の分配月・支払日までの日数・金額のぶれ・手取り【米国株】

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米国ETFの分配金は、ETFが保有する株の配当や債券の利子をまとめて投資家に払い出すお金です。VOO・VTI・VYMなど株式ETFは年4回、AGG・BND・TLTなど債券ETFは毎月支払われます。主要11本の履歴を運用会社の公表値で数えると、権利落ち日から支払日まではVOO・IVV・SPYDが2〜4日。同じS&P500でもSPYは約42日かかっていました。ETFによって入金の早さはこれだけ違います。

この用語の要点
  • 株式ETFは年4回、債券ETFは毎月。VOO・IVV・VYM・SPYDは3・6・9・12月、SPYは1・4・7・10月に支払い。債券ETFは1月の権利落ちがなく、12月に2回ある
  • 権利落ち日から支払日まではVOO・VTI・IVV・SPYD・債券ETFが2〜6日、QQQが4〜18日、SPYが41〜43日(直近12か月)。日本の口座にはさらに1〜2国内営業日かかる
  • 手取りは100ドルにつき71.72ドル(課税口座)、90ドル(NISA)。1回の金額は四半期で最大1.1〜1.35倍ぶれるので、利回りは12か月の合計で判断する

分配金はいつ出る?主要ETFの分配月と権利落ち日

米国ETFは組み入れている株の配当や債券の利子をいったんファンドの中で受け取り、決まった間隔でまとめて投資家に払い出します。これが分配金(Distribution)です。受け取れるかどうかは、個別株の配当と同じく権利落ち日(Ex-Dividend Date)で決まります。権利落ち日の前営業日までに買って(約定して)いれば、その回の分配金が付きます。2024年5月に米国株の決済がT+1になってからは、権利落ち日と権利確定日(Record Date)が同じ日です。

型分配の回数主なETF権利落ち日の目安
四半期・月末型年4回(3・6・9・12月に支払い)VOO・VTI・VYM(バンガード)3・6・9・12月の下旬
四半期・月中型年4回(3・6・9・12月に支払い)IVV(iシェアーズ)、SPYD(SPDR)、QQQ(インベスコ)3・6・9・12月の中旬〜下旬
四半期・翌月末払い型年4回(1・4・7・10月に支払い)SPY(SPDR)3・6・9・12月の第3金曜ごろ
毎月型年12回AGG・TLT(iシェアーズ)、BND(バンガード)、2026年7月からのHDV毎月の第1営業日(債券)、第3水曜(HDV)

株式ETFの多くは四半期末の月に権利落ち日と支払日が来ますが、SPYだけは権利落ちが3・6・9・12月、支払いが翌月末です。

債券ETFは毎月、月初の営業日が権利落ち日になるのが基本です。ただし1月の権利落ちはなく、代わりに12月に2回(月初と中旬)あります。1月分の権利落ちが12月中旬に前倒しされる形なので、年間の回数は12回のままです(2025年12月はAGG・TLTが1日と19日、BNDが1日と18日)。債券ETFの中身や金利との関係は米国債ETF(AGG・BND・TLT)の記事で説明しています。

権利落ち日から支払日、日本の口座に入るまでの日数(主要11本)

運用会社が公表している分配履歴を使い、直近12か月の権利落ち日と支払日の間隔(暦日)をETFごとに数えました。

ETF運用会社回数(12か月)権利落ち→支払日直近の例
VOOバンガード42〜4日2026/9/28 → 9/30
VTIバンガード42〜4日2026/9/28 → 9/30
VYMバンガード44〜5日2026/9/18 → 9/22
IVViシェアーズ43日2026/9/15 → 9/18
SPYDSPDR42日2026/9/21 → 9/23
QQQインベスコ44〜18日2026/9/21 → 10/8
SPYSPDR441〜43日2026/9/18 → 10/30
HDViシェアーズ6(7月から毎月)3〜5日2026/9/16 → 9/21
AGGiシェアーズ毎月3〜6日2026/9/1 → 9/4
BNDバンガード毎月2〜5日2026/9/1 → 9/3
TLTiシェアーズ毎月3〜6日2026/9/1 → 9/4

11本のうち9本は権利落ち日から1週間以内に支払われていました。例外は2本です。SPYはユニット型投資信託(UIT)という古い仕組みのETFで、四半期の分配を翌月の最終営業日に払うため、約6週間かかります。QQQも以前は同じ仕組みで翌月末払いでした。インベスコは2025年12月22日に通常のETF(オープンエンド型)へ移行したと発表しており、その後の支払いは権利落ち日の4〜18日後に早まっています。

日本の証券会社の口座に入るのは、米国の支払日のさらに後です。主要ネット証券は「現地支払日の1〜2国内営業日後」から入金すると案内しています。2026年9月の例では、VOOは9/28(月)の権利落ちから9/30(水)に支払われ、日本では10月1〜2日ごろに入ります。同じ時期のSPYは9/18に権利落ちして支払いは10/30(金)なので、日本での入金は11月上旬です。「権利落ち日の約1か月後に入る」という説明をよく見かけます。これが当てはまるのはSPY(と移行前のQQQ)だけで、VOO・IVV・SPYDなどは1週間ほどで届きます。

2025年9月30日〜2026年9月29日に権利落ちした回を、2026年9月29日に数えました。使ったのはバンガードの各ETFページ(直近7回分まで)・iシェアーズの商品ページ(直近10回分)・State Streetの分配履歴で、QQQは上場先Nasdaqの配当履歴です。日本の入金日は証券各社の案内から見た目安です。

分配金の金額は四半期ごとにどれくらいぶれるか

分配金は毎回同じ金額ではありません。組み入れ銘柄の配当の時期が偏るので、四半期によって金額が変わります。下の表は直近4回の1口あたり金額(ドル)と、1年前の同じ3回と比べた増減です。

ETF2025/122026/32026/62026/9最大÷最小前年同期比
VOO1.77101.87241.96221.82261.11倍+6.8%
IVV2.41361.78351.99572.20261.35倍+6.3%
SPY1.99341.79701.90351.88881.11倍+5.7%
VTI0.95080.99821.04370.95551.10倍+6.8%
QQQ0.79410.73280.81350.75141.11倍+14.8%
VYM0.94740.86170.97950.88691.14倍+6.8%
SPYD0.54930.45000.54280.51781.22倍+7.3%

まず目につくのは、1回の金額が同じETFでも最大1.1〜1.35倍ぶれる点です。3月の回は7本中5本で4回のうち最小でした。この回だけを4倍して利回りを出すと低く出ます。次に、同じS&P500に連動するVOOとIVVでも金額の山の位置が違います(VOOは6月、IVVは12月が最大)。1回ごとに比べるより、12か月の合計で見るほうが正確です。7本とも前年同期より増えていたことも付け加えておきます。

債券ETFは株式ETFよりずっと安定しています。直近の毎月の分配金はAGGが0.316〜0.338ドル(最大÷最小1.07倍)、BNDが0.228〜0.253ドル(1.11倍)、TLTが0.301〜0.345ドル(1.15倍)でした。

例外がHDVです。2026年4月29日に1口を5口に分割し、7月から分配を毎月に変えたため、1回の金額は分割後の6月の0.1850ドルから毎月0.0560〜0.1046ドルへ小さくなりました。毎月型に変わってからは月ごとの差が約1.9倍あります。「前月より大幅に減った」ように見えても、年間の合計が減ったとは限りません。HDVを含む高配当ETFの選び方は高配当ETF(VYM・HDV・SPYD)の記事で比べています。

金額は2025年12月〜2026年9月に権利落ちした4回分の1口あたり分配金で、キャピタルゲイン分配も含みます。前年同期比は2026年3・6・9月の合計を、1年前の同じ3回と比べました。HDVはiシェアーズが分割後の口数に合わせて表示している値です。どれも過去の実績で、この先の金額を約束するものではありません。

分配金の税金と手取り(100ドルなら71.72ドル、NISAなら90ドル)

米国ETFの分配金は日本の税制では配当所得です。米国株の配当と同じく、税金が2回引かれます。

課税口座(特定口座)NISA(成長投資枠)
分配金(税引き前)100.00ドル100.00ドル
米国の源泉徴収10%−10.00ドル−10.00ドル
日本の税金20.315%(米国分を引いた後の額に)−18.28ドル0ドル
手取り71.72ドル90.00ドル

VOOを10口持っていたなら、2026年9月の分配金は1.8226ドル×10口で18.23ドル。手取りは課税口座で約13.07ドル、NISAで約16.40ドルです。NISAでも米国の10%は引かれ、NISA口座の分は外国税額控除も使えません。課税口座なら、確定申告で外国税額控除を使うと米国で引かれた10%の一部を取り戻せます。米国の源泉徴収を10%に抑えるにはW-8BENの提出が前提です(口座開設時に証券会社経由で出すのが一般的)。

債券ETFには例外があります。米国債や社債の利子に当たる部分は「利子関連配当」として米国の源泉徴収が免除されることがあり、その場合は日本の20.315%だけが引かれます。免除の割合はETFや年によって違います。証券会社の分配金明細にある「外国源泉税」の欄で確かめられます。

もう一つ、分配金は受け取るたびに約28%(課税口座)が引かれます。値上がり益のように、売るまで課税を先送りすることはできません。口座ごとの違いは特定口座と米国株、税金の全体像は米国株の税金の記事にまとめています。

分配金と配当の違い、再投資、東証上場ETF・投資信託との比較

個別株の「配当」とETFの「分配金」は、受け取り方は同じでも中身が違います。ETFの分配金は保有株の配当・債券の利子・ファンド内の売買益(キャピタルゲイン)などを合わせたものです。iシェアーズは分配金の内訳(Income・短期/長期キャピタルゲイン・資本の払い戻し)を公表しています。IVV・HDV・AGG・TLTの直近10回はすべてIncome(配当・利子)で、資本の払い戻しは0でした。ただし当年分の内訳は年末まで確定しないと注記されています。

米国ETF(VOOなど)東証上場の米国株ETF国内の投資信託(S&P500連動など)
分配の通貨米ドル(円貨決済の設定なら円)円円(分配しない型が多い)
米国の10%投資家から引かれる(外国税額控除の対象)ファンド内で引かれ、日本側で二重課税を調整ファンド内で引かれ、日本側で二重課税を調整
再投資自分で買い直す(1株未満取引なら端数も可)自分で買い直す自動(課税の繰り延べ効果がある)

日本の証券会社では、米国ETFの分配金は自動で再投資されないのが普通です。1口が数百ドルのVOOやQQQでは、分配金だけでは1口を買えません。1株未満取引に対応した証券会社なら少額で買い直せます。再投資の効果と方法はDRIP(配当再投資)の記事で説明しています。

円で受け取りたい人や確定申告をしたくない人には、東証上場の米国株ETFが合います。分配金を受け取らずに複利で増やしたいなら国内の投資信託。ドルで受け取って使い道を自分で決めたいなら米国ETFです。3本の米国ETFの違いは米国ETF(VOO・VTI・QQQ)、証券会社ごとの為替コストと手取りはコスト&配当手取りシミュレーターで確認できます。

米国株・米国ETFの配当をNISAで受け取るなら

NISA口座で受け取る配当・分配金は日本の税金(20.315%)がかからず、米国で引かれる10%だけになります。売却益も非課税です。ただしNISAでは外国税額控除が使えず、米国の10%は戻りません。NISAで米国株・海外ETFを買うときの売買手数料は、下の4社とも無料です。

SBI証券NISAの米国株・海外ETFの売買手数料が無料。外貨決済の為替は0銭SBI証券の公式サイト
松井証券NISAの売買手数料が無料。為替は円貨決済でも0銭松井証券の公式サイト
楽天証券NISAの売買手数料が無料。為替は円貨・外貨とも0銭楽天証券の公式サイト
DMM株NISAの売買手数料が無料。日本株と同じアプリで米国株も買える。為替は片道25銭DMM株の公式サイト

10社の手数料・為替・NISA・時間外取引を並べた証券会社の比較もあります。内容は2026-09-24時点の各社公式ページによります。口座開設でアフィリエイト報酬を得る場合があります。

米国ETFの分配金に関するよくある質問

VOOの分配金はいつもらえますか?
年4回、3・6・9・12月です。権利落ち日は各月の下旬で、支払日はその2〜4日後です。2026年9月は9月28日に権利落ち、9月30日に支払われました。日本の口座には支払日の1〜2国内営業日後に入ります。
QQQの分配金はいつですか?
権利落ち日は3・6・9・12月の下旬です。以前は翌月末の支払いでした。2025年12月に通常のETFへ移行してからは、権利落ち日の4〜18日後に支払われています(2026年9月は9月21日に権利落ち、10月8日に支払い)。
NISAなら米国ETFの分配金は非課税ですか?
日本の20.315%は非課税ですが、米国で引かれる10%はNISAでも残ります。NISA口座の分は外国税額控除も使えないため、手取りは100ドルにつき90ドルです。課税口座の71.72ドルよりは多くなります。
分配金が前回より減りました。業績が悪化したのですか?
そうとは限りません。ETFの分配金は組み入れ銘柄の配当の時期の偏りで四半期ごとに1.1〜1.35倍ほど変わります。前回とではなく、1年前の同じ回や12か月の合計と比べるのが確かです。主要7本の直近3回は前年同期より5.7〜14.8%増えていました。

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執筆:(Pacific Stock編集長・専業投資家歴20年)
分配の日付と金額は2026年9月29日時点の各運用会社(バンガード・iシェアーズ・State Street)とNasdaqの公表値で、QQQの移行はインベスコ、HDVの分割はiシェアーズの発表によります。この記事は情報提供を目的としたもので、特定の銘柄や証券会社の売買・口座開設を勧めるものではありません。当サイトは証券会社の口座開設などでアフィリエイト報酬を得る場合がありますが、比較の順位や数値には影響しません。最終更新2026-10-07。

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