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アノマリーとは

アノマリー(読み方:あのまりー / 英語:Anomaly)

 

アノマリーとは、「異常」や「変則」という意味を持つように、通常の規則から逸脱したり、合理的な説明ができない現象などのことをいいます。

金融・証券用語においては、株式市場などのマーケットの規則性や経験則のことを指しており、明確な根拠がないにもかかわらず、よく当たるとされる相場の経験則のことをいいます。

簡単に説明すると「毎回同じような動きをすることが多いけど、その要因について統一的な見解が見られない(合理的な説明ができない)もの」がアノマリー現象となります。

例えば、「4月効果」「新年度相場」と呼ばれるアノマリー現象がありますが、これは4月の日本株は上昇しやすい傾向にあるというものです。

4月は日本が新年度を迎える時期となっているため、「2月3月に売られた資金が戻ってくる」「新年度のため新規資金が流入してくる」などと言われていますが、これも明確な根拠があるわけではなく相場の経験則から言われているアノマリーとなります。

このように合理的な説明はできないものの、よく当たるとされる相場の経験則をアノマリーといいます。

アノマリー現象は、4月効果のような時期性(季節性)のものから、銘柄属性、オカルト的なものまで様々な種類がありますが、どれも相場の経験則に基づいたものなのでアノマリーを覚えておくことで投資判断に役立てることができる可能性があります。

それでは、どのようなアノマリーが存在するのか見ていきましょう。

時期性(季節性)のアノマリー

アノマリーには様々な種類がありますが、代表的なもので時期性のアノマリーがあります。

時期性のアノマリーとは、特定の曜日や月、季節などによく観測されるアノマリー現象のことです。
特定の曜日や月に観測されることから「カレンダー効果」と呼ばれることもあります。

冒頭で紹介した「4月効果」も時期性のアノマリーの1つですが、他にも様々な時期性のアノマリーがあるので、どういうものがあるのか曜日・月別で確認していきましょう。

曜日効果

曜日効果とは、わかりやすく説明すると「月曜日と火曜日は株価が下落しやすく、水曜日から週末にかけて株価が上昇しやすい」というアノマリーです。

月曜日と火曜日の株安について

月曜日は株安になりやすく、他の曜日に比べると収益率が低くなりやすいと言われています。

月曜日の株安については「週末効果」にあるとされています。

週末効果とは、簡単に説明すると「株価に悪影響を与えるニュースは週末に出やすい」というものです。
週末以外に悪いニュースが公表されると、パニック売りなどから相場が荒れることもよくありますが、週末に公表された場合は休日を挟むので冷静になる猶予ができます。
そのため、行き過ぎた相場にはなりにくいと考えられています。

ですから、週末には悪材料が出やすく、翌営業日である月曜日の株価が下落しやすい傾向にあるとされています。

また、月曜日は他の曜日に比べると売買があまり活発ではない傾向にあると言われており、これも一つの要因とされています。

火曜日は月曜日に引きずられて株安になりやすいと言われています。

水曜日・木曜日・金曜日の株高について

水曜日の株高については、月曜日と火曜日が下落したことで反発しやすく、株高になりやすい傾向にあると言われています。
そして水曜日の反発を引き継ぎ、木曜日と金曜日も株高になるとされています。

そのため、金曜日は他の曜日に比べると収益率が高くなりやすいと言われています。
ただ、金曜日については休日前ということもあり、後場に入ると売られやすく株安になるとも言われています。

魔の水曜日

他には「魔の水曜日」と呼ばれるアノマリーもあり、例外となる週もあります。
魔の水曜日とは、先物取引やオプション取引のSQ値(清算価格)の算出がある週の水曜日のことで、この週の水曜日は相場が軟調になりやすいと言われています。

1月のアノマリー:1月効果

1月効果とは、簡単に説明すると「1月の株価が上昇しやすい現象」のことをいいます。

1月の相場は「ご祝儀相場」とも呼ばれており、買いが入りやすく上昇傾向にあると言われています。
買いが入りやすい理由については、12月は税金対策による売りが増加することも多く、1月にはその買戻しが入りやすくなるためです。
他には、機関投資家による新規資金の流入なども挙げられます。

この1月効果は、特に「小型株」でよく見られる傾向となっています。

2月~3月のアノマリー:節分天井・彼岸底

2月~3月のアノマリーは「節分天井・彼岸底」となります。

節分天井・彼岸底とは、相場の格言(言い伝え)の1つで、2月の節分の時期に天井をつけ、3月の彼岸の時期に底入れするというものです。
2月上旬までは買われやすい相場となりますが、3月は決算が集中していることもあり、調整売りなどが出やすく株価が下落する傾向があると言われています。

節分天井・彼岸底は有名なアノマリーの1つですが、他のアノマリーに比べると信憑性は低く、あまり有効なものではないとも言われています。

4月のアノマリー:4月効果 / 新年度相場

4月のアノマリーは冒頭で紹介した「4月効果」や「新年度相場」と呼ばれるものです。

これは4月の株価が上昇しやすい現象のことをいいます。
3月の彼岸底で底入れして、4月にその資金が戻ってくることから上昇傾向にあるとされています。
他には、新年度なので新規資金の流入なども要因と言われています。

5月のアノマリー:Sell in May(セル・イン・メイ)/ 株は5月に売れ

5月のアノマリーは「Sell in May(セル・イン・メイ)」となります。
これは米国の相場格言の1つで、日本では「株は5月に売れ」や「5月に売り逃げろ」などと言われたりもします。

株式市場は5月まで上昇して6月から下落する傾向があるとされていることから、株価が上昇している5月中に売却して一度相場を離れたほうが良いという意味があります。

ただ、「Sell in May」には続きがあり、正確には次のようになります。

「Sell in May and go away, and come on back on St Leger's Day」
「5月に株を売却して相場を離れなさい、そしてセント・レジャーズ・デイに戻ってきなさい」

セント・レジャーズ・デイは、毎年9月に英国で開催される「セントレジャーステークス」という競馬レースがある日を指しています。
つまり、5月に株を売却し、一度相場を離れ、9月に相場に戻ってきなさい、というのが本来の意味となります。

なお、「Sell in May and go away, 」に続く文章はいくつかあるようですが、いずれも相場に戻ってくるのを忘れないようにという意味があります。
例:「Sell in May and go away, But remember to come back in September」

7月~8月のアノマリー:夏枯れ相場

7月~8月のアノマリーとしては「夏枯れ相場」があります。
これは夏になると取引参加者が減少して相場があまり動かなくなることをいいます。

取引参加者が減少する要因としては、夏季休暇の時期(日本ではお盆休み)となるため、他の月と比べて取引参加者が減少すると言われています。

10月のアノマリー:ハロウィン効果

10月は「ハロウィン効果」と呼ばれるアノマリーがあります。

これは簡単に言うと「10月末のハロウィンの時期から反発しやすい現象」のことをいいます。

5月の株高をピークに相場は下落し始めて、7月~8月は夏枯れ相場、9月~10月も相場は下落しやすいとされています。
そのため、10月は安値を付けやすい時期と言われています。

そして10月末のハロウィンの時期から反発が始まって、以降の相場は上昇しやすいと言われています。

安値を付け、反発が始まる時期であるため、この時期に株を仕込んでおくとパフォーマンスの向上にも期待ができると言われたりもします。

11月~12月のアノマリー:11月株高、12月株安

11月~12月のアノマリーは「11月の株高」や「12月の株安」があります。

11月はハロウィン効果もあることから株高になりやすく、12月は利益確定や税金対策の売りによって株安になりやすいと言われています。
また、12月はクリスマスや冬期休暇、年末年始もあるため、市場参加者が減少して薄商いになる時期とも言われています。

銘柄属性のアノマリー

月や曜日ごとのアノマリー(いわゆるカレンダー効果)のほか、銘柄属性のアノマリーも存在します。
銘柄属性のアノマリーとは、言葉の通り、その銘柄の属性でよく観測されるアノマリー現象のことです。
それでは、1つずつ見ていきましょう。

小型株効果

小型株効果とは、時価総額が小さい「小型株」は、時価総額が大きい「大型株」よりも平均リターンが高くなりやすい傾向にあるというものです。

小型株は、大型株に比べると注目されにくいので割安で放置されていたり、高い成長性が期待できるのでリターンが高くなりやすいと言われています。

低PER効果

低PER効果とは、RER(株価収益率)が低い銘柄は、PERが高い銘柄よりも平均リターンが高くなりやすい傾向にあるというものです。

PERが低い銘柄は、市場で過小評価されていることが多く、相対的に高いリターンを見込める可能性があるとされています。

配当利回り効果

配当利回り効果とは、配当利回りが高い銘柄は、配当利回りが低い銘柄よりも平均リターン(利益)が高くなりやすいというものです。

モメンタム効果

モメンタム効果とは、値上がりした銘柄はさらに値上がりしたり、値下がりした銘柄はさらに値下がりする現象のことです。

相場は一方向に進みやすい傾向にあるというアノマリーです。

この経験則を活用した投資手法が「順張り手法」となります。

リターン・リバーサル効果

リターン・リバーサル効果とは、値上がりした銘柄は値下がりし、値下がりした銘柄は値上がりする現象のことをいいます。

モメンタム効果とは反対の意味で、値上がりした銘柄はいずれ下落し、値下がりした銘柄はいずれ上昇する傾向にあるというものです。

この経験則を活用した投資手法が「逆張り手法」となります。

その他のアノマリー

ジブリの法則

ジブリの法則とは、金曜ロードショーでジブリ作品が放送されると相場が荒れるというものです。

金曜ロードショーは、米雇用統計の発表と重なることもあり、これが1つの要因であると言われています。

サザエさん効果

サザエさん効果とは、サザエさんの視聴率が上がると株価が下がり、サザエさんの視聴率が下がると株価は上がるというものです。

サザエさんの視聴率が下がる時期は、景気が良く、外出する機会が増えていることを示しているという説があります。
そのため、視聴率が下がる(=景気が良い)ということで、株価は上がると言われています。
反対に、サザエさんの視聴率が上がる時期は、自宅で過ごす人が多く、景気の冷え込みを示していると言われています。

アノマリー投資の注意点

アノマリーは合理的な説明はできないものの、相場の経験則に基づいたものなので、参考にしている投資家も多く存在しています。

そのため、アノマリーをうまく活用することで、パフォーマンスが向上したりすることもあります。

ただ、アノマリーは必ずその通りになるというものではありません。中には信憑性が低いものや、過去はよく観測されたものの現在はあまり有効ではないアノマリーなどもあります。

アノマリーを活用した投資をする場合はそういうところも考慮した上で参考にするようにしましょう。

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