NISAで米国株を買う方法|成長投資枠だけ・配当の米国10%は戻らない・9社の手数料と為替コスト比較

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NISAで米国株を買えるのは成長投資枠(年240万円)だけです。売却益と日本の配当課税(20.315%)が非課税になります。ただし配当から米国で引かれる10%はNISAでも残り、外国税額控除で取り戻すこともできません。配当1万円(税引前)の手取りは、NISAで9,000円、特定口座で7,172円です。どの証券会社で買うと安いのか、NISAに向く銘柄はどれか。手数料と配当の数字で比べました。

この用語の要点
  • 米国株と米国ETFは成長投資枠だけです。つみたて投資枠は金融庁が指定した投資信託に限られ、個別株もVOO・QQQも買えません。年240万円は1ドル157円で約15,300ドルです
  • 配当の米国10%はNISAでも引かれ、外国税額控除も使えません。配当1万円の手取りはNISAで9,000円、特定口座で7,172円、特定口座で控除を満額使えば8,172円。差は828〜1,828円です
  • 手数料は8社がNISAで無料なので、差がつくのは為替です。年240万円を円貨決済で買うと為替コストは0〜3,817円。WoodstockにはNISA口座がありません。決算を追っている100銘柄のうち35銘柄は無配で、配当の10%の問題はそもそも起きません

NISAのどの枠で米国株が買えるか

2024年からの新しいNISAには2つの枠があります。米国株を買えるのは成長投資枠のほうだけです。

つみたて投資枠成長投資枠
年間の上限120万円240万円
生涯の上限合計1,800万円(うち成長投資枠は1,200万円まで)
米国の個別株買えない買える
米国ETF(VOO・VTI・QQQなど)買えない買える(証券会社の対象銘柄のみ)
米国株の投資信託(S&P500連動など)金融庁が指定したものは買える買える

つみたて投資枠で米国株に投資するなら、S&P500や全米株式に連動する投資信託を使うことになります。個別株と米国ETFは成長投資枠で買います。成長投資枠でも、上場廃止が決まった整理銘柄・監理銘柄は新しく買えません。レバレッジ型・インバース型のETFは、多くの証券会社でNISAの対象外です。買う前に、各社の「NISA対象銘柄」の一覧を見ておくと安心です。

年240万円は、1ドル=157.18円(2026年9月25日)で約15,300ドルです。売った分の枠は翌年に簿価(買ったときの金額)で戻ります。ただ、その年のうちに同じ枠を使い直すことはできません。NISAの制度全体は新NISAとNISAの記事にまとめています。

配当の税金:米国の10%はNISAでも戻らない

米国株の配当は、まず米国で10%が源泉徴収されます。日米租税条約で決まった税率で、W-8BENを出していることが前提です。そのあと日本で20.315%がかかります。NISAで非課税になるのは日本側の20.315%だけです。

配当1万円(税引前)米国で日本で手取り
NISA−1,000円0円9,000円
特定口座(控除なし)−1,000円−1,828円7,172円
特定口座+外国税額控除(満額)−1,000円(あとで取り戻す)−1,828円8,172円

NISAでは日本で税金を払っていないので、二重課税になりません。そのため外国税額控除は使えず、米国の10%はそのまま失われます。特定口座なら、確定申告で外国税額控除を受ければ米国の10%を取り戻せます(所得税・住民税の控除限度額の範囲内)。

このためNISAと特定口座の差は、控除を使わない人で1,828円、控除を満額使う人で828円まで縮みます。配当利回り3%の株を100万円持てば、年間の配当は3万円です。このときNISAの有利な分は2,484〜5,484円になります。NISAの配当が不利というわけではありません。ただ「NISAなら配当は丸ごと非課税」という説明は正確ではない、ということです。外国株の配当は証券会社の口座に入るので、日本株のような受取方式(株式数比例配分方式)の設定は要りません。

9社のNISA米国株の手数料と為替コスト

各社の公式ページ(2026年9月24日に確認)の料金で、NISAで米国株を買うときのコストを並べました。為替コストは、成長投資枠の年240万円を円貨決済(円のまま注文し、証券会社が両替する方法)で買ったときの金額です。

証券会社NISANISAの売買手数料為替(円貨決済の買付)240万円分の為替コスト
楽天証券○買い・売り0円0銭0円
松井証券○買い・売り0円0銭0円
マネックス証券○買い0円・売り0.495%買付0銭(売却は25銭)0円
SBI証券○買い・売り0円25銭(外貨決済は0銭)3,817円
moomoo証券○買い・売り0円25銭(外貨決済は0銭)3,817円
DMM株○買い・売り0円25銭3,817円
三菱UFJ eスマート証券○買い・売り0円20銭3,054円
ウィブル証券○0円(通常も0円)15銭2,290円
Woodstock×NISA口座なし(特定口座のみ)

NISAでは8社とも売買手数料が無料です(マネックスは売りだけ有料)。差がつくのは為替です。SBIとmoomooは、先に円をドルに替えておく外貨決済なら0銭になります。Woodstockは取引も為替も無料ですが、NISA口座がありません。NISAの枠を使うなら別の会社で開くことになります(Woodstockのレビュー)。

為替コストは、240万円を1ドル157.18円(2026年9月25日)でドルに換算し、1ドルあたりの為替手数料を掛けて出しました。SBIの円貨決済の為替は想定値です。売るときの為替とキャンペーンは入れていません。料金は変わることがあるので、口座を開く前に各社の公式ページで確かめてください。

NISAに向く米国株、向かない米国株(100銘柄中35銘柄は無配)

NISAの弱点は、配当の米国10%が戻らないことです。でも配当を出していない銘柄なら、この弱点は最初から関係ありません。当サイトで決算日を追っている100銘柄について、SECに出された決算書類で配当の有無を調べました。

区分銘柄数例
直近12か月に普通株の配当あり65アップル、マイクロソフト、コカ・コーラ、JPモルガン、エクソンモービル
無配35アマゾン、テスラ、ネットフリックス、パランティア、バークシャー・ハサウェイ、インテル(2024年に配当停止)

無配の35銘柄は、NISAで持てば値上がり益が全額非課税になり、失うものがありません。高配当株をNISAで持つと、毎年10%分が戻りません。特定口座で外国税額控除を使う人と比べると、有利な分は小さくなります。とはいえ売却益の非課税はどの銘柄でも大きく、長く持つ成長株ほど恩恵が大きくなります。

NISAに向く特定口座でもよい
無配・低配当の成長株、長く持つETF(VOO・QQQなど)高配当株を大量に持ち、外国税額控除を毎年使える人の配当部分

2025年7月以降に終わった決算期の10-K・10-Qで、普通株の配当が出ていれば「配当あり」としました(2026年9月29日時点)。ストラテジーのように優先株にだけ配当を出している会社は、無配に数えています。

NISAで米国株を買う手順と、よくある失敗

手順は4つです。(1)証券会社でNISA口座と外国株式取引口座を開きます(NISA口座は1人1社)。(2)円を入金します。外貨決済にするならドルに両替しておきます。(3)米国株の注文画面で口座区分を「NISA(成長投資枠)」に切り替えます。(4)注文します。米国市場の取引時間は、日本時間の夏22:30〜翌5:00、冬23:30〜翌6:00です(米国株の取引時間)。口座の作り方は米国株の始め方にまとめています。

よくある失敗起きること
口座区分を特定口座のまま注文NISAにならない。あとからNISAに移すことはできない
NISAで損をした損失は他の口座の利益と相殺(損益通算)できず、繰越控除もできない
年末に枠を使い切ろうとした米国の休場日と約定日のずれで、翌年の枠になることがある
特定口座の株をNISAに移そうとした移管はできない。NISAで買い直すしかない

NISA口座の損失は「なかったこと」になり、損益通算と繰越控除が使えません。値動きの大きい小型株をNISAで買うと、ここが不利に働きます。どの会社でNISAを開くか迷ったら、米国株の証券会社10社比較とコスト&配当手取りシミュレーター(NISAモードあり)で比べてみてください。

米国株・米国ETFの配当をNISAで受け取るなら

NISA口座で受け取る配当・分配金は日本の税金(20.315%)がかからず、米国で引かれる10%だけになります。売却益も非課税です。ただしNISAでは外国税額控除が使えず、米国の10%は戻りません。NISAで米国株・海外ETFを買うときの売買手数料は、下の4社とも無料です。

SBI証券NISAの米国株・海外ETFの売買手数料が無料。外貨決済の為替は0銭SBI証券の公式サイト
松井証券NISAの売買手数料が無料。為替は円貨決済でも0銭松井証券の公式サイト
楽天証券NISAの売買手数料が無料。為替は円貨・外貨とも0銭楽天証券の公式サイト
DMM株NISAの売買手数料が無料。日本株と同じアプリで米国株も買える。為替は片道25銭DMM株の公式サイト

10社の手数料・為替・NISA・時間外取引を並べた証券会社の比較もあります。内容は2026-09-24時点の各社公式ページによります。口座開設でアフィリエイト報酬を得る場合があります。

NISAで米国株を買う方法に関するよくある質問

つみたて投資枠で米国株は買えますか?
個別株も米国ETFも買えません。つみたて投資枠で買えるのは、金融庁が指定した投資信託だけです。米国株に投資するなら、S&P500や全米株式に連動する指定の投資信託を選ぶか、成長投資枠で個別株やETFを買います。
NISAで受け取った米国株の配当に税金はかかりますか?
日本の20.315%はかかりません。ただ、米国で源泉徴収される10%は引かれます。NISAでは外国税額控除が使えないので、この10%は取り戻せません。配当1万円(税引前)なら手取りは9,000円です。
NISAで米国株を買うなら、どの証券会社が安いですか?
主要ネット証券の多くはNISAの米国株の売買手数料を無料にしているので、差がつくのは為替です。円のまま買う円貨決済で為替コストが0銭なのは、楽天証券と松井証券です(マネックス証券は買うときだけ0銭)。WoodstockにはNISA口座がありません。各社の違いは証券会社10社比較で並べています。
NISAで買った米国株が値下がりしたら、損失は他の利益と相殺できますか?
できません。NISA口座の売却損は、税金の計算ではなかったものとされます。特定口座や一般口座の利益との損益通算も、翌年以降への繰越控除もできません。くわしくは米国株の損益通算と繰越控除にまとめています。

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執筆:(Pacific Stock編集長・専業投資家歴20年)
NISAの制度は金融庁と日本証券業協会、配当の税率は日米租税条約と国税庁の資料によります。各社の手数料と為替は2026年9月24日、為替レートは2026年9月25日の値です。この記事は情報提供を目的としたもので、特定の銘柄や証券会社の売買・口座開設を勧めるものではありません。当サイトは証券会社の口座開設などでアフィリエイト報酬を得る場合がありますが、比較の順位や数値には影響しません。最終更新2026-10-07。

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