自社製品の株主優待10選|100株の実質利回りランキング2026年版

2026年9月時点で、100株で自社製品がもらえるのは149社です。そのうち買った年から額面どおりに受け取れるものに絞ると20社になります。

自社製品の優待は「3,000円相当」と書かれていても、その金額で買える商品とは限りません。企業が示す「相当」は自社の定価をもとにした金額で、通販サイトの実売価格や、自分がその商品にいくら払うかとは別のものです。

この記事は株主優待を出している1,653社を1社ずつ確認して作りました。データはすべて2026年9月時点のもので、次に当てはまるものは外しています。

外したもの 理由
継続保有が条件のもの 買った年にはもらえない(今回は51社)
自社製品ではなく割引券・クーポン 額面を受け取るのに自腹が必要(割引券の記事で扱う)
クオカードやギフト券 自社製品ではないため別の記事で扱う
抽選・申込が条件のもの 株を持っているだけではもらえない
周年記念・上場記念の優待 今回限りで、翌年はもらえない

自社製品の株主優待を出している企業は149社ありましたが、上記の条件で調べると、買った年から額面のとおりの自社製品を受け取れるのは20社となった形です。

この記事でわかること

実質利回り上位10社を1社ずつ解説
実質利回り11〜20位の10社
「◯円相当」という金額が何を指すのか
・自社製品の優待は継続保有の条件が最も多いという事実
買った年はもらえない51社の存在
・権利確定月の偏り(3月に79社が集中
・優待と配当を合わせた総合利回りを計算できるツール

※ この記事は制度とデータの解説であり、特定の銘柄や売買を推奨するものではありません。優待の内容は変更されることがあるため、購入前に各社のIR情報で確認してください。

今回のランキングの決め方

今回の順位に関しては以下の条件のもとで計算してランキング化した形です。

項目 条件
銘柄数 株主優待を出している1,653社を1社ずつ確認
株数 100株(最低単元)でもらえるものだけ
保有期間 買ったその年からもらえるものだけ
優待の性質 自社製品そのもので、額面が明記されているもの
実質利回り 年間の額面 ÷(株価×100株)×100
株価 2026年9月1日の終値

149社を機械的に判定したあと、利回りが高い順に1社ずつ内容を読み直しています。判定の内訳は次のとおりです。

判定 社数 扱い
額面が円で書かれている 51社 上から順に目視で検算
継続保有が条件 51社 買った年はもらえない
内容が特定できない 36社 個別に読み直して振り分け
「◯枚」としか書かれていない 4社 利回りが出せないため対象外
抽選・申込・記念 5社 確実にもらえないため除外

他の株主優待サイトの一覧と最も違うのは、「◯円相当」という金額の出どころを説明している点です。この金額は企業が示したものであり、店で買うときの価格とは一致しないことがあります。

自社製品の優待株10選

実質利回りの上位10社です。すべて100株・買った年からもらえる・額面が明記されているという条件を満たしています。

銘柄(コード) 投資額 年間の額面 実質利回り 権利確定
① 北の達人コーポレーション(2930) 12,900円 7,370円 57.13% 2月
② アジュバンホールディングス(4929) 74,000円 5,000円 6.76% 3月
③ オカムラ食品工業(2938) 125,600円 3,000円 2.39% 6月
④ ハウス オブ ローゼ(7506) 138,500円 3,000円 2.17% 3月
⑤ レック(7874) 95,900円 2,000円 2.09% 3月
⑥ 小林製薬(4967) 567,900円 10,000円 1.76% 6月・12月
⑦ ユニカフェ(2597) 124,400円 2,000円 1.61% 12月
⑧ 森下仁丹(4524) 224,400円 3,500円 1.56% 3月
⑨ イートアンドホールディングス(2882) 203,000円 3,000円 1.48% 2月
⑩ ダイショー(2816) 141,800円 2,000円 1.41% 3月・9月

上位10社のうち4社が食料品、4社が化学(洗剤・化粧品)です。自社製品の優待はこの2業種に偏っており、その理由は後半で扱います。

【1位】北の達人コーポレーション(2930)57.13%

12,900円で年7,370円分
プライム/化学 権利確定:2月 継続保有の条件なし

化粧品の通販を手がける会社です。2月末の株主は「商品7,370円相当」か「ECサイト商品券3,000円分」のどちらかを選びます。

選ぶほうで金額が2倍以上変わります。商品を選べば7,370円相当、商品券なら3,000円分です。今回は金額の大きい商品のほうで計算しています。2026年2月の商品は導入美容液「ヨイピール」と案内されています。

🔴 ただし「7,370円[税込]相当」は企業が示した金額です。同じ商品を通販サイトで買うときの実売価格とは限りません。この点はこの記事の後半でまとめて扱います。

【2位】アジュバンホールディングス(4929)6.76%

74,000円で年5,000円分
スタンダード/化学 権利確定:3月 継続保有の条件なし

美容室向けのヘアケア製品を手がける会社です。3月末の株主に5,000円相当の自社製品が届きます。

投資額が7万円台で5,000円相当という組み合わせは、自社製品の優待としては上位の水準です。

サロン専売品を扱う会社なので、市販されていない製品が届く点が特徴です。普段この価格帯のヘアケアを使わない人にとっては、金額どおりの価値になりにくい面もあります。

【3位】オカムラ食品工業(2938)2.39%

125,600円で年3,000円分
スタンダード/食料品 権利確定:6月 継続保有の条件なし

サーモンなどの養殖と水産加工を手がける会社です。6月末の株主に3,000円相当の自社商品が届きます。

権利確定が6月末という点は、3月と9月に集中しがちな優待の中では分散の選択肢になります。

水産加工品は冷凍で届くことが多く、受け取りの手間と冷凍庫の空きが必要です。長期の不在が多い人は、届く時期を確認しておきたいところです。

【4位】ハウス オブ ローゼ(7506)2.17%

138,500円で年3,000円分
スタンダード/小売業 権利確定:3月 継続保有の条件なし

化粧品と入浴剤の「ハウス オブ ローゼ」を展開する会社です。3月末の株主に3,000円相当のバス&ボディケアセットが届きます。

自社の店舗で売っている商品がそのまま届く形なので、金額と中身の対応が分かりやすい優待です。

入浴剤やボディケアは消耗品なので、使い切れずに余ることが少ない部類に入ります。

【5位】レック(7874)2.09%

95,900円で年2,000円分
プライム/化学 権利確定:3月 継続保有の条件なし

「激落ちくん」などの日用品を手がける会社です。3月末の株主に2,000円相当の新製品を中心とした詰合せが届きます。

この銘柄の特徴は「新製品を中心とした」という点です。まだ店頭であまり見かけない商品が届くため、優待そのものが商品のお試しを兼ねています。

日用品は確実に使い切れるという意味で、自社製品の優待の中では消化しやすい部類です。

【6位】小林製薬(4967)1.76%

567,900円で年10,000円分
プライム/化学 権利確定:6月・12月 継続保有の条件なし

「熱さまシート」「サカムケア」などで知られる会社です。6月末と12月末にそれぞれ5,000円相当の自社製品詰合せが届きます。

年間10,000円相当は、今回の20社の中で最も大きい金額です。ただし投資額も56万円台と大きいため、利回りでは1.76%になります。

権利確定が6月と12月という点も、他の銘柄と重なりにくい組み合わせです。日用品と医薬品が中心なので、届いたものを使わずに終わることは少ない優待です。

【7位】ユニカフェ(2597)1.61%

124,400円で年2,000円分
スタンダード/食料品 権利確定:12月 継続保有の条件なし

コーヒーの製造販売を手がける会社です。12月末の株主に2,000円相当の自社製品詰合せが届きます。

5年以上保有すると2,500円相当に増えます。今回は買った年にもらえる2,000円で計算しています。

コーヒーは賞味期限があるため、届いてから飲み切れる量かどうかを見ておきたいところです。

【8位】森下仁丹(4524)1.56%

224,400円で年3,500円分
スタンダード/医薬品 権利確定:3月 継続保有の条件なし

「仁丹」で知られる会社です。3月末の株主に3,500円相当の自社製品詰合せが届きます。

健康食品と医薬品が中心で、金額としては今回の中でも大きい部類です。

健康食品は好みが分かれるため、届くものの中身を事前に確認しておくと確実です。企業のIRページに前年の優待品が掲載されていることが多くあります。

【9位】イートアンドホールディングス(2882)1.48%

203,000円で年3,000円分
プライム/食料品 権利確定:2月 継続保有の条件なし

「大阪王将」を展開する会社です。2月末の株主に3,000円相当の自社製品詰合せなどが届きます。

この銘柄は選択制になっており、冷凍餃子などの詰合せのほかにも選択肢が用意されています。

飲食チェーンでありながら、食事券ではなく自社製品を選べる点が特徴です。店舗が近くにない人でも受け取れる設計になっています。

【10位】ダイショー(2816)1.41%

141,800円で年2,000円分
スタンダード/食料品 権利確定:3月・9月 継続保有の条件なし

焼肉のタレなどの調味料を手がける会社です。3月末と9月末にそれぞれ1,000円相当の詰合せが届きます。

調味料は日常的に使うものなので、額面をそのまま消化しやすい優待です。

年2回に分かれているため、1回あたりの量は多くありません。使い切れずに賞味期限を迎えるという失敗が起きにくい設計です。

【11位〜20位】1%前後の10社

11位以下も条件は同じです。ここには誰もが知る食品メーカーが並びます。

銘柄(コード) 投資額 年間の額面 利回り もらえるもの
⑪ 川辺(8123) 143,700円 2,000円 1.39% ハンカチ・服飾雑貨
⑫ なとり(2922) 199,200円 2,500円 1.26% おつまみの詰合せ
⑬ 大冷(2883) 202,400円 2,500円 1.24% 冷凍食品
⑭ フェリシモ(3396) 86,700円 1,000円 1.15% 自社商品の詰合せ
⑮ 創健社(7413) 270,100円 3,000円 1.11% 自然派食品の詰合せ
⑯ 寿スピリッツ(2222) 270,550円 3,000円 1.11% 銘菓の詰合せ
⑰ セイヒョー(2872) 193,600円 2,000円 1.03% アイスなどの詰合せ
⑱ キーコーヒー(2594) 203,400円 2,000円 0.98% コーヒーの詰合せ
⑲ 滝沢ハム(2293) 271,300円 2,500円 0.92% ハム・ソーセージ
⑳ フマキラー(4998) 120,000円 1,000円 0.83% 殺虫剤・除菌剤の詰合せ

11位以下は利回りが1%前後に集まります。投資額が20万円を超える銘柄が多いためで、優待の金額が小さいわけではありません。キーコーヒー(2594)やなとり(2922)のように、届くものが具体的に想像できる銘柄が並びます。

「◯円相当」という金額は誰が決めているのか

自社製品の優待でいちばん大事なのがここです。「3,000円相当」という金額は、企業が自社の定価をもとに示したものです。

3つの「価格」 中身
企業が示す「◯円相当」 自社の定価や希望小売価格をもとにした金額
通販サイトでの実売価格 定価より安いことが多い
自分にとっての価値 その商品を自分で買うつもりがあったかどうか

クオカードやギフト券なら、この3つは一致します。額面1,000円のクオカードは、誰にとっても1,000円です。

ところが自社製品ではこの3つがずれます。「7,370円相当の美容液」は、その美容液を7,370円で買うつもりだった人にとっては7,370円の価値ですが、そうでない人にとってはもっと小さい金額になります。

🔴 だから自社製品の優待は、利回りの高い順に選ぶものではありません。「自分が普段から買っているもの」「確実に使い切れるもの」を出している会社から選ぶほうが、受け取る価値は大きくなります。

食品と日用品に偏っているのはなぜか

今回の20社を東証の業種分類で分けると、食料品が10社、化学が5社で、この2業種だけで4分の3を占めます。残りは小売業2社、卸売業2社、医薬品1社です。

理由 内容
単価が手ごろ 数千円の詰合せを作りやすい。1万円を超える製品では優待にしにくい
消耗品である 使い切れるため、株主が持て余さない
まとめて作れる 同じ詰合せを何万セットも用意できる
宣伝になる 新製品を配れば、そのまま試してもらえる

レック(7874)が「新製品を中心とした詰合せ」と明記しているのは、この4つ目の理由がはっきり出ている例です。企業にとって株主優待は販促の一部でもあります。

逆に言えば、機械や部品を作っている会社は自社製品の優待を出せません。そのためこの分野の銘柄は、食品・日用品・化粧品のメーカーにほぼ限られます。

受け取るときの3つの注意点

自社製品の優待には、金券にはない受け取りの手間があります。

届く前に確認すること

冷蔵・冷凍で届くか(水産品や冷凍食品は受け取りに立ち会いが必要)
賞味期限がどれくらいか(食品の詰合せは数か月のことが多い)
届くのは権利確定から2〜4か月後(3月末なら6〜7月)
④ 選択制の場合、申込のハガキやWebでの手続きが必要

とくに選択制の銘柄は、申し込まないと何も届きません。北の達人コーポレーション(2930)やイートアンドホールディングス(2882)のように選択肢が用意されている場合、案内が届いたら期限内に手続きをする必要があります。

またコモ(2224)のように「発送時期:5月」と明記している企業もあります。長期の不在が多い人は、届く時期を先に調べておくと確実です。

買った年にはもらえない51社がある

自社製品の優待では、継続保有を条件にしている企業が51社ありました。これは今回の149社のうち約34割にあたる水準です。

書かれ方 意味
【1年未満保有】1,000円 /【1年以上保有】3,000円 買った年から1,000円分もらえる
【1年以上保有】3,000円相当 買った年はもらえない
【初年度】3,000円 /【2年目以降】3,500円 買った年から3,000円分もらえる
備考に「◯年以上継続保有した株主に限る」 内容欄ではなく備考にしか書かれていないことがある

見分け方は「未満」または「初年度」という言葉があるかどうかです。「1年未満保有」や「初年度」という区分が用意されていれば、買った年から何かはもらえます。「1年以上保有」しか書かれていなければ、初年度は対象外です。

🔴 自社製品の優待は、今回調べた13テーマの中で継続保有の条件が最も多い分野でした。149社のうち51社、つまり3社に1社が「1年以上の保有」などを条件にしています。優待品の製造数を読みやすくするため、株主の入れ替わりを抑えたいという事情があると考えられます。仕組みは長期保有優遇とは?で詳しく解説しています。

権利確定月は3月と9月に集中している

自社製品の優待を出している149社の権利確定月を数えると、3月と9月に偏っています。

権利確定月 社数 分布
3月 79社 ■■■■■■■■■■■■■■
9月 34社 ■■■■■■
12月 21社 ■■■■
6月 12社 ■■
2月 9社 ■■
4月 4社
5月 4社
8月 4社
11月 4社
10月 3社
7月 2社

3月と9月だけで、のべ113社に達します。この2か月に買いが集中するため、権利付最終売買日に向けて株価が上がり、権利落ち日に下がる動きが出やすくなります。

自社製品では3月が79社と、他のテーマよりさらに偏っています。今回の上位では、オカムラ食品工業(2938)が6月、小林製薬(4967)が6月・12月、ユニカフェ(2597)が12月、フェリシモ(3396)とセイヒョー(2872)が8月です。いつ買えばよいかは権利確定日とは?で整理しています。

21位以下の自社製品優待を探す

今回の記事で扱ったのは上位20社です。残りの銘柄は投資額や権利確定月で絞り込めるようにしてあります。

条件で絞り込む

100株で買える株主優待の検索ページ
優待の種類・投資額・権利確定月・業種で絞り込めます。
「自社製品」のカテゴリを押すと、該当する銘柄だけが表示されます。

投資額を10万円以下に限定したい場合は投資金額10万円以下の株主優待、100株に届かない資金で始めたい場合は単元未満株でもらえる株主優待もあります。

自分の条件で総合利回りを計算する

株価は毎日動くので、この一覧の利回りも日々変わります。いま検討している銘柄の数字を入れて計算できるツールを置いておきます。配当も合わせた総合利回りが出ます。

株主優待の総合利回り計算ツール

株価と優待額を入れると、優待利回り・配当利回り・その合計を同時に計算します。数値を変えるとその場で計算し直します。





投資額 12,900円
年間の優待額 7,370円
年間の配当額(税引前) 300円
優待利回り 57.13%
配当利回り 2.33%
総合利回り 59.46%

優待と配当を合わせた総合利回りが3%を超えると、高めの水準にあたります。

※ 優待利回り=年間の優待額÷投資額×100 / 配当利回り=1株あたり配当×株数÷投資額×100
※ 配当は税引前です。実際には約20.315%が源泉徴収されます。優待の金額換算は自分にとっての価値で見積もってください。

初期値は北の達人コーポレーション(2930)の株価と、商品を選んだ場合の金額を入れてあります。自社製品の優待は「◯円相当」という金額換算をどう見積もるかで利回りが変わります。自分にとっての価値に置き換えて入力してみてください。

自社製品の優待で失敗する4つの理由

ここまで実質利回りで並べてきましたが、この数字だけで銘柄を選ぶと外します。理由は4つあります。

理由① 優待は企業の判断でいつでも廃止できる

株主優待は法律で義務づけられた制度ではありません。企業が「やめます」と発表すればその時点で終わります。

今回調べた1,653社のうち、優待の廃止や見送りを開示していた企業が11社ありました。直近では2026年8月24日にコンヴァノ(6574)、2026年2月13日にザ・パック(3950)が廃止を開示しています。

ただし自社製品の優待は、廃止よりも「内容の変更」が起きやすい分野です。原材料費が上がると、同じ「3,000円相当」でも中身の量が減ることがあります。金額の表記は変わらないまま、実質的に縮小することがある点は覚えておきたいところです。

理由② 実質利回りは株価が下がると自動的に上がる

実質利回りは「年間の額面 ÷ 投資額」で計算します。優待の金額は固定なので、株価が下がるほど利回りは自動的に上がります。

株価 投資額(100株) 年3,000円分の利回り
1,000円 100,000円 3.00%
500円 50,000円 6.00%
129円 12,900円 23.26%

1位の北の達人コーポレーション(2930)が57%になっているのは、株価が129円まで下がっているためでもあります。株価が半分になれば利回りは2倍になりますが、そのとき投資元本も半分になっています。

優待をもらうために、株価の下落でそれ以上を失っては意味がありません。利回りが極端に高い銘柄を見つけたときは、まず「なぜ株価がここまで下がっているのか」を業績で確認してください。

理由③ 「◯円相当」が自分にとっての価値とは限らない

これは自社製品の優待に固有の問題です。企業が示す金額と、自分が受け取る価値は別物です。

例えば3,000円相当のコーヒー詰合せが届いたとします。普段からコーヒーを飲む人にとっては3,000円ぶんの支出が減りますが、コーヒーを飲まない人にとっては0円です。

金券であればこの差は生まれません。自社製品の優待を選ぶときは、利回りの数字より先に「自分がその商品を使うか」を確認してください。

そのうえで、日用品や調味料のように確実に使い切れるものは、額面に近い価値を受け取れます。今回の20社ではフマキラー(4998)、ダイショー(2816)、レック(7874)がこれに当たります。

理由④ 優待は原則として課税の対象になる

株主優待は税務上、原則として雑所得として扱われます。「優待は非課税」という説明を見かけることがありますが、正確ではありません。

給与所得者の場合、給与以外の所得の合計が年20万円以下であれば確定申告が不要という基準があります。優待だけで年20万円を超えることはまれなので、結果として申告不要になっている人が多い、というのが実態に近いです。

ただし他に副収入がある場合は合算で判定されます。また住民税には20万円の基準がないため、自治体によって扱いが異なります。優待の金額換算は優待利回りとは?でも触れています。

自社製品の株主優待に関するよくある質問

「3,000円相当」の商品は本当に3,000円の価値がありますか
企業が示す「相当」は自社の定価をもとにした金額です。同じ商品を通販サイトで買うと、それより安いことがあります。優待の価値を見積もるときは、その商品を自分で買うとしたらいくら払うかで考えるほうが実態に近くなります。
自社製品の優待はいつ届きますか
権利確定日から2〜4か月後が一般的です。3月末が権利確定日なら6月から7月にかけて届きます。コモ(2224)のように「発送時期:5月」と明記している企業もあります。金券の優待より遅いことが多い分野です。
選択制の優待は何もしなくても届きますか
届きません。案内のハガキやWebサイトから、期限内に希望を選んで申し込む必要があります。北の達人コーポレーション(2930)やイートアンドホールディングス(2882)が選択制です。申し込まないまま期限を過ぎると受け取れません。
自社製品の優待に継続保有の条件が多いのはなぜですか
今回の149社のうち51社が継続保有を条件にしていました。13テーマの中で最も高い比率です。優待品は製造して発送する必要があるため、株主数の見通しが立ちやすいほうが企業にとって都合がよい、という事情があると考えられます。
100株より多く買うと優待は増えますか
増えますが、多くの企業では比例しません。100株で2,000円相当、500株で3,000円相当というように、株数あたりの金額は下がる設計が一般的です。実質利回りだけを見るなら100株が最も効率的になります。
届いた商品を売ることはできますか
法律上の制限はありませんが、企業は自社製品を使ってもらうことを目的に配っています。食品には賞味期限があり、冷蔵・冷凍のものは扱いも難しくなります。使い切れる量かどうかを買う前に確認しておくのが現実的です。
権利確定日の直前に買っても優待はもらえますか
権利付最終売買日までに買えばもらえます。これは権利確定日の2営業日前です。ただし継続保有が条件の銘柄は、直前に買っても初年度は対象外になります。自社製品の優待では149社のうち51社が継続保有を条件にしているため、買う前の確認が特に重要です。
優待だけを狙って権利日前後で売買する方法はありますか
現物買いと信用売りを同時に行うクロス取引という手法があります。株価の変動を抑えて優待だけを受け取る形ですが、貸株料や逆日歩といった費用がかかり、想定外の負担になることもあります。仕組みと費用はクロス取引とは?で解説しています。

まとめ

自社製品の株主優待を100株の実質利回りで整理しました。「◯円相当」という金額が誰にとっての金額なのか、という点が要点です。

この記事のポイント

・自社製品の優待を100株で出しているのは149社
・そのうち買った年から額面どおり受け取れるのは20社
・「◯円相当」は企業が定価をもとに示した金額で、実売価格とは違う
・上位20社は食品13社・日用品と化粧品7社に偏っている
51社は買った年にもらえない(13テーマ中で最も多い)
選択制の銘柄は申し込まないと届かない
・権利確定は3月79社に強く集中

自社製品の優待は、利回りの高さより「自分が使うものかどうか」で選ぶほうが確実に得をします。使わない商品は、企業が何円相当と示していても価値になりません。

他の種類の優待と比べたい場合はクオカード優待株10選ギフト券の株主優待10選割引券の株主優待10選、条件で絞り込みたい場合は100株で買える株主優待の検索ページをご覧ください。

あわせて読みたい

株主優待とは?もらい方といつ買えばよいか
優待利回りとは?計算式と5つの落とし穴
権利確定日とは?いつ買えば配当と優待をもらえるか
長期保有優遇とは?株主番号で決まる仕組み
単元株数とは?100株に統一された理由
株主優待の選び方と100株優待ランキング
NISAとは?新NISAの枠と使い方

スポンサーリンク

Xでフォローしよう

おすすめの記事