配当性向とは何か?わかりやすく解説

配当性向とは

配当性向(読み方:はいとうせいこう)

 

配当性向とは、会社が当期純利益(税引後利益)の中から、どれくらいの配当金を支払っているのかを示す指標です。
企業が1年間に得た利益から、配当金として株主にどれくらい利益還元をしているかをパーセンテージで表しています。

例えば、利益1,000万円の会社が配当金100万円を支払ったとしたら、利益の10%を配当金として支払ったことになるので「配当性向は10%」ということになります。
基本的に配当性向が高いほど株主に利益を還元していると考えることができます。

ただ、「配当性向が高い=配当金が高い」ではありません。
利益は企業によって異なるため、配当性向50%の会社よりも配当性向10%の会社のほうが配当金が高いということもあります。
例えば、

・利益1,000万円で配当性向50%の場合は「配当金500万円」
・利益1億円で配当性向10%の場合は「配当金1,000万円」

となります。

配当性向はあくまで配当に対する会社の姿勢を示す指標です。
ですから、配当状況から投資先を選ぶ場合は「配当性向」のほか、「配当利回り」なども確認すると良いでしょう。

配当性向と似たものでは「総還元性向」というものがあります。
配当性向は利益と配当金の割合を示すものですが、総還元性向は配当金だけでなく自社株買いの金額も合算した割合を示す指標となります。

配当性向の求め方

配当性向は、以下の計算式で求めることができます。

1株あたりの配当金 ÷ 1株あたりの当期純利益(EPS)× 100 = 配当性向(%)

例えば、1株あたりの配当金が100円、1株あたりの当期純利益が200円だった場合は次のように計算できます。

100÷200×100=50

つまり、配当性向は50%であることがわかります。

 

配当性向メモ

・配当性向とは、純利益の中から、どれくらいの配当金を支払っているのかを示す指標
・簡単に言うと「株主への利益還元率」を表しているもの
・基本的に配当性向が高いほど株主に利益を還元していると考えることができる
・ただ、配当性向はあくまで配当に対する会社の姿勢であり、「配当性向が高い=配当金が高い」ではない

 

配当性向の平均や目安

配当性向の平均は、景気の動向にって前後することもありますが、おおむね30%程度と言われています。
目安となる数値もこの平均値を基準に考えることが多いようです。

配当性向は高いほど株主に対して利益を還元していると考えられますが、「配当性向が高い=良い企業」「配当性向が低い=悪い企業」というわけでもありません。

配当性向が高い場合は、配当金として利益を多く還元していることになるので株主に好感されることもあります。
ただ、配当性向が高いと会社に残るお金(内部留保)が少なくなるということです。

そうなると投資する資金があまりなくなってしまうので、思うように事業が拡大できなくなったり、資金が不足して増資を発表したりすることもあります。
ですから高ければ良いというものではなく、適切な水準にあるかどうかを見ることが大切です。

配当性向が低い場合は、株主に利益を還元していないということになりますが、成長企業の場合はそこまで悪いことではありません。
単に利益を貯め込んでいる場合は良くないですが、成長企業の場合は投資を優先するために配当金を少なくしている(または配当金なし)もよくあります。

その場合は配当性向は低くなりますが、企業が成長するために行うことなのでマイナスになるとは言えません。
むしろ将来への期待が大きくなるので配当金が無くても良しとされています。

配当性向は企業の成熟度合や業種による違いもあったりするので、一概に30%として見るのではなく、その企業の成熟度合なども加味して考える必要があります。

配当性向と配当利回り

配当性向と比較される用語として「配当利回り」があります。

配当利回りは、株価に対して、どれくらいの配当金をもらえるのかを示す指標です。

わかりやすく説明すると配当金の大きさを見ることができるもので「配当金が多い銘柄か、少ない銘柄か」を判断できる指標です。

配当利回りの計算式は以下の通りです。

1株あたりの年間配当 ÷ 株価 × 100 = 配当利回り(%)

配当利回りが大きいほど配当金が多くもらえる銘柄となります。

例えば、次の2銘柄があったとしましょう。

・銘柄A:株価1,000円、配当金100円、配当利回り10%
・銘柄B:株価3,000円、配当金210円、配当利回り7%

配当金だけ見ると銘柄Bのほうが良さそうに見えますが、30万円ずつ投資するとどうなるでしょうか。

・銘柄A:300株保有となるので、配当金は30,000円(100円×300株)
・銘柄B:100株保有となるので、配当金は21,000円(210円×100株)

配当利回りが高い銘柄Aのほうが多く配当金を受け取れることがわかります。

このように配当利回りに注目することで配当金額に惑わされることも無くなるので、高配当株を見つける時に役立てることができます。

ただし、極端に配当利回りが高い銘柄には注意しましょう。

配当利回りは株価の変動や配当金額の増減によって上下するものです。
業績悪化により株価が大きく下落して配当利回りが高くなることもありますが、そういうケースでは減配や無配になってしまうことも考えられるので注意が必要です。

また、配当利回りとセットで配当性向を確認することで、その配当金額は適正水準かどうかという判断材料にすることができます。

高配当株の中には、利益の多くを配当金に回していたり、会社の資産を取り崩して配当を出している会社もあります。
つまり、配当性向が高くなっている会社です。

そうなると前述したように資金が不足してしまったり、将来の業績悪化により株価に影響を与える恐れもあります。
減配・無配となるケースもあるので、配当利回りだけでなく、配当性向もあわせて確認すると良いでしょう。

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