歩み値とは何か?わかりやすく解説

歩み値とは

歩み値(読み方:あゆみね)

 

歩み値とは、取引時間中に成立した売買の履歴を時系列で表したものです。
「時刻・約定値・出来高」などで構成されており、その日にどのような売買があったのか確認することができます。

板情報やチャートでもおおよその売買推移を把握することはできますが、細かいところまではわかりません。

ですが、歩み値の場合はひとつひとつの「時刻・約定値・出来高」などがわかるので、

・何時何分何秒に
・幾らで
・何株約定したのか

上記のように細かい情報を把握することができます。
これにより売り買いの売買推移や相場の方向性など全体の売買の流れを確認することができます。

また、歩み値と比較される言葉でティックがあります。
ティックについても簡単に説明していきます。

歩み値とティック

ティックとは、株式等の刻々と変化する値動きを指したもので、ティックをチャートで表したものをティックチャートといいます。
株式取引においては値動きの最小単位(呼び値)を表すものでもあります。

呼び値は売買価格の刻み幅のことで株価によって単位が異なります。

例えば、株価が500円の場合(TOPIX100構成銘柄は除く)は「1円」となっているので1円単位で売買することになります。
株価が4,000円の場合(TOPIX100構成銘柄は除く)は「5円」となっているので5円単位で売買することになります。

ティックはこのときの1円や5円の値動きを表したもので、株価500円で1円の値動きがあった場合は「1ティック」、2円の値動きがあった場合は「2ティック」となります。

直近の約定価格よりも次の約定価格が高い場合(価格が上昇したとき)のことを「アップティック」、直近の売買価格よりも次の約定価格が低い場合(価格が下落したとき)のことを「ダウンティック」といいます。

歩み値とティックは異なるものですが、刻々と変化する値動きを表したものである点は同じです。
そのため、歩み値とティックは同義語として使われることもあります。

 

歩み値メモ

・歩み値とは取引時間中に成立した売買の履歴を時系列で表したもの
・売買推移や相場の方向性など全体の売買の流れを確認できるもの
・歩み値と比較される言葉として「ティック」がある

 

歩み値の見方

歩み値は前述したとおり、成立した売買の取引履歴が時系列でわかります。

まず、実際に画面を確認して基本的な見方を確認していきましょう。

楽天証券のモバイルトレーディングツール「iSPEED」の場合、以下のように歩み値が表示されています。

 

 

歩み値は売買が成立するたびに更新されるので一番上が最新の取引履歴になります。

そして、歩み値には以下の情報が表示されています。

・時刻(売買が成立した時間)
・出来高(売買が成立した株数)
・約定値(売買が成立した価格)

上記画像を参考にした場合、一番最後に成立した売買は「13時43分8秒に4,551円で300株」というのがわかると思います。

また、今回は楽天証券をベースに紹介していますが、証券会社によっては「前回比」などの項目もある場合があります。前回比とは、前回の約定値との比較値のことです。

歩み値の色の違いと意味

歩み値をご覧になるとわかるように、ポイントポイントで色が違います。
これは価格の変動を表すもので、楽天証券の場合は「赤・緑・白」の3つの配色となっています。

色によって前回の価格よりも「上昇・下落・横ばい」を意味しています。

それでは、それぞれの色について簡単に説明していきます。

歩み値が赤色の場合

歩み値が赤色の場合は、その約定値が前回の約定値よりも高いことを意味しています(アップティック)。

つまり、売買価格の上昇を表しているのが赤色となります。

約定値はそのまま株価に反映されるので、赤色の場合は株価の上昇も表していることになります。

歩み値が緑色の場合

歩み値が緑色の場合は、その約定値が前回の約定値よりも低いことを意味しています(ダウンティック)。

つまり、売買価格や株価の下落を表しているのが緑色となります。

証券会社や取引ツールによって緑色ではなく青色などの場合もあります。

歩み値が白色の場合

歩み値が白色の場合は、その約定値が前回の約定値と同額であることを意味しています。

売買は成立していますが、約定値に変動はないので株価は横ばいとなります。

証券会社や取引ツールによっては白色ではなく黄色や黒色などの場合もあります。

このように色によって価格の変動を読み取ることができます。

ちなみに、日本の株式市場は「株価の上昇=赤」「株価の下落=緑(または青)」が基本となっていますが、欧米市場では「株価の上昇=緑(または青)」「株価の下落=赤」と配色パターンが日本と逆です。また、暗号資産(仮想通貨)も欧米市場と同様の配色パターンがベースとなっています。

 

歩み値メモ

・歩み値は売買が成立するたびに更新される
・「売買が成立した時間」「売買が成立した株数」「売買が成立した価格」がわかる
・歩み値の色は「赤は上昇」「緑は下落」を意味している

 

歩み値でわかること

歩み値では全体の売買の流れを確認できるだけでなく、細かい約定情報を確認できるので直近の売り買いの強さなども確認することができます。
デイトレ」などの短期売買を行う場合、小さな変化をいち早く掴み、状況に応じた対応を取ることが大事ですが、そういったときに歩み値は役立ちします。

また、歩み値は「約定値」「出来高」「時刻」のそれぞれでわかることがあります。
ここでは、以下の項目で1つずつ説明していきます。

・歩み値の約定値でわかること
・歩み値の出来高でわかること
・歩み値の時刻でわかること

それでは、具体的に歩み値でわかることを紹介していきます。

歩み値の約定値でわかること

歩み値の約定値では、売り買いの強さを確認することができます。

 

 

「14:57:34 / 100 / 756」とありますが、これは赤色なので前回よりも価格が上昇したことを意味しています。

つまり売り注文に対して買いが入ったということです。

その後、白色が続いているので、買いが続いていることもわかります。

この状況が繰り返し続くと「買いの勢いが強い」と判断することができます。

逆に緑色から始まって、白色が続くような場合は「売りの勢いが強い」と判断することができます。

次のようなケースはもっとわかりやすいです。

 

 

連続して前回の約定値を上回っているケースですが、この場合も一目で「買いの勢いが強い」というのがわかります。

このように約定値により、売りが強いか、買いが強いか、読み取ることができます。

歩み値には成り行き注文も含まれている

板情報では売り注文と買い注文を確認できるので、注文数から売り買いの強さを推測することができます。

しかし板情報で確認できる注文は「指値注文」のみです。

一方で歩み値で表示される履歴は「成り行き注文」による売買も含まれています。

そのため、板情報単体よりも売り買いの強さを判断しやすいというメリットがあります。

歩み値の出来高でわかること

株式取引において「大口の取引の有無」はひとつのポイントになります。
機関投資家などによる大口の取引があると市場も同じように動く傾向があるからです。

例えば、

・大口の買いが入ると株価は上昇傾向へ
・大口の売りが入ると株価は下落傾向へ

といったように大口の取引により株価が左右されることもあります。

歩み値では、売買が成立するごとにひとつひとつの履歴が表示されるので、その時の出来高の大きさを確認することで「小口の取引」か「大口の取引」か確認することができます。

但し、小分けにして売買されることもあるので確実に大口の参入を確認できるわけではありません。
この点も考慮して参考にすると良いでしょう。

歩み値の時刻でわかること

歩み値の時刻でわかることは、その銘柄の活況度です。
わかりやすく説明すると、その銘柄が頻繁に売買されているかどうかを確認することができます。

はじめに【9984】ソフトバンクグループの歩み値から確認してみましょう。

 

 

ソフトバンクグループの場合は、秒単位で何度も取引されているのがわかります。
つまり、頻繁に売買が行われていることがわかると思います。

次に【3329】東和フードサービスの歩み値を確認していきましょう。

 

 

東和フードサービスの場合はひとつひとつの売買に開きがあるところもあります。
つまり、空白の時間が多く、売買の頻度はそこまで多くないことがわかります。

活況度が低い場合はスムーズな取引が行えないこともあるので、取引をするひとつのポイントにもなります。

歩み値の同時刻

歩み値の時刻は、同時刻の売買記録が並んでいることもあります。

たとえば、以下のケースです。

 

 

「14:59:46」に以下の約定記録が並んでいます。

・100株/2,630円
・500株/2,629円
・200株/2,628円
・100株/2,627円
・100株/2,625円

このような約定記録が並んでいると、複数の投資家が買ったようにも見えますが、同一人物による成り行き注文の可能性もあります

歩み値では時刻や出来高、約定値はわかりますが、誰が買ったのかまでは正確に把握することはできません。
この点も1つのポイントとして覚えておくようにしましょう。

このように歩み値では様々な情報を得ることができるので、投資判断をするときに役立ちします。
但し、相場は常に変動するものですから現状は買いが強い状態であっても、様々な要因で急速に売りが強い状態に転換することもあります。
指標は絶対的なものではないので、この点も考慮して投資判断に役立てるようにしましょう。

 

歩み値メモ

・歩み値の約定値で売り買いの強さがわかる
・歩み値の出来高で大口の取引の有無がわかる
・歩み値の時刻でその銘柄の活況度がわかる

 

スポンサーリンク
おすすめの記事