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決算シーズン(earnings season)とは、米国の上場企業の四半期決算発表が集中する年4回の期間のことです。多くの会社は12月・3月・6月・9月末に四半期を締めるため、1月・4月・7月・10月の中旬に大手銀行の発表で始まり、約1か月かけてS&P500のほぼ全社が発表を終えます。この期間は個別株が決算で10%前後動くのが珍しくなく、指数全体の方向も決算の良し悪しで決まりやすくなります。以下、時期と発表の順番・決算期がずれている会社・日本時間の発表時刻・相場の癖の順に書きます。
- 決算シーズンは1・4・7・10月の中旬に大手銀行(JPモルガンなど)から始まり、月末にアップル・マイクロソフトなど大型テックが集中する
- 決算期が違う会社は1か月遅れる。エヌビディアは2・5・8・11月の下旬、オラクル・ナイキは3・6・9・12月、コストコは3・5・9・12月
- 発表は寄り前(日本時間の夜19〜22時台)か引け後(日本時間の朝5〜6時台)。日本の投資家は「朝起きたら数字が出ている」のが基本
決算シーズンは銀行で始まり、大型テックで山場を迎える
米国企業の多くは12月決算(暦年)で、四半期は3・6・9・12月末に締まります。SECへの提出期限(大企業で四半期末から40日)より早く、四半期末から2〜4週間後にプレスリリースで発表するのが慣行です。そのため発表はだいたい次の順番で集まります。
| 週 | 主な発表企業 | 市場での位置づけ |
|---|---|---|
| 第1週(月の中旬) | JPモルガン・ゴールドマン・バンクオブアメリカなどの大手銀行、ペプシコ、ユナイテッドヘルス | 決算シーズンの「開幕」。銀行の貸倒引当金で景気の良し悪しを測る |
| 第2週 | ネットフリックス、テスラ、J&J、P&G、コカ・コーラ、IBM | 消費と製造の実態が見える。テスラは決算そのものより説明会の発言で動く |
| 第3週(月末) | マイクロソフト・アルファベット・メタ・アマゾン・アップル | 山場。時価総額上位が1週間に集中し、指数全体が動く |
| 第4〜5週(翌月上旬) | AMD・パランティア・ウーバー・ディズニー・中小型株 | 個別色が強くなる。小型株は1日で20〜30%動くことも |
S&P500の時価総額の3割を占めるマグニフィセント・セブンのうち5社が同じ週に発表するため、この週の結果次第で指数の月間の方向が決まることがよくあります。ここを「決算シーズンの山場」と呼びます。
主要100銘柄の決算は何週目に集中するか(2026年7〜8月の実績)
決算日を毎日追いかけている米国株100銘柄で数えてみると、2026年7〜8月の決算発表91件のうち78件(86%)が、7月13日から8月9日までの4週間に集中しました。いちばん多かったのは8/3〜8/7の週(26社)です。上位2週だけで51件(56%)です。4〜5週間あるシーズンでも、本当に忙しいのは2週間ほど。その前後は発表がまばらです。
| 週(米国の月曜〜金曜) | 発表した社数 |
|---|---|
| 7/6〜7/10 | 1社 |
| 7/13〜7/17 | 11社 |
| 7/20〜7/24 | 16社 |
| 7/27〜7/31 | 25社 |
| 8/3〜8/7 | 26社 |
| 8/10〜8/14 | 5社 |
| 8/17〜8/21 | 3社 |
| 8/24〜8/28 | 4社 |
次の10〜11月のシーズンも予定日(前年からの見込みと会社の確定日)で数えました。10/26〜10/30の週が33社でいちばん多くなる見込みです。
| 週 | 予定の社数 | 主な銘柄 |
|---|---|---|
| 10/5〜10/9 | 1社(うち確定1) | PEP |
| 10/12〜10/16 | 8社(うち確定8) | JNJ・UNH・JPM・GS・WFC・BLKほか |
| 10/19〜10/23 | 17社(うち確定15) | RTX・GE・GM・NFLX・T・PMほか |
| 10/26〜10/30 | 33社(うち確定16) | VZ・SOFI・KO・BA・NEE・PYPLほか |
| 11/2〜11/6 | 20社(うち確定7) | PLTR・PFE・SHOP・O・AMD・SMCIほか |
| 11/9〜11/13 | 5社(うち確定1) | ASTS・LCID・DIS・CSCO・AMAT |
| 11/16〜11/20 | 4社(うち確定2) | HD・NVDA・WMT・PANW |
| 11/23〜11/27 | 1社 | DE |
2026年10月6日時点の数字です。実績はSECに出された決算の8-K(Item 2.02)の日付で数えました。予定は前年の同じ四半期の発表日から364日後を目安にし、会社が日程を発表していればそちらを使っています。S&P500全体ではなく、この100銘柄での数字です。各社の予定は決算カレンダー(日本時間)にあります。
決算期がずれている会社:エヌビディア・オラクル・ナイキ・コストコ
すべての会社が12月決算ではありません。会計年度の締め月が違う会社は、決算シーズンから約1か月ずれて発表します。
| 会社 | 会計年度末 | 四半期決算の発表時期(目安) |
|---|---|---|
| エヌビディア | 1月末 | 2月下旬・5月下旬・8月下旬・11月下旬 |
| アップル | 9月末 | 1・4・7・10月の下旬(12月決算組と同じ週) |
| マイクロソフト | 6月末 | 1・4・7・10月の下旬(同上) |
| オラクル・アドビ | 5月末・11月末 | 3・6・9・12月の中旬 |
| ナイキ・マイクロン | 5月末・8月末 | 3・6・9・12月の下旬 |
| コストコ | 8月末 | 3月・5月・9月・12月 |
| ウォルマート・ホームデポ | 1月末 | 2・5・8・11月の中旬 |
アップルやマイクロソフトは年度末が違っても四半期の締めが12月決算組と同じ月なので、発表は同じ週に重なります。一方、エヌビディアは1月末決算のため、決算シーズンが終わって静かになった2・5・8・11月の下旬に単独で発表し、その1社で半導体株全体と指数が動きます。小売大手(ウォルマート・ホームデポ・ターゲット)も同じ時期で、米国の消費の強さを測る材料になります。
会社ごとの次回の発表日は、決算カレンダー(日本時間)と銘柄別ページで毎朝更新しています。SECへの過去の提出日から見込んだ日程で、会社がIRで正式に発表した銘柄には「確定」と付けています。
日本時間だと寄り前の発表は夜、引け後は早朝
米国企業が取引時間中に決算を出すことは、ほとんどありません。取引開始前(寄り前、現地6:00〜9:00ごろ)か、取引終了後(引け後、現地16:00〜17:30ごろ)のどちらかです。どちらを使うかは会社ごとにほぼ決まっています。
| 時間帯 | 現地時間 | 日本時間(夏時間) | 日本時間(冬時間) | 主な会社 |
|---|---|---|---|---|
| 寄り前(BMO) | 6:00〜9:00 | 19:00〜22:00 | 20:00〜23:00 | 銀行・製薬・消費財・ウォルマート |
| 引け後(AMC) | 16:00〜17:30 | 翌5:00〜6:30 | 翌6:00〜7:30 | テック大手・エヌビディア・テスラ |
引け後の発表なら、日本では朝起きた時点で数字も時間外の株価の反応も出そろっています。その日の夜22:30(冬は23:30)の取引開始までに、数字の良し悪しと会社の見通し(ガイダンス)を読んでおく。日本から米国株を持つなら、これが基本の流れになります。寄り前の発表は日本時間の夜です。発表から1〜3時間で取引が始まるので、その場で追える反面、考える時間は短くなります。
発表の30〜90分後には決算説明会(アーニングスコール)が開かれ、経営陣の発言で時間外の株価がさらに動くこともあります。私はプレスリリースの数字だけで判断せず、説明会の要点をニュースで確かめてから売買を考えます。これだけで読み違いはだいぶ減ります。
決算シーズンの相場の癖と付き合い方
決算シーズンには、毎回よく似た値動きが出ます。
- 「期待が高いほど反応は厳しい」。決算前に株価が上がっていた会社は、良い決算でも「織り込み済み」で売られがちです。米国株は実績よりガイダンスで動きます
- 「最初の週の銀行が流れを決める」。大手銀行の貸倒引当金や消費者ローンの延滞率が悪化すると、景気敏感株全体が決算前から売られます
- 「山場の週は指数が動く」。大型テック5社が集まる週は、良い決算なら指数が数%上がります。逆に1社でも設備投資の増額などで嫌気されると、半導体まで連れ安になります
- 「決算後1〜2か月は静か」。シーズンが終わると個別材料が減り、金融政策や経済指標で動く相場に戻ります
やることは多くありません。持っている銘柄の決算日を先に調べ、「決算をまたいで持つか、直前に一部を売るか」を決めておく。これに尽きます。米国株には日本株のような値幅制限が無く、1日で20%下がることもあります。市場予想(コンセンサス)と会社のガイダンスの数字を前もって並べておけば、発表の朝に慌てずに済みます。銘柄別ページには、次回の発表日・時間帯・市場予想・前回の実績を1ページにまとめています。
決算や指標の発表直後に売買できる口座
米国企業の決算は、引け後なら日本時間の朝5〜6時台、寄り前なら夜19〜21時台に出ます。発表の直後に売買できるかは、口座が時間外取引(プレマーケット・アフターマーケット)に対応しているかで決まります。対応していない口座では、通常の取引が始まる日本時間22時30分(冬時間23時30分)まで待つしかありません。
10社の手数料・為替・NISA・時間外取引を並べた証券会社の比較もあります。内容は2026-09-24時点の各社公式ページによります。口座開設でアフィリエイト報酬を得る場合があります。
決算シーズンに関するよくある質問
決算シーズンは正確にはいつからいつまでですか?
エヌビディアの決算はなぜ他社と時期が違うのですか?
決算発表の日程はどこで確認できますか?
決算シーズンは買い時ですか、売り時ですか?
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コンセンサスとは、複数のアナリストが出した業績予想を平均した数字のことです。 - EPS
EPSとは、1株あたりいくら利益を稼いだかを示す数字です。 - マグニフィセント・セブン(M7)
ティッカーシンボルとは、米国株の銘柄を表す1〜5文字のアルファベット のことです。 - プレマーケット・アフターマーケット(時間外取引)
プレマーケット・アフターマーケットとは、ニューヨーク市場の通常取引(日本時間で夏は22:30〜翌 - S&P500
S&P500とは、米国を代表する大型株500社の株価を時価総額で加重平均した株価指数です。 - 10-K・10-Q・8-K(SEC提出書類)
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執筆:佐々木優也(Pacific Stock編集長・専業投資家歴20年)
数字と日程は2026年9月時点のものです。この記事は情報提供を目的としたもので、特定の銘柄や証券会社の売買・口座開設を勧めるものではありません。当サイトは証券会社の口座開設などでアフィリエイト報酬を得る場合がありますが、比較の順位や数値には影響しません。最終更新2026-10-07。

