イベドリとは

イベドリ(読み方:いべどり)

イベドリとは、株価が動きそうなイベントを利用して利益を取りにいく投資手法のことです。
「イベント・ドリブン」と呼ぶこともあります。

イベントとは、主に「企業イベント」と「社会イベント」の2種類あります。

企業イベントは、企業の経営や業績等に影響を与えるようなイベント(出来事)を指しています。
具体的には「買収」や「合併」「提携」「新商品開発」「経営不振」など、様々な要因が企業イベントになります。
ほかには企業の業績等を分析し、決算跨ぎをするのも「イベドリ」のひとつです。

社会イベントは、特定の企業ではなく、市場全体又は一部のセクターなどに影響を与えるようなイベントを指しています。
景気動向指数」や「消費者物価指数」といった「経済指標」、季節に応じて相場変動が予想される「季節性」などがあります。
ほかには国内外の「選挙」なども重要な社会イベントなっており、市場に大きな影響を与えることもあります。

このような様々なイベントを利用して利益を取りにいくのが「イベドリ」となります。

イベドリの具体的な手法について

イベドリの具体的な手法についてはいくつかあります。

一般的なイベドリは、今後発生するイベントに向けて株を買い、「イベント発生時」または「イベント発生まで」の株価上昇で利益を狙う投資手法です。

たとえば、ゲーム会社が新しくゲームの開発を始めると、今後は「事前登録開始」や「リリース」というイベントが発生すると予想できます。
ゲームタイトルの期待値が高い場合は、その「事前登録開始」や「リリース」まで株価が上昇することも多いです。
そういう株価上昇を狙って、先回りして株を買うのが一般的な「イベドリ」です。

具体例については、後ほど紹介していきます。

ほかには、イベント発生により株価が大きく変動したタイミングで、逆張りをするような手法もあります。

イベント発生時はどうしても株価が動きやすくなるので、適正価格と市場価格が大きく乖離することも多々あります。
そういうときは、いずれ適正価格に戻ることも多いので逆張りをして利益を狙う、といったこともできます。

但し、どちらの手法にしても、予想に反して株価が動くと損失を抱えてしまうリスクはついてきます。

イベドリの具体例

実際にイベドリする流れについて【3911】Aimingの株価を使って説明していきます。

Aimingは、2020年2月にスクウェア・エニックスと「ドラゴンクエストタクト」を共同開発すると発表しました。

そのときの株価推移は以下のようになります。

ドラクエシリーズは人気のゲームタイトルとなっているため、買いが殺到し、株価は短期で倍増以上となりました。
ただ、現状はまだ共同開発の発表であり、一過性の上昇となって株価は戻しています。

ここで次のイベントについて考えてみましょう。

・開発の途中経過
・事前登録開始
・事前登録の途中経過
・リリース
・開発の中止(延期)

ざっくりですが、上記のイベントが予想できます。
ドラクエのように人気のゲームタイトルである場合は、イベントのゴール(ゲームの場合はリリース)までは株価が上昇傾向になることも多いです。

そのため、初動に乗れなかった場合は無理に買わずに、次の買い場を待って「イベドリ」をしていきます。

ちなみに今回のAimingのケースでは、以下の期間で株を買い「イベドリ」待ちをするのがベストでした。

2月の過熱相場が終わって、4月後半の上昇が始まるまでの期間です。
4月後半の株価上昇は、4月に発表された決算説明動画で「ドラゴンクエストタクト」の開発の途中経過について触れられており、イベント発生も近いという見方から再び買われ始めました。

結果として、株価は右肩上がりとなって、最終的には2020年7月13日に年初来高値1,164円をつけています。

このように「イベドリ」はうまくいくと大きな利益をもたらす投資手法となっています。

ただ、必ずしもうまくいくとは限りません。
開発の中止や延期、事前登録の伸び悩みなどがあると悪材料になって株価の下落要因となることもあります。
そのため、「イベドリ」待ちをする場合は、悪材料が出たときの対処について考えておくことも大切です。

イベドリに関してよくある質問

代表的な「イベドリ」の例を教えてください。
初心者からプロまで幅広く狙うものとして、以下が挙げられます。
決算イベント: 好決算を見越した先回りや、発表直後の反応を狙う。
インデックス・イベント: 日経平均やTOPIX、MSCIなどの指数に採用される際、投資信託(パッシブファンド)が強制的に買わなければならない動きを狙う。
株主還元イベント: 増配や自社株買い、株主優待の新設・廃止。
コーポレートアクション: 株式分割、併合、M&A、TOB(株式公開買付け)。
イベドリの最大のメリットは何ですか?
「再現性が高い」ことです。例えば、TOBが発表されれば株価は買い付け価格まで上昇しますし、優待の権利付最終日に向けては買いが入りやすいといった、過去の統計に基づいたパターンが存在します。闇雲に「上がりそうな株」を探すよりも、戦略の出口(いつ売るか)が明確なのが特徴です。
「材料出尽くし」で暴落するのが怖いです。防ぐ方法は?
「事実(発表)で売る」を徹底しましょう。多くの投資家が期待していたイベント(例:好決算)が実際に発表された瞬間、それまで期待で買っていた人たちが一斉に利益確定に動きます。イベント当日に買うのではなく、数週間〜数ヶ月前から「先回り」して仕込み、発表直前や直後に売り抜けるのがイベドリの鉄則です。
指数(インデックス)採用銘柄を狙うコツはありますか?
実際に採用された時ではなく、「採用される可能性が高い銘柄」を予測して先回りすることです。機関投資家のレポートや、プライム市場への昇格期待銘柄などをリストアップし、実際の発表前に仕込むことで、発表後の急騰を利益に変えることができます。
M&AやTOBが発生した際、個人投資家はどう動くべき?
発表された買い付け価格(TOB価格)と現在の株価を比較してください。市場価格がTOB価格より低い場合は、その差額を狙った買いが入ります。また、TOBをきっかけに「業界全体の再編」が意識され、同業他社の株が買われる(連想買い)ことも多いため、周辺銘柄をチェックするのも有効です。
イベドリに最適な「道具(ツール)」はありますか?
「経済カレンダー」と「適時開示」です。
いつ、どの企業が決算を出すか?
いつ、指数の定期見直しがあるか? これらを常に把握し、自分だけの「イベントカレンダー」を作ることが、チャンスを逃さないための第一歩です。
地合い(相場全体の雰囲気)が悪くても、イベドリは通用しますか?
比較的通用しやすいです。イベドリは相場全体の流れよりも、その銘柄固有のスケジュールに依存するため、地合いが悪い時の「避難先」として機能することもあります。ただし、地合いが最悪な時は、好材料が出ても「売り」に押されることがあるため、過信は禁物です。
初心者が最初に挑戦すべきイベドリは?
「株主優待・配当の権利取り」が最もシンプルで分かりやすいでしょう。権利確定日の1〜2ヶ月前に買い、権利確定直前に売る、あるいは「つなぎ売り(両建て)」を組み合わせる手法は、初心者でもルール化しやすい戦略です。
イベドリを失敗させないための最大の注意点は?
「イベントが中止・延期になった時の即時撤退」です。例えば、業務提携の話がなくなった、TOBが成立しなかった、といった場合、株価はイベント前の水準(あるいはそれ以下)に猛スピードで戻ります。「イベントがあるから持っている」という前提が崩れたら、1秒でも早く損切る勇気が必要です。

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