ボラティリティとは

ボラティリティ(読み方:ぼらてぃりてぃ)

ボラティリティとは、簡単にいうと株など金融商品の価格変動率(変動幅)のことです。

「ボラティリティー」と表示されることもあり、英語では「volatility」と書きます。
株やオプション・FXなど金融商品価格の変動幅の比率を表すもので、基本的にパーセント(%)で表示されます。

相場解説のニュース等で「ボラティリティが高い」「ボラティリティが低い」といわれることがありますが、

価格変動が大きければ、ボラティリティは高くなる
価格変動が小さくなれば、ボラティリティ低くなる

オプション(プレミアム)だと

ボラティリティが高いほど、プレミアムは高くなる
ボラティリティが低いほど、プレミアムは低くなる

というのが一般的な見方です。

チャートを例にすると、わかりやすいかと思います。

ボラティリティが大きい銘柄はリスクが高く、反対にボラティリティが小さい銘柄はリスクが低いと判断される(みなされる)のが一般的な見解となっています。

ボラティリティの計算方法

ボラティリティを求めるための計算方法は以下の計算式になります。

ボラティリティの計算式
当日のボラティリティ(%)= 当日のTR ÷ 当日のTP × 100

TRとはトゥルー・レンジといい、以下のうち値が最大のもので計算します。

・当日高値 - 当日安値
・当日高値 - 前日終値
・当日終値 - 当日安値

TPとは、ティピカル・プライスといい、高値・安値・終値の平均値で計算します。

例えば、当日のTRが5円、当日のTPが121円の場合

5(当日のTR) ÷ 121(当日のTP) × 100

となるので、当日のボラティリティ(%)は4.13となります。

5%以上であれば、「その日のボラティリティが高い」と判断されることが多く、材料などによって急騰(急落)した銘柄の場合、10%以上に上昇します。

日経平均ボラティリティインデックス

投資家が日経平均株価の将来の変動をどのように想定しているのかを表した指数のことを日経平均ボラティリティインデックス(以下、日経平均VI)といいます。

日経平均VIは恐怖指数(VIX指数)の日本市場版として位置づけされていて、日経平均株価の1ヶ月先の変動率を表しているものです。

各証券会社のマーケット情報などでは、日経平均VIの現在値(リアルタイム)やチャートを簡単に調べることができるようになっています。

日経平均VIの数値は平時で20~30前後で推移していて、30を超えると投資家の不安心理が高まるといわれています。

端的に、日経平均株価が急落するとボラティリティの数値は急上昇する傾向があります。
リーマンショック(2008年)直後には92.03、東日本大震災(2011年)直後には67.98、2020年ではコロナショックによって60近くまで上昇しました。

ボラティリティメモ

・ボラティリティとは株価などの値動きの変動幅を示すもの(%で表される)
・一般的に価格変動が大きければ、ボラティリティは高くなり、価格変動が小さくなれば、ボラティリティ低くなる
・ボラティリティの計算式は、当日のTR÷当日のTP×100=当日のボラティリティ(%)
・日経平均VIとは、大阪取引所に上場している日経平均先物・日経平均オプション価格の1ヶ月先の変動率を表すもので、恐怖指数(VIX指数)の日本版

ボラティリティがわかるインジケーター

インジケーターとは、簡単にいうと対象の状態を標示するという意味です。

例えば、FXの分析ツールとして用いられるMT4・MT5や、株価の適正値を見たり反転気配の目安を知ることができるボリンジャーバンドなど、ボラティリティがわかるインジケーターは様々あります。

ボラティリティに関して、一番大事という人もいればあまり気にしないという人もいて、投資スタイルによってその重要性は異なるものです。(トレーダー型の人はボラティリティが全てという傾向が強い等)

証券会社などのスクリーニング機能銘柄を様々な条件で絞ること)を利用して表示されるその結果もインジケーターといえるかと思います。
スクリーニング機能は、当日のボラティリティの高い銘柄・ボラティリティ上位の銘柄などを調べたいときに便利です。

各証券会社以外にも、会社四季報オンラインのスクリーニング機能は過去60日間のリターンで計算したボラティリティについて、任意の数値設定で銘柄検索(過去5日間・60日間・200日間のボラティリティを検索)することができるようになっています。

また、出来高上位銘柄と合わせてボラティリティをチェックする投資家の人もいます。この理由としては出来高が多い=ボラティリティが高くなる傾向があるためだと考えられます。

ボラティリティメモ

・ボラティリティがわかるインジケーターを有効活用することで投資手法の幅が広がる
・当日の高ボラティリティ銘柄などを調べるには各社のスクリーニング機能が便利

ボラティリティに関してよくある質問

「ボラティリティが高い」=「価格が上昇している」という意味ですか?
いいえ、ボラティリティはあくまで「価格の変動幅(激しさ)」を表す指標であり、方向性(上昇・下落)は示しません。急騰している時も、急落している時も「ボラティリティが高い」と表現します。方向性を知るには移動平均線などのトレンド系指標を併用する必要があります。
初心者はボラティリティが「高い相場」と「低い相場」、どちらで取引すべきですか?
初心者の方には、ボラティリティが「中程度から低めで安定している相場」をおすすめします。ボラティリティが高い相場は短期間で大きな利益を得るチャンスがありますが、同時に損切りにかかるリスクも非常に高く、高度な資金管理能力が求められるからです。
HV(歴史的変動率)とIV(予想変動率)は、どう使い分ければいいですか?
HVは「過去のデータ」に基づいた統計で、現在の価格が過去と比べてどれだけ荒れているかを判断するのに使います。対してIVは、オプション取引の価格から算出される「市場の将来の期待(不安)」です。相場の急変を予測したい場合はIV(またはVIX指数)を、現在の値動きの癖を把握したい場合はHVを参考にします。
ボラティリティを使って「損切りライン」を決める具体的な方法はありますか?
「ATR(アベレージ・トゥルー・レンジ)」という指標を使うのが一般的です。例えば「現在のATRの2倍の幅」を損切りラインに設定すれば、ボラティリティが激しい時は損切り幅を広く、静かな時は狭くといったように、相場の状況に合わせた論理的なリスク管理が可能になります。
ボラティリティが極端に低くなっている状態(低ボラティリティ)は安全ですか?
むしろ「嵐の前の静けさ」として警戒が必要です。ボラティリティには収縮と拡大を繰り返す性質があり、長く低水準が続いた後は、溜まったエネルギーが一気に解放され、上下どちらかに大きく抜ける「ブレイクアウト」が起こりやすくなります。
なぜ株価が暴落する時に、ボラティリティ(VIX指数など)は急上昇するのですか?
市場参加者の「恐怖心」が反映されるからです。上昇は時間をかけてじわじわ進むことが多いのに対し、下落はパニックを伴い短期間で急激に起こる傾向があります。このため、急落時には価格の変動幅(ボラティリティ)が爆発的に膨らむのです。
ボラティリティが高い銘柄ほど、利食い(利益確定)の目標は遠くに置くべきですか?
はい、その傾向があります。ボラティリティが高い銘柄で利食い目標が近すぎると、本来取れたはずの利益を取り逃す(損小利大にならない)可能性が高まります。ボラティリティ(値動きの幅)に合わせて、利食いと損切りのバランスをスライドさせることが重要です。
決算発表前にIV(予想変動率)が上がるのはなぜですか?
決算内容によって株価が大きく動くことを市場が予想し、そのリスクに備えてオプションを買う人が増えるためです。決算発表が終わると「不透明感」が解消されるため、実際の結果に関わらずIVが急激に低下する「ボラ・クラッシュ」と呼ばれる現象がよく起こります。
テクニカル指標の「ボリンジャーバンド」とボラティリティにはどんな関係がありますか?
ボリンジャーバンドの「バンドの幅」そのものがボラティリティを可視化したものです。バンドが狭まっている状態(スクイーズ)は低ボラティリティ、広がっている状態(エクスパンション)は高ボラティリティを示しており、トレンドの発生や終焉を判断する有力な手がかりになります。
仮想通貨(ビットコイン等)のボラティリティが株式より高い主な理由は何ですか?
主に「市場規模(時価総額)の小ささ」と「参加者の層」が理由です。株式市場に比べて市場がまだ小さいため、大口の注文一つで価格が飛びやすく、またレバレッジをかけた個人投資家の強制決済が連鎖しやすいため、ボラティリティが増幅されやすい構造になっています。

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