売り長とは

売り長(読み方:うりなが)

売り長とは、信用取引において、信用売り残高が信用買い残高を上回る状態のことです。「上長(うわなが)」と呼ぶこともあります。

もう少し簡単に書くと、売り長は「信用売り残高のほうが多い状態」を指しています。
信用売り残高が多いということは、株価が下がると考えている人が多いということです。
ただ、「信用売り残高が多い=株価が下がる」というわけではありません。

信用取引はいずれ返済しなければなりませんので「信用売りが多い=潜在的買い圧力が多い」ということにもなり、踏み上げが期待されることのほうが多いです。

反対に信用買い残高が信用売り残高を上回る状態を「買い長(かいなが)」や「下長(しもなが)」といい、「信用買いが多い=潜在的売り圧力が多い」ということになります。

通常は買い長であることが多いですが、さまざまな要因で売り長になることがあります。

売り長と買い長は「信用倍率(貸借倍率)」を確認するとすぐにわかります。
信用倍率が1倍よりも高い場合は「買い長」、信用倍率が1倍よりも低い場合は「売り長」となります。

売り長メモ

・売り長は「信用売り残高のほうが多い状態」のこと
・買い長は「信用買い残高のほうが多い状態」のこと
・売り長の場合は「潜在的買い圧力」となり、買い長の場合は「潜在的売り圧力」になる

売り長の影響とは

売り長になると、株価や取引に影響を及ぼすこともあります。
具体的には、以下のようなものがあげられます。

・逆日歩
・売り禁
・踏み上げ

逆日歩

信用売り残高のほうが多くなると「逆日歩」の発生リスクが高まります。
逆日歩が発生すると売り方の負担するコストが増加することになるので、この点は注意したいポイントです。

売り禁

ほかには「売り禁」になる可能性が高まります。
信用売り残高のほうが多いということは、それだけ空売りしている人が多いということです。
そうなると信用取引に必要な貸株が不足してしまうので「売り禁」になります。
売り禁になると新規の信用売りができなくなるので取引に大きな影響を与える可能性があります。

踏み上げ

先ほど説明したように、売り長になると「逆日歩」が発生することもあります。
そうなると売り方の負担するコストが増加することになるので、逆日歩の負担を回避するために買い戻しする人が増えます。また、損失の拡大を回避するための買い戻しもあります。

そういう買い戻しが増えると「踏み上げ」に期待できます。

踏み上げになると株価は上昇するので、買い方にはプラスの影響を与えることになります。

但し、踏み上げによる株価の上昇は一時的な場合が多く、ひと段落すると急落することもあります。

売り長に関してよくある質問

売りが多いということは、これから株価が下がるサインではないのですか?
多くの初心者がそう誤解しますが、実は「株価が上がる強力な燃料」になります。空売りをしている人は、将来必ず「買い戻し」をしなければなりません。株価が少し上がると、損を恐れた売り勢が一斉に買い戻すため、それがさらなる上昇を呼ぶ「踏み上げ」が発生しやすくなるのです。
売り長銘柄でよく聞く「逆日歩(ぎゃくひぶ)」とは何ですか?
売りが多すぎて証券会社の株が足りなくなった際に発生する、「株のレンタル料(品貸料)」のことです。売り方(空売り勢)はこの手数料を毎日支払わなければならず、株価が変わらなくても資産が削られます。これが重荷となり、売り方が「もう耐えられない!」と買い戻しを急ぐ要因になります。
売り長なのに株価がダラダラ下がっている銘柄はどう見ればいいですか?
「将来の反発候補」として監視リストに入れましょう。ただし、業績が極端に悪い(倒産リスクがあるなど)場合は、売り方が正しく、そのまま下がり続ける「売り方の勝利」に終わることもあります。需給だけでなく、会社の実態もセットで見ることが重要です。
「踏み上げ(ふみあげ)」はいつ始まりますか?きっかけは?
決定的な「好材料(ポジティブニュース)」が出た瞬間です。好決算や提携発表が出ると、新規の買いに加えて、売り方の「強制的な買い戻し」が重なり、株価が垂直立ち上げすることがあります。これを狙って、売り長銘柄を先回りして仕込む投資家も多いです。
売り長の状態が解消されるのは、どのような時ですか?
株価が急騰して売り方がギブアップ(買い戻し)するか、あるいは「現渡し」によって決済された時です。貸借倍率が1.0倍を超えてくると、上昇の燃料が尽きたことを意味し、株価の勢いが止まりやすくなります。
売り長銘柄を見つける際、Zai探のどこをチェックすればいいですか?
銘柄詳細ページの「信用残」や「貸借倍率」の推移を見てください。単発の数字だけでなく、前週比で「売り残が増えているか」を確認することが大切です。売り残が急増しているのに株価が下がっていない銘柄は、非常に面白いターゲットになります。
売り長銘柄を狙う際の「最大のリスク」は何ですか?
「売り方の予想が的中すること」です。売り残が多いということは、それだけ多くのプロや投資家が「この株は割高だ、下がるはずだ」と確信している証拠でもあります。業績悪化や不祥事など、売り方が自信を持っている根拠が本物であれば、どれだけ売り長でも株価は上がらずに崩壊します。
売り長相場で勝つための「出口戦略(利確)」のコツは?
「逆日歩が消えた時」や「貸借倍率が急激に1倍に近づいた時」が売り時です。売り方の買い戻しが一巡すると、それ以上の買い手がいなくなり、株価は「真空地帯」を落ちるように急落することがよくあります。「お祭り(踏み上げ)」が終わる前に、欲張らずに抜けることが肝心です。

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