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ボリンジャーバンドとは

ボリンジャーバンド(読み方:ぼりんじゃーばんど)

 

ボリンジャーバンドとは、移動平均線と標準偏差で構成された統計学を応用したテクニカル指標のことです。
アメリカの投資家ジョン・ボリンジャー氏が考案した指標となります。

ボリンジャーバンドをわかりやすく説明すると、移動平均線を中心に「ある一定の価格帯(バンド内)で値動きは収まるだろう」という予測をグラフ化したもので、将来の値動きを予測するときに使われます。

楽天証券の「iSPEED」では、以下のように表示されています。

 

 

ボリンジャーバンドは、上記のように移動平均線とその上下の標準偏差からなる線で表した指標となります。

上記のチャートでは、全部で7本の線が表示されています。

7本の線は上から「+3σ」「+2σ」「+σ(+1σ)」「移動平均線」「-σ(-1σ)」「-2σ」「-3σ」の順番に並んでいます。「σ」の読み方は「シグマ」といい、標準偏差を表しています。

先ほど説明した「ある一定の価格帯(バンド内)で値動きは収まるだろう」という予測については、「+σから-σの範囲内で収まる」ということです。

統計学上は、以下の確率でバンドの範囲内に収まるとされています。

・「+1σ」から「-1σ」の範囲内に収まる確率...約68.3%
・「+2σ」から「-2σ」の範囲内に収まる確率...約95.4%
・「+3σ」から「-3σ」の範囲内に収まる確率...約99.7%

ボリンジャーバンドの具体的な見方や使い方については後述します。

ボリンジャーバンドの設定値について

ボリンジャーバンドの設定値は、一般的に移動平均線の期間を「20日~25日」にして、標準偏差は「3ライン」または「2ライン」で設定を行います。

楽天証券の「iSPEED」の場合は、初期設定で「移動平均線の期間は25日」、標準偏差は「3」で設定されています。
ただ、このあたりは利用するツールによって異なるので、ご自身の投資スタイルにあわせてカスタマイズも可能です。

 

ボリンジャーバンドメモ

・ボリンジャーバンドとは移動平均線と標準偏差で構成された統計学を応用したテクニカル指標
・移動平均線を中心に「ある一定の価格帯(バンド内)で値動きは収まるだろう」という予測をグラフ化したもの
・バンドの範囲内に収まる確率は「±1σ:約68.3%」「±2σ:約95.4%」「±3σ:約99.7%」と高い確率である

 

ボリンジャーバンドの基本的な見方

ボリンジャーバンドは相場の状況により特徴的な動きをします。
ボリンジャーバンドの基本的な見方として、重要なポイントになるので覚えておくようにしましょう。

・スクイーズ
・エクスパンション

1つずつ説明していきます。

スクイーズ

スクイーズとは、ボリンジャーバンドの上下幅が小さくなって縮まった状態のことです。

わかりやすく例を挙げると、以下のチャートの上下幅が狭くなっているところがスクイーズと呼ばれる形です。

 

 

この状態にあるときは、ボラティリティが低下していたり、エクスパンションに向けてエネルギーを溜めている状態(トレンドが発生する前兆)を示しています。
方向性が定まらず、もみ合い相場になりやすい状態となります。

エクスパンション

エクスパンションとは、ボリンジャーバンドの上下幅が大きく広がった状態のことです。

わかりやすく例を挙げると、以下のチャートの上下幅が広がっているところがエクスパンションと呼ばれる形です。

 

 

この状態にあるときは、ボラティリティが上昇している、溜まったエネルギーを放出していることを示しています。
強いトレンドを形成している、またはトレンドが発生している可能性が高い状態となります。

 

ボリンジャーバンドメモ

・ボリンジャーバンドは「スクイーズ」と「エクスパンション」という2つの特徴的な動きがある
・スクイーズはボラティリティが低下してバンド幅が小さくなった状態
・エクスパンションはボラティリティが上昇してバンド幅が大きくなった状態

 

ボリンジャーバンドの使い方

ボリンジャーバンドには、「スクイーズ」と「エクスパンション」と呼ばれる形があります。
2つはボラティリティが低下しているか、上昇しているか、視覚的にわかりやすく示したものなので、これによって相場の勢いの変化を判断することができます。

ほかには、売買のタイミングを見極めるために使われます。
順張りと逆張りの両方に使うことができる指標となっているので、どのように活用していくのかをそれぞれ説明していきます。

ボリンジャーバンドを順張りで活用する

ボリンジャーバンドを順張りで活用する場合は、「スクイーズ」から「エクスパンション」に変わるタイミングを狙って順張りしていきます。

ボリンジャーバンドは、基本的にスクイーズとエクスパンションを繰り返しながら推移しており、スクイーズからエクスパンションの形に変わるときはトレンドが発生する可能性が高くなります。

一度トレンドが発生するとしばらくは継続する傾向にあるので、順張りで利益を狙うことができます。

スクイーズからエクスパンションの形に変わるタイミングについては、1つの目安として「±2σ」を突き抜けるかどうかというものがあります。

 

 

上記チャートでも「+2σ」を突き抜けたあと、上昇トレンドになって株価が上昇していることを確認できると思います。

ボリンジャーバンドは、株価が上昇して「+2σ」を突き抜けたら上昇トレンドになる可能性が高いので「買い」、株価が下落して「-2σ」を突き抜けたら下降トレンドになる可能性が高いので「売り」といったように、順張りの判断材料に利用することができます。

ボリンジャーバンドを逆張りで活用する

ボリンジャーバンドを逆張りで活用する場合は、スクイーズのレンジ相場を狙って逆張りしていきます。

スクイーズは方向性が定まらず、もみ合い相場になりやすいのでバンドの範囲内で価格が推移する可能性が高いです。

バンド内に価格が収まる確率は、以下の通りです。

・±1σの範囲内に収まる確率...約68.3%
・±2σの範囲内に収まる確率...約95.4%
・±3σの範囲内に収まる確率...約99.7%

つまり、確率的には±σを超える可能性は低いと判断できるので、株価が「+σ」に近づいてきた場合は「売り」、株価が「-σ」に近づいてきたら「買い」といったように逆張りの判断材料にすることができます。

 

 

上記チャートでもほとんど「±1σ」の範囲内で推移しているのがわかると思います。

レンジ相場になりやすいタイミングは「スクイーズ」が形成されているときだけでなく、「エクスパンション」から「スクイーズ」へ変わるタイミングもあります。

ただ「スクイーズ」から「エクスパンション」に変わるタイミングは急な相場変動も考えられます。
そうなると溜まったエネルギーが放出されて、もみ合いからのトレンド転換となることも多いので、安易に逆張りばかりしていると損失を被ることもあります。
そのため、「逆指値注文」などを活用して想定外の動きにも備えておくようにしましょう。

バンドウォーク

バンドウォークとは、強いトレンドが発生し、株価が「±2σの線」または「±3σの線」の周辺で推移している状態です。

わかりやすく例に挙げると、次のような動きがバンドウォークとなります。

 

 

バンドウォークは、トレンドの転換点でもある「スクイーズからエクスパンションに変わるタイミング」で発生することが多いです。
上記の場合もスクイーズ後のエクスパンションでバンドウォークが発生しています。

バンドウォークは強いトレンドを示したものなので「基本は順張り」です。
上昇してバンドウォークしているのなら「買い」、下降してバンドウォークしているのなら「売り」という判断ができます。

ですが、エクスパンションやバンドウォークも永遠に続くわけではありません。
いずれは相場の過熱感も冷めて、反対のトレンドに転換することになります。
ですから、バンドウォークは基本的に「順張り」の判断材料ですが、天井(底)を見極めて「逆張り」の判断材料にすることもできます。

 

このようにボリンジャーバンドを使うことで、色々と予測をすることができます。
但し、ボリンジャーバンドも絶対的な指標ではないので、バンドウォークがすぐに終わって大きく反転することもありますし、±2σを突き抜けてもトレンド転換せずにそのまま落ち着いてしまうこともあります。

ですから他のテクニカル指標と組み合わせて使ったり、様々な要因も考慮したうえで取引は行うようにしましょう。

 

ボリンジャーバンドメモ

・ボリンジャーバンドは相場の勢いの変化や売買のタイミングを見極めるために使われる
・順張りで活用する場合は「±2σ」を突き抜けたところで注目(トレンド転換のサイン)
・逆張りで活用する場合は株価が「±σ」に近づくタイミングで注目(但し、レンジ相場に限る)
・バンドウォーク発生時は強いトレンドを示しているので「基本は順張り」

 

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