ストキャスティクスとは何か?わかりやすく解説

ストキャスティクスとは

ストキャスティクス(読み方:すときゃすてぃくす)

 

ストキャスティクスとは、アメリカのジョージ・レーン氏により考案されたオシレーター系のテクニカル指標のことで、「RSI」と同じように買われ過ぎ・売られ過ぎを判断するために使われる指標となります。

ストキャスティクスでは、一定期間の値動き(高値と安値)と終値の関係から相場の相対的な強さを見ることができます。
一定期間の高値と安値に対して、今の株価はどのくらいのレベルに位置しているのかを数値化(%)して表したもので、数値が高いと買われ過ぎ、数値が低いと売られ過ぎと判断することができます。

また、ストキャスティクスは「%K」「%D」「%SD」の3本の線で形成されており、「%K」と「%D」を組み合わせたものを「ファーストストキャスティクス」、「%D」と「%SD」を組み合わせたものを「スローストキャスティクス」と呼びます。

基本的に、ストキャスティクスは好きな組み合わせで利用できますが、取引ツールによってはいずれかひとつで固定されていることもあります。
たとえば、楽天証券のスマホアプリ「iSPEED」でストキャスティクスを選択すると「ファーストストキャスティクス」が表示されますが、マネックス証券のスマホアプリ「マネックストレーダー」では「スローストキャスティクス」が表示されます。

2つのストキャスティクスは相場の動きへ反応する速さやシグナル発生のタイミングも異なりますので、使う場合は「ファーストストキャスティクス」か「スローストキャスティクス」を確認するようにしましょう。

それでは、まずはストキャスティクスの設定値と計算式について確認していきましょう。

 

ストキャスティクスメモ

・ストキャスティクスとはアメリカのジョージ・レーン氏により考案されたオシレーター系のテクニカル指標のこと
・「RSI」と同じように買われ過ぎ・売られ過ぎを判断するために使われる指標
・ストキャスティクスには「ファーストストキャスティクス」と「スローストキャスティクス」がある
・2つのストキャスティクスは相場の動きへ反応する速さやシグナル発生のタイミングが異なる

 

ストキャスティクスの設定値と計算式

ストキャスティクスは「%K」「%D」「%SD」の3本の線で形成されているので、それぞれで数値を設定します。

「%K」は「5・9・14」、「%D」「%SD」は「3」がよく使われる数値となります。
投資スタイルに応じて短くしたり、長くしたりして使います。

それでは計算式について確認していきましょう。

%Kの計算式

%Kの計算式は次の通りです。

[(直近終値-過去K日間の安値)÷(過去K日間の高値-過去K日間の安値)]×100
※「K日」=「%Kの設定値」

たとえば、%Kの設定値が「5」の場合は、過去5日間の高値・安値を使って計算していきます。
次のように株価推移していた場合。

日付 高値 安値 終値
8/14 7,255 7,168 7,181
8/13 7,380 7,285 7,285
8/12 7,263 7,127 7,244
8/11 7,150 6,955 7,150
8/7 6,945 6,810 6,878

%Kの値を求めるために必要な数字は、直近終値「7,181円」、過去5日間の安値「6,810円」、過去5日間の高値「7,380円」となり、計算式に当てはめると次のようになります。

[(7,181-6,810)÷(7,380-6,810)]×100

%Kの値は「65.09」となります。
取引ツールによっては小数点以下は表示しない場合もあります。

%Dの計算式

%Dは「D日分の%Kの単純移動平均」です。
計算式で表すと次のようになります。

[(D日分の「直近終値-過去K日間の安値」の合計)÷(D日分の「過去K日間の高値-過去K日間の安値」の合計)]×100
※「D日」=「%Dの設定値」

%Dの設定値はよく使われる「3」で計算していきます。

(3日分の「直近終値-過去K日間の安値」の合計)と(3日分の「過去K日間の高値-過去K日間の安値」の合計)は、過去3日間の%Kの値を求めるときに使った数字を使います。

具体的に数字を出して説明していくと、以下のようになります。

14日の%Kの値=[(7,181-6,810)÷(7,380-6,810)]×100
13日の%Kの値=[(7,285-6,565)÷(7,380-6,565)]×100
12日の%Kの値=[(7,244-6,489)÷(7,263-6,489)]×100

赤文字の合計=(3日分の「直近終値-過去K日間の安値」の合計)
青文字の合計=(3日分の「過去K日間の高値-過去K日間の安値」の合計)

上記のようになります。

あとはこれらの数字を当てはめて計算していくだけです。

[(1,846)÷(2,159)]×100

%Dの値は「85.50」となります。
取引ツールによっては小数点以下は表示しない場合もあります。

%SDの計算式

%SDは「SD日分の%Dの単純移動平均」となります。
計算式は次の通りです。

SD日分の%Dの合計÷SD日
※「SD日」=「%SDの設定値」

%SDの設定値はよく使われる「3」で計算していきます。

たとえば、過去3日間の%Dの値が次の場合。

・14日の%Dの値=「85.50」
・13日の%Dの値=「85.50」
・12日の%Dの値=「85.50」

計算式に数字を当てはめると以下のように計算することができます。

(85.50+85.50+85.50)÷ 3

%SDの値は「85.50」となります。
取引ツールによっては小数点以下は表示しない場合もあります。

 

ストキャスティクスの見方

ストキャスティクスは、前述したとおり「%K」「%D」「%SD」の3本の線で形成されており、その組み合わせによって「ファーストストキャスティクス」や「スローストキャスティクス」と呼ばれています。

楽天証券の「iSPEED」を例にして確認していきます。

 

 

・位置関係
ストキャスティクスを設定した場合、基本的に株価チャートの下に表示されます。

・ラインについて
ストキャスティクスは「%K」「%D」「%SD」の3本の線で形成されており、それぞれの線を組み合わせて使います。
組み合わせによって表示されるストキャスティクスに違いがあり、楽天証券の「iSPEED」の場合は「%K」と「%D」の組み合わせで「ファーストストキャスティクス」が表示されています。

3本の線は相場の動きに反応する早さに違いがあり「%K>%D>%SD」の順で反応することになります。
つまり、「%K」と「%D」を組み合わせた「ファーストストキャスティクス」は相場の値動きにすばやく反応し、「%D」と「%SD」を組み合わせた「スローストキャスティクス」は少し遅れて反応します。

・ストキャスティクスを見るときのポイント
ストキャスティクスは、簡単に説明すると数値が高いと買われ過ぎ、数値が低いと売られ過ぎという見方ができます。
但し、強いトレンドや急騰・急落による激しい値動きの相場ではうまく機能しないこともあるので注意が必要です。

それでは、実際にどのようにストキャスティクスを使っていくのか説明していきます。

 

ストキャスティクスメモ

・ストキャスティクスは「%K」「%D」「%SD」の3本の線で形成されている
・3本の線は相場の動きに反応する早さに違いがあり「%K>%D>%SD」の順で反応する
・「%K」と「%D」を組み合わせた「ファーストストキャスティクス」は相場の値動きにすばやく反応する
・「%D」と「%SD」を組み合わせた「スローストキャスティクス」は少し遅れて反応する
・強いトレンドや急騰・急落による激しい値動きの相場ではうまく機能しないこともある

 

ストキャスティクスの使い方

ストキャスティクスは、「%K」と「%D」を組み合わせた「ファーストストキャスティクス」、「%D」と「%SD」を組み合わせた「スローストキャスティクス」があります。
2つのストキャスティクスは、相場の値動きに反応する早さやシグナル発生のタイミングは異なるものの、基本的な使い方は同じです。

基本的な使い方として、次の方法があります。

・数値から売買サインを読む
・クロスから売買サインを読む
・ダイバージェンスから売買サインを読む

1つずつ説明していきます。

数値から売買サインを読む

ストキャスティクスは、50%を中心にして「0~100%」の範囲内で推移し、数値が高いと買われ過ぎ、数値が低いと売られ過ぎという見方がされます。

 

 

このときの数値目安としては、次のようなものがあります。

・70~80%以上は「買われ過ぎ」=「売りサイン」
・20~30%以下は「売られ過ぎ」=「買いサイン」

「%K」「%D」「%SD」の線がどれ位のレベルに達しているのかを確認することで、逆張りの目安として活用することができます。
「%K」「%D」「%SD」のいずれか1本の線を使って売買サインを見ることもありますし、2本の線を基準にして考えることもあります。

数値目安については、80%(20%)がよく使われる目安となりますが、70%(30%)を目安にすることもあります。

また、買われ過ぎ水準の上から下に線が抜けると「売りサイン」、売られ過ぎ水準の下から上に線が抜けると「買いサイン」という見方もできます。

クロスから売買サインを読む

ストキャスティクスは、線と線のクロスから売買サインを読むこともできます。
買われ過ぎ水準ゾーンでのデットクロス(または売られ過ぎゾーンでのゴールデンクロス)が売買サインとなります。

 

 

ファーストストキャスティクスの場合は、%K線が%D線を下から上に抜ける(ゴールデンクロス)で「買いサイン」、上から下に抜ける(デッドクロス)で「売りサイン」となります。

スローストキャスティクスの場合は、%D線が%SD線を下から上に抜ける(ゴールデンクロス)で「買いサイン」、上から下に抜ける(デッドクロス)で「売りサイン」となります。

ダイバージェンスから売買サインを読む

ダイバージェンスとは、株価の値動きとテクニカル指標の動きが逆行する現象のことです。

通常は株価の値動きとテクニカル指標は同じように動くことになるので、直近高値を上回って株価が推移するとテクニカル指標も前回の数値を上回ることになります。

ですが、ダイバージェンスが起こると、前回高値を更新してもテクニカル指標は前回の数値を超えられずに推移してしまいます。

こういう状態になると、相場の調整やトレンド転換の可能性があるという見方ができます。

 

 

具体的に説明すると、上記チャートのように株価チャートは高値更新をしたのにテクニカル指標は高値更新をできなかった場合は「売りサイン」という見方ができ、株価チャートは安値更新をしたのにテクニカル指標は安値更新をできなかった場合は「買いサイン」となります。

このようにストキャスティクスは色々な見方ができるので、基本的な使い方として覚えておくと良いでしょう。

但し、ストキャスティクスの売買サインは絶対的なものではありません。
あくまでもひとつの判断材料として利用するものなので、精度を上げるために他のテクニカル指標と組み合わせて使ったり、その他の要因なども考慮するようにしましょう。

 

ストキャスティクスメモ

・ストキャスティクスは「数値」や「クロス」、「ダイバージェンス」から売買サインを読むことができる
・数値は70~80%以上は「買われ過ぎ」、20~30%以下は「売られ過ぎ」という見方ができる
・クロスは買われ過ぎ水準ゾーンでのデットクロスすると「売りサイン」、売られ過ぎゾーンでのゴールデンクロスすると「買いサイン」という見方ができる
・ダイバージェンスが起きた場合は相場の調整やトレンド転換の可能性があるという見方ができる

 

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