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イナゴとは

イナゴ(読み方:いなご)

 

イナゴとは、材料株などを対象に、短期の売買を繰り返す個人投資家のことをいいます。
「イナゴ投資家」や「イナゴトレーダー」と呼ぶこともあります。

また、こうした投資手法を「イナゴトレード(イナゴ手法)」と呼ぶことがあります。

個人投資家は、株価に影響を与えるような情報を得ると、一斉にその銘柄に飛び付くことが多いですが、利益を確保すると直ぐに次の銘柄に移動していきます。
こういう投資行動をする投資家を「イナゴ」と呼びます。

イナゴの対象になった銘柄は、投資家が一斉に取引に参加するため、短期間で急騰・急落を引き起こすことが多いという特徴があります。

また、その時の急騰・急落によって形成された株価チャートを「イナゴタワー」と呼びます。
イナゴタワーの由来は、急騰・急落によってチャートがタワーのような形状になることから名付けられています。

イナゴの由来

イナゴの由来は「稲穂に群がるイナゴ」からきていますが、これはイナゴ投資家の投資行動がイナゴの行動とイメージが重なることから名付けられたようです。

■イナゴ投資家の投資行動
一斉に特定銘柄に飛びつき、短期間で売買を繰り返し、利益を確保したら次の銘柄に飛び去っていく
■イナゴの行動
大群で稲穂に群がり、葉や茎を食べ尽くし、次の場所に飛び去っていく

このように2つの行動が似ていることからイナゴ投資家と呼ばれています。

イナゴトレードのやり方

イナゴトレードは、簡単に言うと「短期売買」のことで、急騰株に飛び乗って高値で売り抜けるトレード手法となります。

具体的に説明すると「株価に影響を与えるような情報が出た銘柄」や「急上昇している銘柄」見つけて、その情報の鮮度が高いうちに株を買い付けて高値で売り抜けて利益を得るトレード手法です。
情報の鮮度が高いうちは他のイナゴも群がりやすく、株価は上昇しやすいのでその上昇に乗じて利益を狙います。

株価に影響を与えるような材料については、企業が開示するIR情報はもちろんですが、他にはツイッターなどのSNSの情報をもとにして売買されることもあります。
SNSの情報というのは、いわゆる買い煽りなども含まれます。

イナゴトレードの注意点

イナゴトレードは、言葉だけで説明すると簡単なように思えますが、一時的に値動きが激しくなったタイミングで行われる取引となるため、いつも以上にリスクが高くなります。

例えば、何かしらの材料が出て株価が急騰すると、以前から保有していた投資家や初動で購入したイナゴは高値で売り抜けようとしますが、この売りに対して買い向かうのもまた別のイナゴになります。

つまり、後手に回ってしまったイナゴは、高値でその銘柄を掴まされてしまうので損失を抱えてしまうことが多いです。

この点はイナゴトレードをする場合に特に気をつけたいポイントになります。

ちなみに高値で参入してくるようなイナゴを「養分イナゴ」と呼んだり、「殿様イナゴ」と呼ばれるイナゴも存在しているようです。

殿様イナゴと呼ばれる人は普通のイナゴとは違って影響力がある人のことをいいます。
事前に銘柄を仕込んでおき、ツイッターなどで「○○銘柄買い」などとつぶやくことで、他のイナゴの買いを呼び寄せて自分は高値で売り抜けるというトレードを行います。

総称して「イナゴ」と呼ばれますが、イナゴの中でもトレーダーの腕次第で複数のイナゴに分類されているようです。

結局のところイナゴは儲かるのか?

イナゴトレードは、取引に参加するタイミング次第で大きな利益を狙える可能性があります。

株価に影響を与えるような情報が出ると、瞬間的に急騰するケースもあれば、数日に渡って株価が上昇するようなケースもあります。
瞬間的に急騰するケースは初期で買わないと利益を得るのは難しいですが、数日に渡って株価が上昇するケースは少し乗り遅れても十分利益を狙うことができます。

ただし、急騰が「瞬間的なものか」「数日続くものか」を判断する必要があるので情報分析能力は必須となります。

また、イナゴの対象になった銘柄は、最終的に上昇前の水準まで株価が落ち込みイナゴタワーが形成されることも多いです。

そのため、売り時を逃してしまったり、後手に回ったイナゴは損失を抱えてしまうこともよくあります。
ですからイナゴトレードを行う場合はリスク管理を徹底し、十分注意してトレードに参加するようにしましょう。

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