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財務諸表とは
財務諸表(読み方:ざいむしょひょう)
財務諸表とは、会社の財務状況や経営成績をまとめた書類のことです。
貸借対照表や損益計算書、キャッシュ・フロー計算書などの種類があります。
一般的には「決算書」「決算書類」と呼ばれるもので、企業が財務状況などを株主や従業員、取引先などの利害関係者に報告するための書類となります。
上場企業の場合は「有価証券報告書」の作成と提出が義務付けられていますが、その中に財務諸表も含まれており、「EDINET(エディネット)」などで簡単に確認することができます。
ちなみに決算方法は「単独決算」と「連結決算」があります。
単独決算は親会社(1つの会社)だけの決算方法で、連結決算は親会社だけでなく子会社等を含めたグループ全体の決算方法になります。
連結決算の場合、財務諸表は「連結財務諸表」として公開しています。
財務諸表を読み解くことで、事業資金をどのように調達したのか、その事業資金をどのように運用しているのか、企業の収益や費用、利益などはどうなっているのか、などを把握することができます。
財務諸表・決算書・計算書類の違い
財務諸表は「決算書」と呼ばれることが多いですが、決算書というのは通称であり、法律によって名称が異なります。
・金融商品取引法では「財務諸表」
・会社法では「計算書類」
と呼ばれています。
また、2つは名称だけでなく、内容も若干異なります。
「貸借対照表」「損益計算書」「キャッシュ・フロー計算書」「株主資本等変動計算書」「附属明細表」など
「貸借対照表」「損益計算書」「株主資本等変動計算書」「個別注記表」など
「キャッシュ・フロー計算書」の有無などに違いがあります。
財務諸表メモ
・一般的には「決算書」や「決算書類」と呼ばれている
・財務諸表の目的は、企業が財務状況などを利害関係者に報告することにある
財務諸表の種類
先ほども少し触れましたが、財務諸表にはいくつか種類があります。
・貸借対照表
・損益計算書
・キャッシュフロー計算書
・株主資本等変動計算書
・附属明細表
この中で特に重要とされているのが「貸借対照表」「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」となります。
3つの書類をあわせて「財務三表」と呼びますが、これらを読み解くことで企業の安全性や財務の健全性、収益性などを把握することができます。
貸借対照表
「貸借対照表」とは、企業の財政状況を表すもので、企業安全性・財務健全性を見ることができます。
英語で「Balance Sheet(バランスシート)」と呼ばれたり、略して「B/S」と呼ぶこともあります。
貸借対照表は、「資産の部」「負債の部」「純資産の部」の3つの項目で構成されており、企業が事業資金をどのように調達し、その事業資金をどのように運用しているのか(どのような形で保有しているのか)を把握することができます。
「負債の部」と「純資産の部」でどのように資金を調達したかを把握し、「資産の部」でどのように運用しているか(どのような形で保有しているのか)がわかります。
また、返済しなければならない資金(負債の部)がどれくらいあるのか、返済しなくてもよい資金(純資産の部)がどのくらいあるのかを把握することができ、その企業の財政状況を見ることができます。
損益計算書
「損益計算書」とは、企業の経営成績を表す書類で、企業の収益性を見ることができます。
英語では「Profit and Loss Statement」といい、略して「P/L」と呼ぶこともあります。
損益計算書は、「売上高」「費用」「利益」の3つの要素で構成されており、企業がどれくらいの儲けを出したのか(または損失を出したのか)を把握することができます。
具体的には「売上高はどれくらいあったのか」や「費用はどれくらいかかったのか」、「本業での儲けなのか、本業以外での儲けなのか」などがわかります。
キャッシュフロー計算書
「キャッシュフロー計算書」とは、企業の現金や預金などのお金の流れを表す書類のことです。
英語では「Cash Flow Statement」と呼ばれ、「C/S」や「C/F」と呼ぶこともあります。
キャッシュフロー計算書は、貸借対照表や損益計算書だけでは把握しきれないキャッシュ(現金)の流れを表しており、「営業活動によるキャッシュフロー」「投資活動によるキャッシュフロー」「財務活動によるキャッシュフロー」の3つに分類されています。
「営業活動によるキャッシュフロー」は、本業による資金の流れを表したものです。
本業でどれだけキャッシュを得られたのかを示しており、基本的にはプラスとなります。マイナスの場合は何らかの問題がある場合もあります。
「投資活動によるキャッシュフロー」は、設備投資などの投資に関する資金の流れを表したものです。
投資活動によるキャッシュフローはマイナスになることもありますが、その場合は積極的に投資を行っているという見方ができます。
「財務活動によるキャッシュフロー」は、資金調達や返済に関する資金の流れを表したものです。
資金を調達するとプラスになり、返済をするとマイナスになります。また、配当金の支払い等でもマイナスとなります。
株主資本等変動計算書と附属明細表
財務諸表の代表的な書類は「財務三表」と呼ばれる「貸借対照表」「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」になりますが、他にも株主資本等変動計算書や附属明細表があります。
株主資本等変動計算書は、貸借対照表の「純資産の部」の変動状況を報告するために作成される書類のことです。
附属明細表は、貸借対照表や損益計算書、キャッシュフロー計算書の重要な事項について補足するために作成される書類のことです。
貸借対照表や損益計算書、キャッシュフロー計算書では細かいところまで把握しきれない事項もありますが、それらを補う書類が附属明細表となります。
財務諸表メモ
・「財務三表」は「貸借対照表」「損益計算書」「キャッシュフロー計算書」のこと
・これらを読み解くことで企業の安全性や財務の健全性、収益性などがわかる