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ブックビルディングとは
ブックビルディング(読み方:ぶっくびるでぃんぐ)
ブックビルディングとは、「IPO(新規株式公開)」や「PO(公募・売出し)」の時などに、公開価格(公募価格)を決める方式のことです。
「BB」や「需要申告」、「需要積み上げ方式」と呼ばれることもあります。
例えばIPOの場合、はじめに引受証券会社(幹事証券会社)が機関投資家などに意見を聞いて仮条件を決定します。
そしてブックビルディングにより正式な公開価格を決定していきます。
ブックビルディングでは仮条件を投資家に提示し、投資家はこれに対して「いくらで何株買いたいか」を申告します。
この申告を「需要申告」といい、投資家の需要状況を把握する為に行われます。
そして最終的には、需要申告の内容をもとに公開価格が決定される仕組みとなっています。
ブックビルディングメモ
・投資家に「いくらで何株くらい買いたいか」を聞いて公開価格を決定する
ブックビルディング期間
IPOなどのブックビルディング期間は1週間程度で設定されていることが多いです。
しかし中には5日間程度で設定されていたり、銘柄や証券会社等によって異なる場合もあります。
ですから申込を検討しているIPO株などある場合は、その都度利用する証券会社でブックビルディング期間を確認して、正確な期間を把握しておくようにしましょう。
また、POの場合はブックビルディング期間が繰り上げられることもあります。
IPOの場合は「1/22~1/29」といったように期間が決まっていますが、POの場合は「1/22~1/29、最短で1/27」といったように期間が設定されています。
早めに申込をする場合は問題ありませんが、最終日に申込を考えている場合はこの点も覚えておくようにしましょう。
ブックビルディングメモ
・POの場合はブックビルディング期間が繰り上げられることもある
ブックビルディングの参加方法
ブックビルディングの参加方法についても確認していきましょう。
例としてIPOのブックビルディングへの参加する流れを紹介していきます。
はじめにIPOの申込から購入までの流れを簡単に説明します。
1.上場承認
2.仮条件の決定
3.ブックビルディング
4.公開価格決定
5.抽選
6.当選・購入手続き
1.上場承認
企業は事前に上場申請をして承認を受けなければなりません。
承認されてはじめて上場できるようになります。
2.仮条件の決定
上場承認後、引受証券会社が機関投資家等の意見をもとに公開価格の仮条件を決定します。
仮条件は「1,000円~1,500円」といったようにある程度の幅を持った価格となります。
3.ブックビルディング
仮条件の決定後、ブックビルディングへの参加申込が開始されます。
IPO株の購入意思がある場合は、各証券会社のIPOページへ移動し、目論見書等を確認してからブックビルディングへ参加します。
このときに仮条件の範囲内で価格と申込株数を申告します。
ブックビルディングは公開価格を決定するだけでなく、IPOの申込の役割もあります。
公開価格決定後にIPOの申込をするわけじゃないので、この点は覚えておくようにしましょう。
また、ブックビルディングへの参加申込は「取り扱いのある証券会社のみ」で可能となっています。
全ての証券会社で取り扱いがあるわけじゃないので、この点もあわせて覚えておくようにしましょう。
チャンスを逃さないように事前に複数口座を開設しておくのも良いと思います。
ほかにも、証券会社によってはブックビルディングへの参加時に「申告価格×申告株数」の買付余力が必要な場合があります。
ですから利用する証券会社での条件等も確認しておくようにしましょう。
4.公開価格決定
ブックビルディングでの需要状況をもとに正式な公開価格が決定されます。
5.抽選
募集に対して申込が上回る場合は抽選が行われます。
抽選対象者はブックビルディングで公開価格以上を申告した人です。
また、証券会社によって抽選対象の条件(買付余力の有無等)や抽選方法が異なるので事前に確認しておくようにしましょう。
6.当選・購入手続き
当選後は、期間内に購入手続きを行っていきます。
この期間を過ぎてしまうと「株を取得する権利」が無くなってしまうので注意しましょう。
ブックビルディングメモ
・公開価格の決定だけでなくIPOなどの申込としての役割もある
・証券会社によってはブックビルディング時点で資金が必要になる
ブックビルディングのよくある質問
通常、ブックビルディングは仮条件の範囲内で購入希望価格を申告しますが、申告した価格によっては抽選対象外となってしまうこともあります。
そのため、確実に抽選に進みたい場合は「成行(ストライクプライス)」を選択するか、指値で上限価格を提示するのが良いでしょう。