寄り付きとは

寄り付き(読み方:よりつき)

寄り付きとは、その日の取引時間の最初の取引のことです。

株式市場の取引時間は「前場(9:00~11:30)」と「後場(12:30~15:00)」となっていますが、単に「寄り付き」という場合は主に前場の最初の取引を指しています。
後場の寄り付きは「後場寄り」といいます。

寄り付きでついた値段は「寄り付き値」や「始値」、単に「寄り付き」ということもあります。

また、寄り付きとは反対に、取引時間の最後の取引を「引け」といいます。
前場の最後の取引を「前引け」、後場の最後の取引を「大引け」ともいいます。

寄り付きと引けの間の取引時間を「ザラバ(ザラ場)」といいます。

寄り付きメモ

・寄り付きとはその日の取引時間の最初の取引のこと
・前場の最初の取引を「寄り付き」といい、後場の最初の取引を「後場寄り」という
・寄り付きの反対で取引時間の最後の取引を「引け」という

寄り付き注文とは

寄り付き注文とは、寄り付きのみに有効とする条件付き注文のことです。

・前場の寄り付き前に発注した場合は「前場の寄り付きが対象」
・前場の引け後から後場の寄り付き前に発注した場合は「後場の寄り付きが対象」

寄り付きのみに有効とするので、対象の寄り付きで売買が成立しない場合、その注文は失効します。
但し、前場で寄り付かなかった場合は後場の寄り付きに注文が引き継がれます。

寄り付きの指値注文を「寄指注文(よりさしちゅうもん)」、寄り付きの成行注文を「寄成注文(よりなりちゅうもん)」といいます。

寄り付き前後は株価が動きやすく、前日終値(または前引け)よりも高く始まることや安く始まることもあります。
寄り付き注文はそういう値動きを狙って売買するケースや、いち早く買いたい(売りたい)というときに活用される注文方法となります。

ちなみに、寄り付きで高く始まることを「高寄り」、安く始まることを「安寄り」といいます。

寄り付き注文と成行注文

寄り付き注文とよく比較される注文方法として「成行注文」があります。

成行注文とは、値段を指定しない注文方法のことです。
いくらでも良いからすぐに買いたいときなどに使われます。

寄り付き注文もすぐに買いたい(売りたい)ときに行われるので、成行注文との違いを気にされる方もいます。

2つの大きな違いは「発注するタイミング」にあります。

寄り付き注文は「寄り付きの前」に発注しなければなりませんが、成行注文は寄り付きや引け、ザラバ中(取引時間中)など、好きなタイミングで発注することができます。

他には、寄指注文の場合は「指値」か「成行」かという違いもあります。
寄成注文の場合は寄り付きで成行注文することなので大きな違いはありません。

寄り付きの株価の決まり方

寄り付きの株価は「板寄せ方式」という方法で決定します。

板寄せ方式とは、簡単に説明すると売り注文と買い注文を順次つき合わせていき、まとめて売買を成立させる方式です。

まずは成行売り注文と成行買い注文をつき合わせて、次に安い売り注文と高い買い注文を順次つき合わせていきます。
そして数量的に合致する値段を求めて、その値段で売買を成立させて始値(株価)を決定します。

通常の取引時間内(ザラバ)はその都度売買を成立させていく「ザラバ方式」という方法で株価が決定します。

寄り付きメモ

・寄り付き注文とは寄り付きのみに有効とする条件付き注文のこと
・寄り付き注文には「寄指注文」と「寄成注文」がある
・寄り付き注文と成行注文の違いは発注するタイミング
・寄り付きの株価は「板寄せ方式」で決定する

寄り付きで売買するメリット・デメリット

寄り付き前後は株価(気配値)が動きやすい時間帯となっているため、うまく波に乗ることができれば短時間で利益を得ることができるメリットがあります。

一方で波乗りに失敗すると損失を被るデメリットもあります。

他には「寄指注文」と「寄成注文」で、それぞれ以下のようなメリット・デメリットがあります。

・指定した価格か、それよりも有利な価格で約定する(寄指の場合)
・ほしい株を買えないこともある(寄指の場合)
・いち早くほしい株を買える(寄成の場合)
・想定外の価格で売買が成立してしまう(寄成の場合)

指定した価格か、それよりも有利な価格で約定する(寄指の場合)

寄指注文の場合、値段を指定したうえで注文を行うので、想定外の価格で売買が成立してしまう心配はありません。
指定した価格か、それよりも有利な価格で売買が成立します。この点は寄指注文のメリットになるでしょう。

ほしい株を買えないこともある(寄指の場合)

一方でほしい株を買えない可能性もあります。
寄指注文は値段を指定して注文をするので、1円でも不利な価格である場合は売買が成立しません。
「あと1円高く指値していれば利益が約定して利益を確保できていた」
このようなこともよくあるので、この点は寄指注文のデメリットになるでしょう。

いち早くほしい株を買える(寄成の場合)

寄成注文の場合、値段を指定しないで注文をするので、いち早くほしい株を買うことができます。
予想通りに株価が動けばすぐに利益も確保できるので、この点は寄成注文のメリットになるでしょう。

想定外の価格で売買が成立してしまう(寄成の場合)

一方で、想定外の価格で売買が成立してしまう可能性もあります。
寄成注文は価格を指定しないので、売り注文が少ないときに寄成買い注文をすると想定外の高い価格で売買が成立してしまうようなケースもあります。
寄り付きがその日の高値になることもあるので、この点は寄成注文のデメリットになります。

ちなみに寄り付きがその日の高値になる(天井になる)ことを「寄り天」、寄り付きがその日の安値になる(底になる)ことを「寄り底」といいます。

寄り付きメモ

・寄指注文は想定外の価格で売買が成立することはないが、ほしい株を買えないことがある
・寄成注文はいち早くほしい株を買えるが、想定外の価格で売買が成立することもある

寄り付きに関してよくある質問

寄り付き(よりつき)とは、具体的にどのタイミングのことですか?
証券取引所でその日の取引が始まる最初の瞬間、およびその時についた価格のことです。 日本の株式市場では、午前9時(前場の開始)と、昼休みを挟んだ午後12時30分(後場の開始)の2回、寄り付きが発生します。
寄り付きの価格(始値)は、どのような仕組みで決まるのですか?
「板寄せ(いたよせ)方式」というオークション形式で決まります。
市場が開く前に出された注文をすべて突き合わせ、成行注文を優先的に、かつ売りと買いの数量が一致する価格を一点で見極めて、最初の価格(始値)が決定されます。
市場が開く前(午前9時前)に注文を出しておくことはできますか?
はい、可能です。
多くのネット証券では、前日の夜から当日の朝9時前にかけて注文を受け付けています。この時間に出された注文は「寄り付きの注文」として扱われ、9時ちょうどに板寄せが行われます。
前日の終値と、今日の寄り付き価格が大きく離れるのはなぜですか?
市場が閉まっている間に「新しいニュース」が出たからです。 夜間に発表された決算内容や、米国市場の動き、地政学リスクなどが朝一の注文に反映されます。高く始まることを「ギャップアップ」、安く始まることを「ギャップダウン」と呼び、重要な投資判断の材料になります。
初心者が寄り付き直後に売買するのはリスクが高いと言われる理由は?
値動きが極めて激しく、スプレッド(売りと買いの価格差)も広がりやすいからです。 9時直後は注文が殺到するため、一瞬で数%株価が動くことも珍しくありません。冷静な判断が難しく、不当に高い価格で買わされたり、安値で投げ売りさせられたりする「ダマシ」に遭いやすい時間帯です。
「寄成(よりなり)」や「寄指(よりさし)」という注文方法はどう使い分けますか?
「どうしても約定させたいか」か「価格を重視するか」で使い分けます。
寄成: 寄り付きで必ず売買したい時に使います。
寄指: 「この価格なら買ってもいい」という上限(または下限)がある時に使います。ただし、価格が合わなければ寄り付きで約定しないリスクがあります。
寄り付きで注文を出したのに、約定しないことがあるのはなぜですか?
指値注文の場合、寄り付き価格が自分の設定した価格に届かなかったからです。 例えば「1,000円で買い指値」を出していても、寄り付きが1,010円であれば約定しません。また、同じ価格に大量の注文がある場合、「時間優先の法則」によって約定しないケースもあります。
午前9時になっても寄り付かない(値段がつかない)銘柄があるのはなぜですか?
買い注文または売り注文が極端に偏り、「特別気配(とくべつけけはい)」になっているからです。
注文が一方に偏りすぎると、取引所は急激な変動を抑えるために取引を一時中断し、数分おきに気配値を更新しながらバランスが取れるまで待ちます。
寄り付き前の「板状況(気配値)」は、どこまで信用できますか?
8時59分までは「見せ板(みせいた)」が含まれる可能性があるため、過信は禁物です。 直前で大量の注文を取り消すケースもあるため、気配値を見て「今日はストップ高だ!」と早合点すると、9時直後に梯子を外されるリスクがあります。
デイトレードにおいて、寄り付きの動きをどう活用すべきですか?
「その日の方向性」を確認する指針にします。 寄り付き後にそのまま上昇が続くのか、あるいは寄り付きが「当日の最高値」となって反落するのかを見極めることで、その後のトレード戦略が立てやすくなります。多くのプロは、9時半ごろまで様子を見てからエントリーします。

スポンサーリンク
おすすめの記事