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製造業PMIとは
製造業PMI(読み方:せいぞうぎょうぴーえむあい)
製造業PMIとは、製造業企業の購買担当者に新規受注、生産、在庫、納期、雇用などに関するアンケートを実施し、その結果を指数化したものです。
PMIは、Purchasing Manager's Indexの略称で、製造業やサービス業の購買担当者を調査対象にした、企業の景況感を示す景気指標のひとつとなっています。
この指標は、経済の先行指標として注目されており、景気の先行きを予測するための重要な指標の一つとされています。
製造業PMIと非製造業PMIに分けて発表されますが、特に製造業の動向が注目されており、数値が50以上であれば製造業の景気は拡大している、50未満であれば縮小していると判断されます。
製造業PMIの見方
一般的に、数値が50以上であれば製造業の景気は拡大している、50未満であれば縮小していると判断されますが、市場予想の数値と結果の数値を比較することも重要です。
市場予想よりも高い場合はポジティブ材料、低い場合はネガティブ材料になったりします。
また、製造業PMIは、製造業界に関する情報を提供するだけでなく、経済の全体像を示す指標としても注目されています。
製造業PMIが高い場合、製造業が拡大しているということは、生産活動が活発化しているということであり、それが経済全体に波及することで、消費者の支出や企業の投資が増加する可能性があります。
一方、製造業PMIが低い場合、製造業が縮小しているということは、経済全体に悪影響を及ぼす可能性があります。
さらに、製造業PMIには、生産高、新規受注、雇用、在庫、価格動向など具体的な経済指標が含まれており、これらの指標を把握することで、製造業の現状を正確に把握し、将来の動向を予測することができます。
そのため、投資家は、製造業PMIの動向を把握することで、製造業の成長や減速の傾向を把握し、投資判断に活用することができるのです。
指標の算出方法
製造業PMIは、一般的には毎月調査され、製造業の購買担当者へのアンケートによって集計されます。
アンケートには、新規受注、生産、在庫、納期、雇用などの質問が含まれ、購買担当者はそれぞれの項目について、前月と比較して増加、変化なし、減少のどれかを回答します。
それぞれの回答には数値が割り当てられ、それらの数値を総合的に計算することで、製造業PMIの数値が導き出されます。
製造業PMIとISM製造業景況指数
製造業PMIとよく似た経済指標で「ISM製造業景況指数」があります。
ISM製造業景況指数とは、ISMが算出する米国の製造業の景況感を示す指数のことで、300社以上の製造業の購買担当者を対象にアンケートを実施し、その結果をもとに算出された指数となります。
ISM製造業景況指数も製造業の購買担当者を調査対象にした企業の景況感を示す景気指標となっているため、製造業PMIと混同されがちですが、2つの指標は発表に携わる機関や集計する規模に違いがあります。
製造業PMIはIHS Markit社が集計・発表しているのに対し、ISM製造業景況指数はアメリカのISM(全米供給管理協会)が集計・発表している指標となります。
また、規模については、製造業PMIは400以上の企業を調査対象としているのに対し、ISM製造業景況指数はアメリカの製造業300社以上となっています。
また、製造業PMIは30以上の国で実施されているのに対し、ISM製造業景況指数は米国のみで実施されているものです。
このように製造業PMIとISM製造業景況指数は、集計している機関や規模に違いがあります。
ただ、数値の見方についてはどちらも同じで、50を超えているかどうかで景況感を判断します。
ともに製造業の景況感を示す指数であることには変わりないので、どちらか一方ではなく、2つの指標を参考にするのがいいでしょう。