償還とは

償還(読み方:しょうかん)

単に償還とは「借りを返す」という意味がある言葉ですが、この記事では債券・投資信託用語においての償還について解説しています。

債券における償還とは、債券の所有者に資金(元本)を返却すること・または債券の償還日のことを指しています。例えば国債であれば元金を返済することをいいます。(国債償還)

投資信託における償還とは、投資信託の運用期間が終わると保有者に対して保有口数に応じた償還金を返還することをいいます。

【前提知識:債券】
債券とは、企業や国・地方公共団体などが投資家から資金を借入するために発行するものです。
債券を保有している間、あらかじめ設定された利払日に利息を受け取ることができ、償還日(満期日)になると額面金額が戻ってくる仕組みです。
債券には国が発行する「国債」や企業が発行する「社債」などがあります。
【前提知識:投資信託】
投資信託とは、『投資の専門家に運用を任せる金融商品のこと』で、投信やファンドとも呼ばれます。投資信託は、多数の投資家から集めた資金をひとつの大きな資金として、投資の専門家が株式や債券、不動産(REIT)など様々な商品に投資して運用していきます。

償還日とは

【債券】
「償還日」という言葉は債券・投資信託にて使われていますが、債券の場合は「償還期日」と呼ばれるのが一般的です。債券の場合、保有者に額面金額を払い戻す満期日のことを指しています。

債券の償還日について、基本的には償還日に一括で償還する「満期一括償還」が多いです。

一括で償還する以外には

・途中償還
・早期償還
・分割償還

などがあります。

【投資信託】
投資信託には無期限のもの・運用期限があらかじめ定められているものがありますが、その投資信託の運用期間の最終日が「償還日」となります。(運用が終了する日)

償還日=満期日」のことであり、「償還予定日」とも言われます。

投資信託が発売される時点で償還日は決められていますが、運用成績の悪化や資産減少等により運用が困難になった場合は償還日前でも償還されることがあります。

償還期限とは

前述した償還日は「償還期限」とも言われています。

償還期限とは債券の額面金額が最終償還する日を指しますが、「償還日」または「償還期日」のことをいいます。

償還期限 = 満期 = 償還日 = 償還期日

債券において、償還期限が来ると額面金額で投資家に償還されるのが一般的です。

その際、債券の購入価格と額面金額との間に差額が発生する場合がありますが、

差額が利益の場合は償還差益
差額が損失の場合は償還差損

となります。

投資信託においての償還期限については投資信託の運用期間の最終日が償還期限です。

償還メモ

【債券の償還とは】
債券の所有者に資金(元本)を返却すること・または債券の償還日のこと
【投資信託の償還とは】
投資信託の運用期間が終わると保有者に対して保有口数に応じた償還金を返還すること
【債券の償還日とは】
満期日のことで「償還期日」と呼ばれるのが一般的、保有者に額面金額を払い戻す満期日のことを指す
【投資信託の償還日とは】
投資信託の運用期間の最終日(運用が終了する日)
【償還期限とは】
償還期限 = 満期 = 償還日 = 償還期日

償還期間とは

債券における償還期間とは、債券の発行日から償還期日(償還期限)までの期間のことをいいます。(償還年限とも呼ばれます)

投資信託でも償還期間という言葉は使われることがありますが、投資信託においては「信託期間」と呼ばれるのが一般的です。

償還延長とは

償還延長とは、簡単にいうと償還日を延期することです。

投資信託において、信託期間通りに運用が終了することを「満期償還」といいます。
所定の手続きによって信託期間を短縮することを「繰上償還」といいます。

繰上償還リスクについて
ETF(上場投資信託)には繰上償還の規定が定められているケースがあり、発行済口数が規定基準より下回った場合に純資産総額の減少により、対象指数に連動した運用が困難となるため、償還されることがあります。
投資信託の繰上償還は投資家にとって投資する上でのリスクの1つです。いわゆる「償還リスクまたは繰上償還リスク」ですが、リスク回避策としては投資信託を購入する前に、残高が十分に大きいこと・減少傾向にないことを確認することが大切だといわれています。

償還延長の話に戻りますが、詳しく説明すると以下の通りです。

償還延長とは、運用成績が好調で運用会社が投資家にとって有利だと判断した場合などに償還期間を延長することをいいます。

償還金とは

債券・投資信託の用語としての償還金とは、期間が満期になった時点(終了したとき)で信託財産を保有口数に応じて投資家に配分されるお金のことをいいます。

例)国債の償還金の受け取り方法(償還金の支払い)
国債に記載されている支払期日が来たら、事前に指定している償還金支払場所(国債の裏面に記載)で償還金を受け取ることができるようになっています。(あらかじめ印鑑等届出書で届けてある印鑑をもって国債の賦札に押印して償還金受け取り)

ちなみに、国債の償還予定額は財務省のHPで閲覧可能です。

償還メモ

【債券の償還期間とは】
債券の発行日から償還期日までの期間のことで、「償還年限」とも呼ばれる
【投資信託の償還期間とは】
投資信託における償還期間は「信託期間」と呼ばれるのが一般的
・ETF等に見られる発行済口数が規定基準より下回った場合に償還される「繰上償還リスク」を回避するためには投資信託を購入する前に、『残高が十分に大きいこと・減少傾向にないこと』を確認することが大切
・償還延長とは、運用成績が好調で、運用会社が投資家にとって有利だと判断した場合などに償還期間を延長すること
・償還金とは、期間が満期になった時点で信託財産を保有口数に応じて投資家に配分されるお金のこと

償還に関してよくある質問

株式投資において「償還」とは何を指す言葉ですか?
主に「債券(社債)や投資信託の期限が来て、投資家にお金が返ってくること」を指します。株式自体には原則として償還(期限)はありませんが、保有している企業が発行した社債の償還ニュースは、その企業の資金繰りや財務状況を知る重要な手がかりになります。
企業が「社債を償還した」というニュースは、株価にプラスですか?
基本的にはプラス(安心材料)です。約束通り借金を返せたということであり、企業の信用力が証明されたことになります。また、償還後は利息の支払いがなくなるため、翌期以降の純利益を押し上げる要因になります。
投資信託の「繰上償還」が決まったという通知が来ました。どうすればいい?
繰上償還は、予定より早く運用が終了し、その時点の基準価額で現金化されることを意味します。多くの場合、運用資産が減りすぎて効率的な運用が困難になった際に行われるため、投資家にとっては「不本意な損切り」や「利益の強制確定」になるリスクがあります。早めに他の投資先を検討すべきサインです。
「償還原資(お金の出どころ)」がどこかを確認すべきなのはなぜですか?
借金を返すためのお金が「本業の利益」なら健全ですが、「新しい借金(借り換え)」や「資産の切り売り」である場合は注意が必要です。特に、高い利息の社債を返すためにさらに高い利息で借りているような場合は、財務悪化の予兆といえます。
転換社債(CB)が償還されずに「株式に転換」されるのは、株主にとって良いこと?
複雑な影響があります。企業にとっては現金を出す必要がない(償還負担がない)ため財務的には楽になりますが、既存株主にとっては「株式の希薄化(1株あたりの価値低下)」が起こるため、短期的には売り材料視されることが多いです。
償還期間が「10年」などの長期社債を発行する企業はどう評価すべきですか?
超長期で資金を固定できるため、鉄道やエネルギー、不動産開発など「資金回収に時間がかかるが、安定した収益が見込める」事業を行っている優良企業と評価されることが多いです。
優先株の「償還」が発表された場合、普通株の株価はどう動きますか?
多くの場合はポジティブに反応します。優先株は普通株より配当負担が重いため、これを償還(消却)することは、将来の利益が普通株主に回ってくる分が増えることを意味し、1株あたりの利益向上につながるからです。
償還時に「プレミアム(上乗せ金)」が支払われるケースはありますか?
一部の社債や優先株では、発行時の約束で額面より高い価格で償還(早期償還条項など)されることがあります。これは投資家にとってはボーナスですが、企業にとってはコスト増となるため、発表時の市場の反応を注視する必要があります。
投資信託の「償還日」が近い銘柄を買うメリットはありますか?
ほとんどありません。償還日が近いということは、運用チームがすでに資産を現金化し始めているため、市場の上昇局面でも利益を取りこぼす可能性が高いです。長期保有を前提とするなら、償還日が「無期限」または十分先のものを選びましょう。

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