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しこり玉とは

しこり玉(読み方:しこりぎょく)

 

しこり玉とは、簡単に言うと含み損を抱えたポジションのことです。
因果玉(読み方:いんがぎょく)ともいいます。

株を買うときは「上昇するだろう」、株を売るときは「下落するだろう」と予想して取引を行いますが、予想に反して株価が動くこともよくあります。
その時にすぐに損切りができれば良いですが、うまく対応できずに含み損が膨れ上がることがあります。

そうなると決済しようにもなかなかできない状況になってしまいます。
いわゆる「塩漬け」の状態です。

そういう状態になってしまったポジションを「しこり玉」といいます。

しこり玉が同じ価格水準に溜まっていると、株価に影響を与えることもあるので、投資をする際に注目されるポイントでもあります。
ちなみにしこり玉が多い価格帯を「しこり」と呼んだりもします。

 

しこり玉メモ

・しこり玉とは、含み損を抱えたポジション(銘柄や建玉)のこと
・含み損が膨れ上がって決済しようにもできないポジションのこと
・しこり玉が同じ価格水準に溜まっていると株価に影響を与えることもある

 

しこり玉が注目される理由

しこり玉が注目される理由は、上値抵抗線(レジスタンスライン)や、下値支持線(サポートライン)として見ることができるからです。
上値抵抗線はわかりやすく言うと「売りが増えやすく、株価が伸び悩みやすい価格帯」、下値支持線は「買いが増えやすく、株価が下げ渋りやすい価格帯」のことをいいます。

しこり玉は含み損を抱えたポジションのことですが、この含み損は計画的に投資をしてできたものではなく、大体は決済しようにもできなくなってしまった含み損を指しています。
要するにしこり玉は「投資家がさっさと手放したいと考えているポジション」になります。

そのため、少しでも含み損が縮小したりすると手仕舞いすることが多く、将来の売り圧力や買い圧力になりやすいのです。

例えば、株価が反発して上昇したとしても、高値で買った人はようやく含み損を解消(または縮小)することができるのですぐに売却してしまいます。
そのため、しこり玉が多いとせっかく反発しても「なかなか株価が上昇しない」「上げ切れずに再び下落に転じてしまう」ということもあります。

他には、しこり玉の多いところを抜けるとブレイクアウトしてさらに株価が上昇するようなケースもあります。

このようの理由から投資をする際にしこり玉の有無やどれくらいしこり玉が溜まってるかに注目されています。

しこり玉の見つけ方

しこり玉は、次のポイントに注目することで見つけることができます。

・株価の推移
・出来高
・価格帯別出来高
・回転日数

どのように株価が推移して、その時にどれくらいの出来高があったのか、などを確認することでしこり玉の有無やその大きさを判断することができます。

それでは各ポイントについて説明していきます。

株価の推移

しこり玉は、損失が大きくなりすぎて、なかなか決済できないポジションのことです。
損失が大きくなる原因は「損切りができない」のもありますが、一番の原因は株価が大きく変動するからです。

・株価が上昇すると思って買ったが、予想に反して大きく下落してしまった場合
・株価が下落すると思って空売りしたが、予想に反して大きく上昇してしまった場合

などに「しこり玉」はよく発生します。

ですので、投資をするときに株価がどのように推移して現在に至るかを確認することでしこり玉の有無を探ることができます。
例えば、直近株価が大きく下落している場合は高値圏にしこりがあるかもしれないという見方ができます。

出来高

株価の推移だけではどれくらいの売買があったかわかりません。
そのため、出来高も併せて注目することが重要となります。

出来高とは、簡単に言うと売買が成立した数量を表したものです。
出来高を見ることでその銘柄でどれくらいの売買が成立したのかを見ることができます。

例えば、株価が大きく動いたとしても、出来高が少なければ買った人も少ないということがわかります。
ですのでしこり玉があったとしてもそこまで多くはないと判断ができます。

反対に出来高が多ければそれだけ買った人が多いと言うのがわかるので「しこり玉が溜まってる可能性がある」と考えることができます。

価格帯別出来高

出来高と似たもので、価格帯別出来高という指標もあります。
価格帯別出来高とは、文字どおりの意味で価格帯ごとの出来高がわかる指標となります。

出来高は「いつ、どれくらいの売買が成立したのか」を表す指標ですが、価格帯別出来高は「いくらで、どれくらいの売買が成立したのか」を表す指標となります。

価格帯別出来高はしこり玉を確認するのに有効とされており、出来高が多くなっている価格帯はしこり玉が溜まってる可能性があるという見方がされます。

回転日数

回転日数も参考になる指標です。

回転日数とは、信用取引で新規建てしてから返済をするまでの平均日数のことです。
信用取引で新規建てしてからどれくらいでポジションを解消しているのかを表した指標となります。
一般的に取引が活発である銘柄は回転日数が短くなり、取引が活発でない銘柄は回転日数が長くなる傾向にあります。

しこり玉は決済しようにもできない状況なので、この回転日数を嵩上げすることがあります。
ですので回転日数が長くなっている銘柄はしこり玉が多いかもしれないという見方ができます。

ただし、しこり玉の有無などは予想はできても確実に見分けることはできません。
他の投資家の個別収支を正確に把握することはできないので「あくまでも予測に過ぎない」という点は理解しておくようにしましょう。

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