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RSIとは

RSI(読み方:あーるえすあい)

 

RSIとは、「Relative Strength Index」の略で、日本語では「相対力指数(読み方:そうたいりょくしすう)」と呼ばれています。

相場の相対的な強さを表す指標のことで、アメリカのJ.W.ワイルダー氏によって考案されたオシレーター系のテクニカル指標となります。
J.W.ワイルダー氏は「RSI」のほか、「DMI」や「パラボリック」などのテクニカル指標の考案者でもあります。

RSIをもう少しわかりやすく説明すると、「売られ過ぎか」「買われ過ぎか」を判断するために使われるテクニカル指標となります。
一定期間の値動きに対する上昇幅を数値化(パーセンテージ)して表したもので、買いの勢いが強いほどRSIの数値は上昇し、買いの勢いが弱いほどRSIの数値は下落します。

また、RSIはレンジ相場や穏やかなトレンドのときは機能しますが、強いトレンドや急騰・急落による激しい値動きがある相場ではうまく機能しないこともあります。

 

RSIメモ

・RSIは相場の相対的な強さを表す指標のこと
・「売られ過ぎか」「買われ過ぎか」を判断するために使われるテクニカル指標
・買いの勢いが強いとRSIは上昇し、弱いとRSIは下落する
・「Relative Strength Index」の略で日本語では「相対力指数」と呼ぶこともある
・強いトレンドや急騰・急落による激しい値動きがある相場ではうまく機能しないこともある

 

RSIの設定値と計算式

RSIの設定値は日足チャートなら「14日」で設定する場合が多いです。

ただ、投資スタイルに応じて変更することもできます。
日足チャートであれば「9日」「22日」「30日」「42日」「52日」、週足であれば「9週」「13週」などで設定することもあります。

基本的には「14日」で問題ありませんが、自身の投資スタイルではあまり効果が得られないという場合は設定期間を変更するのも良いでしょう。

次に、RSIの計算式を確認していきましょう。

RSIの数値を算出する場合は、一定期間の終値ベースの前日比(上昇幅と下落幅)を使って計算していきます。

計算式は次の通りです。

(上昇幅合計)÷(上昇幅合計+下落幅合計)×100 = RSI(%)

まずは一定期間の終値ベースの前日比から「上昇幅」と「下落幅」の合計をそれぞれ求めていきます。
RSIの設定値が「14」である場合は、過去14日分の前日比をもとにそれぞれの合計を出していきます。

今回は設定値「5」であると仮定して、過去5日分の前日比をもとに計算していきます。

終値 変動幅 上昇・下落
657 46 上昇
611 8 上昇
603 -19 下落
622 -15 下落
637 61 上昇
上昇幅合計 46+8+61=115
下落幅合計 19+15=34

下落幅は本来マイナスとなりますが、RSIの計算をするときは絶対値で求めるので「マイナス」はないものとして考えて計算を行います。

あとは上記で説明した計算式に当てはめて計算を行うだけです。

(115)÷(115+34)×100 = 77.18(%)

RSIの数値は「77.18%」であることがわかります。

また、今回説明した計算式のほか、上昇幅と下落幅の平均を出して計算していく方法もあります。

 

RSIメモ

・RSIの設定値は日足チャートなら「14日」で設定する場合が多い
・他には日足チャートであれば「9日」「22日」「30日」「42日」「52日」
・週足であれば「9週」「13週」などで設定することもある
・RSIの数値の計算式は「(上昇幅合計)÷(上昇幅合計+下落幅合計)×100 = RSI(%)」で算出される

 

RSIの見方

RSIの基本的な見方について説明していきます。

楽天証券の「iSPEED」では、次のように表示されています。

 

 

・位置関係
RSIの表示位置は、基本的に株価チャートの下に表示されます。

・ラインについて
1本のラインで表示されていることも多いですが、楽天証券の「iSPEED」では上記のように2本のラインが表示されています。
2つの違いは数値化するときに使うデータ(期間)にあり、日足チャートの場合は短期RSIは「9日間」、長期RSIは「14日間」のデータをもとにしています。

・RSIを見るときのポイント
RSIは、強いトレンドや激しい値動きがある場合、うまく機能しないこともあります。そのため、RSIを使うときは株価チャートの値動きとあわせて確認していきます。

それでは、実際にどのようにRSIを使っていくのか説明していきます。

RSIの使い方

RSIは、50%を中心にして「0~100%」の範囲で推移していきます。
買いの勢いが強く上昇局面に入ると50%以上、買いの勢いが弱く下落局面に入ると50%以下で推移することになります。

要するに100%に近づくと「買われ過ぎ」という見方ができ、0%に近づくと「売られ過ぎ」という見方ができます。

 

 

よく使われる売買目安は次の通りです。

・70~80%以上は「買われ過ぎ」
・20~30%以上は「売られ過ぎ」

RSIは逆張りの目安として活用されるのが一般的で、「買われ過ぎ=売りサイン」「売られ過ぎ=買いサイン」と考えることができます。

但し、何度か説明しているように、株価の動き次第でうまく機能しないこともあります。

 

 

上記のように強いトレンドにある場合などは、買われ過ぎゾーンに到達しても、株価は右肩上がりに上昇していくこともあります。

RSIを使う場合はこの点も考慮して利用するようにしましょう。

他には、ダイバージェンス(逆行現象)により、相場の調整や転換の兆候を見ることもできます。

RSIのダイバージェンス

ダイバージェンスとは、実際の株価の動きとオシレーター系のテクニカル指標の動きが逆行する現象のことをいいます。

ダイバージェンスが起こると相場の反転が近いという見方ができるので、相場の調整やトレンドの転換点を分析する判断材料として使われています。

 

 

過去の値動きが見えないのでわかりにくいですが、上記は上昇トレンドにある株価チャートとなります。
株価チャートでは高値を切り上げる動きを見せていますが、RSIの数値は下降しているのがわかります。
これをダイバージェンスといい、トレンド転換のサインと言われています。

上記チャートでも、ダイバージェンスが起こった後はトレンドが転換(上昇から下落)しているのがわかります。

このようにRSIを使うことで相場の過熱感(売られ過ぎ・買われ過ぎ)を見たり、トレンド転換ポイントを分析したりできます。

但し、RSIも他のテクニカル指標と同じで万能なものではありません。
相場の動きによってうまく機能しないこともありますので、ほかのテクニカル指標と組み合わせて使ったり、その他の要因も考慮して利用してするようにしましょう。

 

RSIメモ

・RSIは50%を中心に「0~100%」の範囲で推移している
・一般的に、70~80%以上は「買われ過ぎ」、20~30%以上は「売られ過ぎ」と言われている
・実際の株価の動きと指標の動きが逆行する現象を「ダイバージェンス」と言う
・ダイバージェンスが起こると相場の反転が近いという見方ができる

 

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