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公募割れとは
公募割れ(読み方:こうぼわれ)
公募割れとは、上場後の株価が公募価格よりも低くなってしまうことをいいます。
一般的に、上場後に初めて付く株価(初値)が公募価格を下回る場合に使われる言葉ですが、それ以降の株価が初めて公募価格を下回った場合においても「公募割れ」ということがあります。
公募割れすると、株価が公募価格よりも低い状態となるので、公募価格で株を購入した場合は損失を抱えた状態になります。
IPOの場合は初値が公募価格を上回るケースも多いですが、公募割れもゼロではありません。
2019年と2018年は1割程度が初値で公募割れを起こしていますし、2020年に関しては公募割れ件数も増加しています。
ですから、IPO等に参加して公募価格で株を買う場合、「公募割れ」のリスクも念頭において申し込みすることが大切です。
公募割れメモ
・一般的に初値が公募価格を下回る場合に使われる
・公募価格で株を買う場合は、公募割れのリスクも考慮して購入することが大切
2020年の公募割れしたIPO銘柄
2020年前半はコロナウイルスの影響によりIPO株の公募割れが目立ちました。
以下、2020年3月・4月に上場した銘柄のうち、公募割れとなったIPO株となります。
銘柄 | 公募価格 | 初値 |
7317 松屋アールアンドディ |
910 | 838 |
7094 NexTone |
1700 | 1660 |
5071 ヴィス |
820 | 754 |
5690 リバーホールディングス |
960 | 720 |
5368 日本インシュレーション |
940 | 869 |
4492 ゼネテック |
1700 | 1620 |
5070 ドラフト |
1580 | 1221 |
7688 ミアヘルサ |
2330 | 1748 |
7091 リビングプラットフォーム |
3900 | 3550 |
7687 ミクリード |
890 | 818 |
6231 木村工機 |
2400 | 2050 |
7089 フォースタートアップス |
1770 | 1628 |
7090 リグア |
1950 | 1910 |
4490 ビザスク |
1500 | 1310 |
7088 フォーラムエンジニアリング |
1310 | 1030 |
7086 きずなホールディングス |
2320 | 2220 |
7085 カーブスホールディングス |
750 | 670 |
公募割れ銘柄のその後について
「公募価格で買い、初値で売る」という考え方の場合、公募割れはネガティブな要素になります。
ですが、公募割れしたからといって、ただひたすら下げ続けるとは限りません。
たとえば、2020年4月6日に上場した【7317】松屋アールアンドディの場合、「公募価格は910円」でしたが「初値は838円」で公募割れとなりました。翌7日には「年初来安値805円」を付けています。
ですが、その後の株価は以下のように大きく伸ばしています。
4月7日には年初来安値805円を付けましたが、その後は高騰して4月21日には年初来高値3,175円まで上昇しています。
公募割れにはなったものの、結局公募価格から約3.5倍まで株価を伸ばしました。
「公募価格で買い、初値で売る」というスタンスで投資をする場合、公募割れはネガティブでしかありませんが、このように公募割れ後に大きく株価を伸ばすケースもあります。
公募割れする銘柄は「人気が無い銘柄」と言われることもありますが、地合いなども関係したりするので、公募割れ後に高騰する可能性も十分あります。
ただ、そのまま底値近辺で推移したり、さらに下値を試す展開となり損失が拡大することもあります。
ですから公募割れ後の高騰を狙う場合は、この点も考慮して取引することが大切です。
公募割れメモ
・底値近辺で推移したり下値を試すようなケースもあるが
・公募割れしたところが底値となって高騰するケースもある
・そのため、公募割れは売り材料にも買い材料にもなりえる