こちらの記事はYoutube【ZAi探の解説動画チャンネル】でも公開中!!
よかったらチャンネル登録お願いします。
複数足分析について「ローソク足の組み合わせとは?種類や複数足の分析でわかることを解説!」、酒田五法については「酒田五法とは何か?わかりやすく解説」で紹介しているので、あわせて参考にしてみてください。
ローソク足とは
ローソク足(読み方:ろーそくあし)
ローソク足とは、一定期間の「始値・高値・安値・終値」の4本値を棒状にして表したものです。
棒の形状がローソクに似ていることから「ローソク足」と呼ばれています。
ローソク足は、日本発祥のテクニカル指標となっており、江戸時代に本間宗久が考案したと言われています。
ローソク足を時系列で並べたものを「ローソク足チャート」といい、日本だけでなく海外でも広く使われている最もポピュラーな株価チャートとなります。
英語では「Candlestick(キャンドルスティック)」と呼ばれています。
ローソク足は一定期間の4本値を使ったものですが、その期間によって呼び方が変わります。
・分単位:分足(ふんあし)
・時間単位:時間足(じかんあし)
・日単位:日足(ひあし)
・週単位:週足(しゅうあし)
・月単位:月足(つきあし)
上記の足を総称して「ローソク足」と呼びます。
ローソク足メモ
・日本発祥のテクニカル指標となっており、江戸時代に本間宗久が考案した
・英語では「Candlestick(キャンドルスティック)」と呼ばれている
・期間によって「分足・時間足・日足・週足・月足」といったように呼び方が変わる
ローソク足の見方
ローソク足は「始値・高値・安値・終値」の4本値を使って「実体」と「ヒゲ」から形成されています。
実体は「始値と終値」、ヒゲは「高値と安値」を表したものです。
ヒゲのことを「影」と呼ぶこともあります。
ローソク足は、大きく分けると「陽線(読み方:ようせん)」と「陰線(読み方:いんせん)」の2種類あります。
陽線は、次のように「始値よりも終値のほうが高い場合」のローソク足です。
上記のように株価が推移した場合、右のようなローソク足が生成されることになります。
陰線は、次のように「始値よりも終値のほうが低い場合」のローソク足です。
ローソク足の色や始値と終値の位置以外は基本的に陽線と同じです。
上記のように株価が推移した場合は、右のようなローソク足が生成されます。
実体の上下に表示された線を「ヒゲ」といい、始値・終値よりも高い高値や安い安値がついた場合に表示されます。
上の線は高値を表すもので「上ヒゲ(上影)」といい、下の線は安値を表すもので「下ヒゲ(下影)」といいます。
陰線と陽線は異なる色で表示されていますが、この色については取引ツールによって異なります。
・白い陽線と黒い陰線
・白い陽線と青い陰線
・赤い陽線と白い陰線
・赤い陽線と青い陰線
・赤い陽線と緑の陰線
・青い陽線と赤い陰線
このように組み合わせは色々とあります。
間違った判断をしないためにも、利用するツールを変更する場合はそのツールのローソク足の色を確認するようにしましょう。取引ツールによっては色の変更もできるので、見やすい色に変更しておくのもよいでしょう。
また、ローソク足は株価の値動きによって「ヒゲの有無」や「ヒゲの長さ」などに違いがあり、さまざまな形を作ります。
それぞれの形には名称があり、その形から買いの勢い、売りの勢いの強さなどを見ることができます。
ローソク足メモ
・大きく分けると「陽線」と「陰線」の2種類ある
・陽線は始値よりも終値のほうが高いローソク足
・陰線は始値よりも終値のほうが低いローソク足
・ローソク足には色々な形があって、形によって売り買いの勢いなどを見ることができる
ローソク足の種類
ローソク足は、前述したとおり、株価の値動きによって形が変わります。
それぞれの形には名称があり、その形によって売り買いの強さなどがわかります。
基本的なローソク足の種類として、以下の形があります。
・大陽線と大陰線
・小陽線と小陰線
・陽線坊主と陰線坊主(丸坊主)
・上影陽線と上影陰線
・下影陽線と下影陰線
・寄引同時線
└十字線
└トンボ
└トウバ
└四値同時線(一本線)
実体やヒゲの長さや、ヒゲの有無などによって名称が異なります。
上記のように色々とあるので「陽線」と「陰線」、「上ヒゲ(上影)」と「下ヒゲ(下影)」も含めて、それぞれのローソク足の形と特徴について説明していきます。
陽線と陰線
・陽線(読み方:ようせん)
・陰線(読み方:いんせん)
ローソク足は、分単位や日単位などの一定期間の4本値を使いますが、始値よりも終値が高い場合は「陽線」、始値よりも終値が低い場合は「陰線」となります。
たとえば、日足の場合で「取引開始値段:100円 < 取引終了値段:120円」となれば「陽線」が形成されます。
反対に「取引開始値段:120円 < 取引終了値段:100円」となれば「陰線」ということになります。
つまり、陽線と陰線で、その日の取引は「買いが優勢であったか」「売りが優勢であったか」を一目で見ることができます。
そして実体が大きくなればなるほど「その勢いは強い」と判断することができます。
一般的に、相場が上昇トレンドにある場合は陽線が出現しやすく、下降トレンドの場合は陰線が出現しやすくなります。
上ヒゲ(上影)と下ヒゲ(下影)
・上ヒゲ(読み方:うわひげ)/ 上影(読み方:うわかげ)
・下ヒゲ(読み方:したひげ)/ 下影(読み方:したかげ)
ローソク足は、始値と終値を表した「実体」と始値・終値よりも高い高値や安い安値を表した「ヒゲ」で形成されています。
実体の上に出現するヒゲのことを「上ヒゲ」といい、下に出現するヒゲを「下ヒゲ」といいます。
上ヒゲは上影、下ヒゲは下影と言うこともあります。
上ヒゲの出現は「売り方の抵抗」、下ヒゲの出現は「買い方の抵抗」を表しています。
つまり、上ヒゲは「買い方が優勢であったが、売り方の抵抗により押し戻された状態」、下ヒゲは「売り方が優勢であったが、買い方の抵抗により押し戻された状態」という見方ができます。
上ヒゲが長くなればなるほど「売り方の抵抗が強い」、下ヒゲが長くなればなるほど「買い方の抵抗が強い」という判断ができます。
ヒゲが出現するのは「始値・終値」よりも「高い高値・安い安値」があるときだけです。
始値と終値がその日の高値と安値の場合はヒゲは出現しません。
大陽線と大陰線
・大陽線(読み方:だいようせん)
・大陰線(読み方:だいいんせん)
大陽線と大陰線は、ローソク足の実体が他の陽線と陰線よりも明らかに大きいものをいいます。
大陽線は「売りの勢いが弱く、買いの勢いが強い」ことを示しており、強気サインという見方ができます。
売りの勢いが弱まっているので、その後も買いの勢いが続く可能性があるという判断ができます。
反対に大陰線は「売りの勢いが強く、買いの勢いが弱い」ことを示しており、弱気サインという見方ができます。
買いの勢いが弱まっているので、その後も売りの勢いが続く可能性があるという判断ができます。
大陽線と大陰線の大きさについては明確な基準はありません。
普段の陽線と陰線を基準にしてその大きさを見るので銘柄の値動きによって変わります。
ただ、ひとつの目安として「株価の5%以上」を使うこともあります。
たとえば、株価1,000円の銘柄であれば「5%=50円」となります。
つまり、始値よりも終値が50円高い場合は大陽線、始値よりも終値が50円低い場合は大陰線という見方ができます。
しかし、先ほども書いたように明確な基準はなく、基本的には周りのローソク足と比較して見ていきます。
陽線坊主と陰線坊主(丸坊主)
・陽線坊主(読み方:ようせんぼうず)
・陰線坊主(読み方:いんせんぼうず)
大陽線でヒゲが出現しないローソク足を「陽線坊主」、大陰線でヒゲが出現しないローソク足を「陰線坊主」といいます。
総称して「丸坊主」と呼ぶこともあります。
陽線坊主は「始値が最安値」「終値が最高値」のときに形成されるローソク足で、買いが一方的に強いという見方ができます。
一方的な展開となっているので、その後も買いの勢いが続く可能性があると判断できます。
陰線坊主は「始値が最高値」「終値が最安値」のときに形成されるローソク足で、売りが一方的に強いという見方ができます。
陽線坊主と同じように、一方的な展開となっているので、その後も売りの勢いが続く可能性があると判断できます。
また、丸坊主のほかに「寄付き坊主」や「大引け坊主」と呼ばれる形もあります。
陽線の寄付き坊主は、買いが優勢であるものの、高値で売りの抵抗があったことを表しています。
基本的には強気サインとなりますが、高値圏で出現した場合は天井になる可能性もあるので注意が必要です。
陰線の寄付き坊主は、一時的に買いが優勢となり、プラス圏に浮上するも結局が売りが優勢であったことを表しています。
売りの勢いがまだ強いという見方ができ、基本的には弱気サインとなります。
陽線の大引け坊主は、一時的に売りが優勢となり、始値よりも安い安値をつけたことを表しています。
ですが、終値はその期間の最高値で引けているので、基本的には強気サインとなります。
陰線の大引け坊主は、安値で買いの抵抗があったものの、結局は売り圧力が強かったことを表しています。
つまり、基本的には弱気サインとなります。
小陽線と小陰線
・小陽線(読み方:しょうようせん)
・小陰線(読み方:しょういんせん)
小陽線と小陰線は、ローソク足の実体が比較的小さいものをいいます。
小陽線は買い方が優勢、小陰線は売り方が優勢という見方ができます。
但し、極端に実体やヒゲが小さい「コマ」と呼ばれる小陽線と小陰線は、基本的に買い方も売り方も大きく動かず、相場が方向性に迷っている状態となります。
つまり、「コマ」が出現した場合は様子見という判断ができます。
また、小陽線が連続した場合は大陽線、小陰線が連続した場合は大陰線が出現する場合もあります。
ですから、小陽線・小陰線が出現しているときは注意が必要となります。
上影陽線と上影陰線
・上影陽線(読み方:うわかげようせん)/ 上ヒゲ陽線(読み方:うわひげようせん)
・上影陰線(読み方:うわかげいんせん)/ 上ヒゲ陽線(読み方:うわひげいんせん)
上ヒゲの長い陽線を「上影陽線」、上ヒゲの長い陰線を「上影陰線」といいます。
上影陽線を上ヒゲ陽線、上影陰線を上ヒゲ陰線と呼ぶこともあります。
また、上影陽線と上影陰線において、下ヒゲがないものを「トンカチ」と呼んだりもします。
上影陽線は「買いが優勢であったが、売りの抵抗が強かった」という見方ができます。
「高値圏」で上影陽線が出現した場合は、上昇から下落へ転換する可能性があるという判断ができます。
「安値圏」で出現した場合は下落から上昇への転換が期待されます。
上影陰線は「一時的に買いが優勢であったが、売りの抵抗のほうが強かった」という見方ができます。
「高値圏」で出現した場合は、上影陽線と同じように下落へ転換する可能性があるという判断ができます。
「安値圏」で出現した場合は、さらに安値に突っ込む可能性もあるので注意が必要となります。
下影陽線と下影陰線
・下影陽線(読み方:したかげようせん)/ 下ヒゲ陽線(読み方:したひげようせん)
・下影陰線(読み方:したかげいんせん)/ 下ヒゲ陽線(読み方:したひげいんせん)
下ヒゲの長い陽線を「下影陽線」、下ヒゲの長い陰線を「下影陰線」といいます。
下影陽線を下ヒゲ陽線、下影陰線を下ヒゲ陰線と呼ぶこともあります。
また、下影陽線と下影陰線において、上ヒゲがないものを「カラカサ」と呼んだりもします。
下影陽線は「一時的に売りが優勢であったが、最終的には買いの勢いが強かった」という見方ができます。
底堅さを示しているので上昇が続く可能性があると判断できます。
下落基調のときに出現した場合は「上昇への転換」の可能性があるという判断ができます。
下影陰線は「売りが優勢であるものの、買いの抵抗が強い」という見方ができます。
下影陽線と同じで、下落基調のときに出現した場合は「上昇への転換」の可能性があるという判断ができます。
但し、「高値圏」で出現した場合は「買いの抵抗はあるものの、売りの勢いのほうが強い」という見方もできるので、「下落への転換」の可能性があるという判断ができます。
寄引同時線
・寄引同時線(読み方:よりひきどうじせん)/ 寄引同事線 (よりひきどうじせん)
寄引同時線とは、始値と終値の値段が同じだった場合に表示されるローソク足のことです。
寄引同事線と表記されることもあります。
寄引同時線にもさまざまな形があり、次のような名称が付いています。
・十字線
・トンボ
・トウバ
・一本線
それぞれのローソク足と特徴を説明していきます。
十字線
十字線は「買い方と売り方の勢いが同等」という見方ができます。
基本的には様子見の動きとなりますが、トレンド転換の可能性があるのでその後の値動きは注目ポイントになります。
トンボ
トンボは「一時的に売りが優勢であったが、その後は買いの勢いが強かった」という見方ができます。
安値圏で出現すれば「上昇トレンドへの転換」の可能性があるという判断をできます。
トウバ
トウバは「買い優勢であったが、その後は売りの勢いが強かった」という見方ができます。
高値圏で出現すると「下降トレンドへの転換」の可能性があるので注意も必要となります。
一本線
一本線は、四値同時線とも呼ばれており、値動きがない状態を表しています。
基本的には「商いが薄い状態」を表したものですが、上昇トレンドや下降トレンドのときに発生した場合は、トレンド転換の可能性もあります。
このようにローソク足にはさまざまな形があり、それぞれの形から相場の状況などを読み取ることができます。
但し、ローソク足にも「ダマシ」はありますので、一本のローソク足だけで投資判断するのは危険です。
ローソク足の組み合わせから分析もできますし、色々なテクニカル指標を使った分析方法もありますので、その他の要因も考慮して投資判断はするようにしましょう。
ローソク足メモ
・ローソク足の形から買いの勢いが強いか、売りの勢いが強いか、などを読むことができる
・つまり、買い方と売り方のパワーバランスから売買サインやトレンド転換点を探ることができる
・但し、ローソク足にも「ダマシ」はあるので一本のローソク足だけで判断するのはリスクが高い
・さまざまな要因を考慮して投資判断することが大切