当記事は「松井証券」について解説しています。
証券口座選びで迷ってる方、松井証券の口座開設を検討されている方は参考にしてみてください。
松井証券とは
松井証券とは、創業100年を超える老舗の証券会社です。
「ボックスレート導入」「無期限信用取引」「一日信用取引」など、数々の「業界初」の取り組みを実施してきた証券会社でもあります。
サポート体制も充実しており、HDI-Japan(ヘルプデスク協会)が主催する2019年度問合せ窓口格付け(証券業界)において、最高評価である「三つ星」を9年連続で獲得しています。
これから投資を始めようと考えている方にとっては非常に安心感を持てる証券会社だと思います。
それでは松井証券の特徴について紹介していきたいと思います。
松井証券の特徴
それでは松井証券の特徴を確認していきましょう。
はじめに簡単に紹介します。
・低水準のわかりやすい手数料
・PTS取引(夜間取引)ができる
・事前入金不要でIPOに申込できる
・取引/情報ツールが充実している
・投資信託の3つのロボアドバイザー
・クレジットカードとポイント
それでは1つずつ解説していきたいと思います。
※2020/04/18時点情報となります。
低水準のわかりやすい手数料
松井証券の取引手数料は、1日の約定代金合計金額で決まる一日定額制(ボックスレート)となっており、シンプルでわかりやすいので初めて投資をする方でも安心です。
手数料の詳細は以下のようになっています。
1日の約定代金合計金額 | 手数料(税込) |
50万円まで | 0円 |
100万円まで | 1,100円 |
200万円まで | 2,200円 |
100万円増えるごとに1,100円加算 | |
1億円超 | 110,000円(上限) |
1日の約定代金合計額は「現物取引」と「信用取引(制度・無期限)」をあわせた金額となりますが、50万円までなら何回取引をしても手数料はかかりません。
たとえば、5銘柄に10万円ずつ投資をした場合、通常なら「株式購入代金50万円」と「取引手数料」がかかります。
ですが松井証券の場合は1日の約定代金合計金額が50万円までは手数料が0円なので、手数料はかからず「株式購入代金50万円」のみでお取引できます。
少額投資の場合は特に手数料負担が大きく感じると思いますので、この点は嬉しいポイントになるでしょう。
また、一日信用取引の場合も約定代金にかかわらず取引手数料は無料となっています。
手数料 | 0円 | |
金利/貸株料 | 1注文あたりの約定金額 100万円以上 |
年利0% |
1注文あたりの約定金額 100万円未満 |
年利1.8% |
信用取引コストである「金利/貸株料」についても、1注文あたりの約定金額が100万円以上なら0%となっています。
デイトレを中心に行う予定がある方にとっても、松井証券はおすすめの証券会社になります。
PTS取引(夜間取引)ができる
松井証券では、PTS取引も可能となっています。
PTS取引とは、証券取引所を経由せずに私設取引システムで行う市場外取引のことです。
通常、日本の株式市場は「9:00~11:30(前場)」と「12:30~15:00(後場)」で取引が行われます。
しかし、PTS取引の場合は、上記以外の時間帯でもお取引が可能となっています。
PTSの取引時間
PTSの取引時間は、日中の「デイタイム・セッション」と夜間の「ナイトタイム・セッション」の二部構成となっています。
時間の詳細は以下のとおりです。
・デイタイムは「8:20~15:30」
・ナイトタイムは「17:30~23:59」
上記のようになっています。
通常の株式市場は朝の9時から開始となりますが、PTS取引のデイタイムでは8時20分からなので、一足先にお取引が可能となっています。
また、引け後の決算発表を確認後に買付することもできます。
ナイトタイムは「17:30~23:59」までお取引が可能となっています。
15時半以降に発表された決算などを確認後に買付したり、遅い時間まで取引できるので欧米市場の動向をチェックしながらお取引も可能です。
取引手数料については通常の株式取引と同じボックスレートとなっています。
そのため、取引所とPTSをあわせた金額が50万円までなら、取引手数料はかかりません。
事前入金不要でIPOに申込できる
事前入金不要でIPOの抽選申込に参加できるところも松井証券の特徴です。
証券会社によっては、需要申告時点で資金が必要だったり、買付余力がないと抽選から除外されてしまうなど、早い段階で資金を入金しなければなりません。
複数の証券会社でIPOに申込を行う場合、その分資金が必要となってしまうので、少ない資金で投資をしている人とってあまり好ましいものではありません。
しかし、松井証券なら事前の入金がなくても抽選申込を受けることができます。
実際に入金が必要になるのは「購入申込期間最終日まで」となっているので少額投資の方なども複数の証券会社を活用することができます。
抽選の度に入金する手間も省くことができるので、IPO投資を行う際は松井証券もおすすめとなります。
また、松井証券は「70%以上の完全平等抽選」となっているので、資金の大小にかかわらず平等に抽選を受けることができます。
この点も松井証券の大きな特徴になると思います。
取引/情報ツールが充実している
松井証券は取引/情報ツールが充実しているところも魅力の1つです。
・ネットストック・ハイスピード
・株価ボード
・株touch
・投信アプリ
・株価教えて! by 松井証券
・QUICK情報
・QUICKリサーチネット
・テーマ投資ガイド
・チャートフォリオ
・アクティビスト追跡ツール
投資情報ツールなどは取引をするうえで欠かせないものですが、松井証券なら様々なツールが用意されているので、自身に合ったツールを選ぶことができます。
それではいくつかのツールについて簡単に紹介します。
PC版ならネットストック・ハイスピード
高機能なトレーディングツールは有料(条件達成で無料)で提供している証券会社も多いですが、松井証券の「ネットストック・ハイスピード」は条件等なく無料で利用することができます。
1クリックで発注できる「スピード注文」、複数銘柄を一括管理できる「マルチチャートボード」や「マルチ気配ボード」なども搭載しています。
チャート画面では、豊富なテクニカル指標を使えるので、チャート描画やテクニカル分析なども可能となっています。
スマホ版なら「株touch」や「投信アプリ」
また、スマートフォン向けの取引アプリとしては「株touch」や「投信アプリ」が用意されています。
株touchでは株式取引のほか、先物・オプション取引にも対応しており、様々な投資情報の収集も可能となっています。タップ1つで注文できる「スピード注文」なども搭載されており、外出先などからも簡単にトレードができます。
投信アプリでは、投資信託の投資提案から購入まで、投資信託サービスの全ての機能が搭載されています。
投資信託は100円から購入可能となっており、投資初心者・少額投資者にもおすすめのサービスとなっています。
情報ツールなら「QUICKリサーチネット」
注目の情報ツールとしては「QUICKリサーチネット」があります。
QUICKリサーチネットとは、QUICKの豊富な証券・金融データベースと企業価値研究所の発信するアナリストコメントを融合させたリサーチレポートサービスです。株主優待の検索やアナリストによる銘柄分析などのレポートを閲覧できるツールとなります。
他社で「QUICKリサーチネット」を利用する場合は有料となっていることも多いですが、松井証券の場合は口座をお持ちなら無料で閲覧することができます。
その他、大口投資家の取引動向を把握できる「アクティビスト追跡ツール」や、Amazon EchoなどのAlexa対応のスマートスピーカーで利用できる「株価教えて! by 松井証券」などもあります。
投資信託の3つのロボアドバイザー
松井証券の投資信託では、以下の3つのロボアドバイザーを利用することができます。
・投信工房
・投信提案ロボ
・投信見直しロボ
投信工房は、資産運用をトータルサポートしてくれるサービスで、簡単な8つの質問に答えるだけで最適な資産の組み合わせを提案してくれます。
積立投資なら100円からスタートすることもできますし、投信工房の利用料は無料となっているので低コストで簡単に始めることができます。
投信提案ロボは、新たに投資信託を購入する際に活用することができます。
目的や資産、地域や運用方針を選択することで、条件にあった投資信託を3つ提案してくれます。
投信見直しロボは、「今保有している投資信託で良いのか?」と疑問をお持ちの方におすすめのロボとなります。
指定した投資信託のスコア(QUICKファンドスコア)を教えてくれるうえに、似た条件でよりスコアの高い投資信託を提案してくれます。
用途によって選べるロボアドバイザーがあるので、初めて投資を行う方にとっては嬉しいポイントになると思います。
クレジットカードと松井証券ポイント
松井証券のクレジットカードとして、ジャックスが発行している「MATSUI SECURITIES CARD」があります。
ポイント還元率1%(100円につき1ポイント)で「松井証券ポイント」が貯まります。
松井証券ポイントは投資信託の積立に利用できるので、普段からクレジットカードをお使いになる方は「MATSUI SECURITIES CARD」の利用により効率的にポイント投資をすることもできます。
「投資信託の積立」以外では、Amazonギフト券や各種商品と交換することもできます。
また、自動積立設定をすると、月に1回全ポイントを投資信託の購入に充てることができるので「ポイントが失効してしまった」ということもありません。
松井証券のメリット
続いては松井証券のメリットを紹介していきたいと思います。
・50万円以下なら手数料はかからない
・無料サービスが充実している
・PTS取引を提供する数少ない証券会社
・投信工房で100円から投資をスタートできる
50万円以下なら手数料はかからない
松井証券の手数料体系はボックスレート(1日定額制)となっており、1日の約定代金合計金額が50万円以下なら手数料はかかりません。
たとえば、
1.銘柄Aを7万円で買い
2.銘柄Bを8万円で買い
3.銘柄Cを15万円で買い
4.銘柄Aを9万円で売り
5.銘柄Bを10万円で売り
上記のように取引をした場合、1日の約定代金合計金額は49万円なので手数料はかかりません。
証券会社によっては取引ごとに手数料が発生するところもありますので、無料で利用できるのは松井証券のメリットになるでしょう。
特に少額投資家にとって手数料は大きな負担になると思うのでおすすめの証券会社となります。
無料サービスが充実している
松井証券は無料サービスも充実しています。
前述した手数料体系もそうですが、
・一日信用取引の手数料
・一日信用取引の金利/貸株料
・取引ツールや情報ツール
・NISA口座の株式手数料
・無期限信用取引の無料サービス
・投資信託の購入時手数料
・ロボアドバイザー「投信工房」
上記も無料でご利用いただけるサービスなどです。
一日信用取引の手数料や金利等が無料という点は、デイトレーダーには大きなメリットになると思います。
また、情報ツールの「QUICKリサーチネット」は他社で有料提供されていることもありますが、松井証券なら無料で利用することができます。これだけでも松井証券の利用価値はあるでしょう。
他にも無期限信用取引の無料サービスもあります。
無期限信用取引の無料サービスは一定の条件を満たすと手数料が無料になるものです。
・日計り取引をした場合は片道手数料が無料
・保有期間が6ヶ月を超えた建玉を返済する場合は返済手数料が無料
手数料が無料というのは、手数料を算出する為の「1日の約定代金合計金額に加えない」ということです。
様々なサービス等を無料で利用できる点も松井証券のメリットになるでしょう。
PTS取引を提供する数少ない証券会社
松井証券はPTS取引サービスを提供している数少ない証券会社です。
PTS取引は「松井証券」のほか、「SBI証券」や「楽天証券」といったごく一部の証券会社でしか利用できません。
デイタイム(日中)は「8:20~15:30」まで取引が可能となっているので、寄り付き前の早い時間や、引け後の決算発表などを確認してからリアルタイムで取引ができるメリットがあります。
ナイトタイム(夜間)は「17:30~23:59」まで取引ができるので、欧米市場や経済ニュースを確認して取引をしたり、日中忙しい方でも仕事が終わってからゆっくり取引ができるメリットがあります。
投信工房で100円から投資をスタートできる
松井証券の投信工房なら100円から積立投資をスタートすることができます。
簡単な質問に答えるだけで最適な資産の組み合わせを提案してくれますので、初めて投資をする人もおすすめのサービスです。
また、投信工房では「低コストでの運用」を目指しており、購入時手数料だけでなく、保有している間にかかる信託報酬等の費用も考慮して運用してくれます。
コストを抑えることはパフォーマンスの向上につながるので、この点も投信工房の魅力の1つです。
他にも特徴で紹介したとおり「投信提案ロボ」や「投信見直しロボ」もあるので、投資信託に投資をしやすい環境となっています。
松井証券のデメリット
続いて松井証券のデメリットを確認していきましょう。
・50万円を超えると手数料が割高になる
・米国株式(外国株)の取扱がない
50万円を超えると手数料が割高になる
松井証券は、50万円以下なら手数料は無料となっているので、少額投資者にとってはメリットになるでしょう。
しかし、1日の約定代金合計金額が50万円を超える場合は、手数料が割高になってしまうこともあります。
たとえば、SBI証券と比較した場合は、以下のようになります。
1日の約定代金合計金額 | 松井証券 | SBI証券 |
50万円まで | 0円 | 0円 |
100万円まで | 1,100円 | 838円 |
以降100万円増加毎に | 1,100円ずつ加算 | 440円ずつ増加 |
200万円 | 2,200円 | 1,278円 |
300万円 | 3,300円 | 1,718円 |
※SBI証券の手数料は「国内株式現物取引のアクティブプラン(定額制)」となります。
50万円までならメリットで紹介したように0円なので松井証券のメリットになりますが、約定代金合計金額が増加すればするほど松井証券の手数料は割高となってしまいます。
そのため、投資金額が大きい方や、一日信用取引以外で頻繁に売買される方にはデメリットになってしまいます。
米国株式(外国株)の取扱がない
松井証券では、国内株式や投資信託、先物・オプションの取り扱いはありますが、米国株式等の外国株の取り扱いはありません。
米国株式は「1株単位で投資が出来る点」や「配当金利回りが国内株式より高め」といった特徴があり、個人投資家にも人気の商品となります。
他にも債券や金・銀・プラチナといった商品などのお取り扱いもないため、投資の選択肢を増やしたい、分散投資をしたいという方にはデメリットに感じられるかもしれません。
松井証券はこんな人におすすめ!
松井証券は次のような人におすすめの証券会社です。
・少額で投資をスタートする人
・デイトレ中心の人
・低コストで手軽に投資信託を始めたい人
少額で投資をスタートする人
松井証券はメリットで紹介したとおり、1日の約定代金合計金額が50万円以下であれば手数料はかかりません。
そのため、少額で投資をスタートする人にはおすすめの証券会社となっています。
・配当株を毎月コツコツ購入する予定の人
・1日数回、少額でトレードする人
上記のような人は松井証券を利用することで、無駄なコストをかけずにお取引が可能となります。
デイトレ中心の人
松井証券の一日信用取引は、約定代金にかかわらず手数料がかかりません。
また、1注文あたりの約定金額が100万円以上である場合は金利/貸株料も年利0%となっています。
取引コストを抑えることで運用成績の向上につながります。
そのため、デイトレで一日信用取引を中心にお取引する方には、松井証券がおすすめとなります。
低コストで手軽に投資信託を始めたい人
松井証券では、投信工房というロボアドバイザーを提供しています。
積立投資は100円からスタートできるのでお試し投資にも適していますし、積み立てるペースは「毎日・毎週・毎月」など自由に設定できるので資産状況に合わせて運用できます。
「低コストで手軽に投資信託を始めたい」
そんな方には松井証券がおすすめです。