浮動株とは

浮動株(読み方:ふどうかぶ)

浮動株(浮動株式)とは、簡単にいうと市場で流通していて日々売買されている株式のことです。

企業が発行する上場株式で市場に流通し、投機的利益を得ることを目的として売買されている浮動株は、東京証券取引所の東証株価指数(TOPIX)を算出するための対象となっています。

浮動株 英語ではfloating stock

浮動株と特定株

発行済株式数(企業が発行している株式数)には「浮動株」と「特定株」2つの種類があります。

特定株とは、いわゆる大株主(金融機関や関係会社・経営陣)などが保有する安定的な株式のことをいいます。(固定株ともいう)

東京証券取引所は特定株を発行済株式数から除いた株式を浮動株数とし、東証株価指数を算出しています。

浮動株と流通株

浮動株は「流通株」といわれることもありますが、浮動株と流通株(流通株式)は似て非なるものです。

要点的にいうと、流通株とは上場株式から取締役や監査役等の役員が所有する株式や上場会社所有の自己株式などを除いて市場で売買されている株式です。

安定株主等を除いて市場で売買されているという点では浮動株と同じような概念ですが、対象が異なります。

浮動株は、既述したように東証株価指数を算出するための対象です。

流通株(流通株式数・流通株式時価総額・流通株式比率)は、上場廃止指定替えの基準対象として使われています。

浮動株メモ

・浮動株とは、企業が発行する上場株式で市場に流通していて日々売買されている株式
・東証は発行済株式数から特定株(大株主などが保有する安定的な株式)を除いた株式を浮動株数とし、東証株価指数を算出している
・浮動株は概念的に似ている流通株といわれることもあるが、それぞれ対象が異なる

浮動株による株価の動向や影響

浮動株は企業によってその割合は異なります。

浮動株の比率のことを浮動株比率といいますが、

・浮動株比率が低い 
市場に流通している株式数が少ないため売買が行われにくい(取引が少なくて流動性が低い)
・浮動株比率が高い
市場に流通している株式数が多いため売買しやすい(流動性が高くなる)

という傾向があります。

また、端的に

浮動株比率が低い・小さい = 浮動株が少ない
浮動株比率が高い・大きい = 浮動株が多い

ということになりますが、株価の動向・影響としては

浮動株が少ない(浮動株比率が低い)と市場で売買される株式数が少ないため、株価は極端に変動する傾向
浮動株が多い(浮動株比率が高い)と市場に流通している株式数が多いため、株価の変動は緩やかな傾向

浮動株が少ない銘柄は売りにくくなる(空売りが難しい)ことや、買い占めによって株価が上がりやすいという面もありますが、大量保有者が売ることで暴落しやすい等の懸念も出てきます。

浮動株が少ない・多い、どちらが良いのかはどんな目的で株式を保有しているのか(短期的・長期的など)、トレードスタイルによって違ってくるかと思います。

浮動株の調べ方

浮動株・浮動株比率を調べる方法は幾つかありますが、各証券会社の個別銘柄ページの四季報欄で簡単にチェックすることができます。

例えば上の画像は楽天証券のiSPEEDものですが、個別銘柄の画面から四季報の項目にて浮動株比率が表示されるようになっています。

他、SBI証券のツール・アプリ「HYPER SBI」では、ロイター社提供の浮動株数が表示されます。
浮動株数だけでなく、浮動株数を基準とした時価総額(浮動株数×終値より算出)もチェックすることができます。

HYPER SBIは原則有料ですが、条件を満たせば無料で利用することができます。

浮動株メモ

・発行済株式数に占める浮動株の割合を浮動株比率という
・浮動株が少ない=市場に流通している株式数が少ないため売買が行われにくい(取引が少なくて流動性が低い)
・浮動株が多い=市場に流通している株式数が多いため売買しやすい(流動性が高くなる)
・浮動株数、浮動株比率を調べる方法は幾つかあるが、楽天証券iSPEEDが簡単

浮動株に関してよくある質問

浮動株が「多い銘柄」と「少ない銘柄」では、値動きにどんな違いがありますか?
「値動きの軽さ(ボラティリティ)」が決定的に違います。
浮動株が少ない: 少しの買い注文で株価が跳ね上がりやすく、逆に売りが出れば急落しやすい(ハイリスク・ハイリターン)。
浮動株が多い: 売り買いの注文が多いため、大きな注文が入っても株価が安定しやすい(ローリスク・ローリターン)。
浮動株比率(%)は、どこで確認するのが一番確実ですか?
『会社四季報』や証券会社の銘柄詳細画面で確認できます。 「株主」の項目を見ると、上位株主の持株比率から算出された「浮動株」の割合が記載されています。これが10%を切るような銘柄は、極めて値動きが激しい「品薄株」と言えます。
なぜ投資信託やインデックス(TOPIXなど)は、浮動株を重視するのですか?
実際の「買える量」に合わせて計算しないと、市場の実態を正確に反映できないからです。 例えば、発行済株式数が多くても、そのほとんどを親会社が握っていて市場で買えない場合、その銘柄の指数への影響力を大きく見積もりすぎるのは危険です。そのため、現在は「浮動株時価総額」を基準に指数が算出されています。
「浮動株が少ない株(品薄株)」に投資する際の注意点は?
「出口戦略(売りやすさ)」に注意が必要です。 買う時は勢いで買えても、売る時に買い手がいないと、自分の売り注文自体で株価を暴落させてしまう「自爆」が起こり得ます。板が薄い(注文が少ない)銘柄での成行注文は厳禁です。
自社株買いが行われると、浮動株はどうなりますか?
原則として、浮動株が減少します。 企業が市場から株を買い戻すと、流通する株が減るため、1株あたりの価値が高まります。需給が引き締まるため、株価にとってはポジティブな材料(上昇要因)となることが多いです。
株式分割をすると、浮動株比率は変わりますか?
比率(%)自体は変わりませんが、「株数」は増えます。 例えば1株を2株に分割すれば、浮動株数も2倍になります。これにより1単元(100株)あたりの投資金額が下がるため、個人投資家が参加しやすくなり、結果として市場全体の流動性が高まるメリットがあります。
特定の個人投資家(大量保有報告書を出すような人)が買い占めると、浮動株はどうなりますか?
浮動株が「固定化」され、市場の流通量が減ります。 いわゆる「仕手化」しやすい銘柄で見られる現象で、市場に出回る株が枯渇すると、わずかな買いで株価が爆騰する「踏み上げ」が起きやすくなります。
浮動株比率が「高すぎる」銘柄(例えば90%以上)にリスクはありますか?
「上値が重くなりやすい」というリスクがあります。 株を持っている人のほとんどが「いつでも売る可能性がある一般投資家」であるため、少し上がるとすぐに利益確定売りが出てしまい、株価がなかなか突き抜けない(重い)展開になりがちです。
初心者は、浮動株についてどれくらい意識すべきですか?
「その銘柄が自分の性格に合っているか」を確認するために活用してください。 「ゆったり安定して投資したい」なら浮動株比率が高く時価総額が大きい銘柄を、「ハラハラしてもいいから短期間で利益を狙いたい」なら浮動株比率が低い銘柄を選ぶ、といった指標になります。

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