シクリカル銘柄とは

シクリカル銘柄(読み方:しくりかるめいがら)

シクリカル銘柄とは、ひと言でいうと景気敏感株のことです。(景気循環株とも)

株式市場において、循環的な景気変動のことをシクリカル(cycllical)といい、景気の動向によって業績や株価が変動しやすい銘柄のことを指してシクリカル銘柄といいます。

シクリカル銘柄は主に化学・鉄鋼業や紙パルプ、自動車などの輸送用機器の業種が代表的です。

景気の動向に左右されやすい傾向があるのがシクリカル銘柄ですが、反対に景気の動向に左右されにくい銘柄はディフェンシブ銘柄と呼ばれます。

シクリカル銘柄メモ

・シクリカル銘柄とは、景気動向によって業績や株価が変動しやすい銘柄のこと
・景気敏感株(景気循環株)=シクリカル銘柄
・化学、鉄鋼業や紙パルプ、運輸産業が代表的

シクリカル銘柄のメリット・デメリット

景気動向に左右されやすい特徴があるシクリカル銘柄ですが、メリット・デメリットはどんなことなのでしょうか。
主なメリット・デメリットに関して、それぞれ簡潔に解説していきます。

シクリカル銘柄のメリット

ざっくりいうと、シクリカル銘柄は景気敏感株と呼ばれるだけあって、景気が好調なら株価も上昇するのがメリットになります。

暴騰(暴落)しやすい傾向がありますが、下がってから景気回復・好転した際、株価は短期間で上昇し、短期でキャピタルゲインが見込める(高い利益が見込める)ことになります。

そのため、デイトレードなど短期のトレーダーに適した投資スタイルでもあるといえます。

シクリカル銘柄のデメリット

景気の回復とともに大きく株価が上昇するメリットがある反面、その景気回復に対して動くタイミングに注意しなければいけない点がデメリットだといえます。

例えば、景気が回復し、業績が回復したときに株価はすでに下落し始めているというケースは少なくありません。
景気回復に対して株価が天井をつけるタイミングの見極めや、景気が回復する以前からどの時点で織り込んで動くのか等、売買のタイミングに注意が必要となります。

また、シクリカル銘柄は日本市場の景気動向だけではなく、海外の景気の影響も受けやすいです。
例えば、米国のNYダウが大きく下落した場合に大きく売られることを踏まえ、損切りなどリスク管理が重要です。

主なメリット・デメリットをそれぞれ書きましたが、端的に景気の波によって左右されることがメリットでもあり、デメリットでもあり、良くも悪くも業績に直結するのがシクリカル銘柄の特徴です。

シクリカル銘柄メモ

・主なメリットはキャピタルゲインが見込める
・主なデメリットは売買のタイミングに注意が必要な点
・日本の景気だけでなく世界経済(指数)の影響を受けるため損切り等のリスク管理が重要

シクリカル銘柄の業種

この記事の冒頭でも少し触れましたが、シクリカル銘柄・景気敏感株として挙げられるのは、一般的に以下の業種になります。

・化学
・鉄鋼
・パルプ・紙
・輸送用機器
・電気機器
・海運

シクリカル銘柄は、原材料・素材を取り扱う業種が挙げられます。

景気が好調だと製品がたくさん売れますが、自動車を作る際、まず原材料が必要となります。
景気好調で製品がたくさん売れるというのは、先行して原材料の受注が増えている背景があります。


製品の原材料・基本素材を取り扱う業種がシクリカル銘柄として挙げられる大きな理由だと考えられます。

シクリカル銘柄の主な企業の例一覧

シクリカル銘柄の主な業種については前述した通りですが、それぞれの業種の代表的な企業をあわせて一覧すると、以下の通りです。

シクリカル銘柄の業種 主な企業(銘柄)
化学 三井化学(4183)
クラレ(3405)
鉄鋼 日本製鉄(5401)
神戸製鋼所(5406)
パルプ・紙 大王製紙(3880)
日本製紙(3863)
輸送用機器 トヨタ自動車(7203)
ホンダ(7267)
電気機器 日立製作所(6501)
パナソニック(6752)
海運 日本郵船(9101)
商船三井(9104)

シクリカル銘柄のに関してよくある質問

景気敏感株には、具体的にどのような業種が含まれますか?
代表的な業種としては、鉄鋼、化学、海運、非鉄金属、紙・パルプなどの「素材産業」や、自動車、工作機械などの「製造業」、そして景気が良くなると荷動きが活発になる「輸送業」などが挙げられます。これらは原材料価格や世界的な需要変動の影響をダイレクトに受ける特徴があります。
投資するのに最適なタイミングは、景気が「絶好調」の時ですか?
いいえ、むしろ逆です。景気敏感株の買い時は「景気がどん底で、これから回復の兆しが見え始める時期」です。景気が絶好調の時には、すでに株価に期待感が織り込まれており、ピークアウト(下落開始)のリスクが高まっていることが多いので注意が必要です。
ディフェンシブ銘柄(食料品やインフラ)と比較して、最大のメリットは何ですか?
景気拡大局面における「株価の上昇幅(爆発力)」です。景気敏感株は業績が回復し始めると、利益が数倍〜数十倍に膨らむことがあり、それに伴って株価もディフェンシブ銘柄を大きく上回るパフォーマンスを見せることが多々あります。
景気敏感株の「PER(株価収益率)」を見る際の注意点はありますか?
景気敏感株では「低PER=割安」とは限らないのが面白い点です。業績が絶好調の時はPERが非常に低くなりますが、そこが株価の天井であることも多いです。逆に、赤字転落寸前でPERが異常に高い(あるいは算出できない)時が、将来の回復を織り込む「絶好の買い場」になるという逆説的な現象がよく起こります。
高配当な景気敏感株を持ち続けても大丈夫でしょうか?
非常に注意が必要です。景気敏感株は業績連動で配当を決める企業が多く、景気が悪化すると「大幅な減配」や「無配」に転落するリスクがあります。利回りの高さだけで判断せず、現在の景気サイクルがどの位置にあるかを確認することが不可欠です。
円安・円高は、景気敏感株にどのように影響しますか?
日本の景気敏感株には輸出企業(自動車や機械など)が多いため、一般的には「円安」が業績にプラスに働き、株価も上昇しやすい傾向があります。ただし、原材料を輸入に頼る素材産業(化学や紙パルプなど)の場合は、円安がコスト増となり、マイナスに働くこともあるため、業種ごとの精査が必要です。
米国の金利動向が、なぜ日本の景気敏感株に影響するのですか?
米国の金利上昇は、世界景気の減速懸念(リセッション懸念)につながるためです。世界景気が冷え込むと、製造業の設備投資や原材料の需要が真っ先に減るため、日本の景気敏感株も「将来の業績悪化」を嫌気して売られることになります。
景気敏感株を「新NISA」で長期保有するのはアリですか?
難易度は高いと言えます。景気敏感株は10年〜20年といった長期で見ると、株価が元の位置に戻ってしまう「循環」を繰り返すことが多いからです。右肩上がりの成長を期待して放置するよりは、景気サイクルに合わせて数年単位で利益確定を行う戦略の方が適しています。
景気敏感株からディフェンシブ銘柄へ資金を移す(セクターローテーション)サインは?
インフレが進み、中央銀行が「利上げ」を継続して景気の過熱を抑え始めた時期です。景気後退の足音が聞こえ始めると、投資家は業績が安定しているディフェンシブ銘柄へ避難を始めるため、このタイミングがポートフォリオを入れ替える一つの目安となります。
中国経済のニュースで日本の鉄鋼株や機械株が動くのはなぜですか?
中国は「世界の工場」であり、原材料や工作機械の巨大な消費国だからです。特に日本の鉄鋼や建機、海運などは中国の需要に強く依存している銘柄が多く、中国の景気刺激策や不動産市況の動向が、そのまま日本の景気敏感株の業績を左右する要因になります。

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