中間配当とは、事業年度の途中で支払われる配当のことです。期末配当とあわせて、年2回配当を受け取れることになります。

ただし、すべての企業が実施しているわけではありません。定款に定めがなければ支払われません。

この記事では、いつ買えば受け取れるのかを決算期ごとに整理します。

この記事でわかること

・決算期ごとの権利確定日
・いつまでに買えば受け取れるか
・期末配当との決定機関の違い
・四半期配当との関係
・NISAで非課税にするための設定

中間配当とは

中間配当(読み方:ちゅうかんはいとう)とは、事業年度の中間の時点を基準日として支払われる配当です。

3月決算の企業なら
中間配当 基準日 9月30日 → 支払いは11〜12月ごろ
期末配当 基準日 3月31日 → 支払いは6月ごろ
→ 年2回、配当を受け取れることになります

配当そのものの仕組みは配当金とはで解説しています。

すべての企業が出すわけではない

ここが最初の注意点です。中間配当を行うには、定款にその定めが必要です。

会社法上の位置づけ
取締役会設置会社は、定款で定めれば事業年度の途中に1回に限り、
取締役会の決議で中間配当を行うことができます(会社法第454条第5項)。
→ 定款に定めがない企業は、そもそも中間配当を実施できません。

実際、年1回の期末配当だけという企業も多くあります。投資する前に、その企業が年何回配当しているかを確認してください。

期末配当との違い

項目 中間配当 期末配当
基準日 事業年度の中間 事業年度の末日
決める機関 取締役会 株主総会が原則
実施の条件 定款の定めが必要 特段の定めは不要
回数 事業年度に1回限り 年1回
金額の傾向 年間予想の半分程度が目安 業績を踏まえて調整されることがある

※ 一定の要件を満たす会社では、定款の定めにより期末配当も取締役会で決定できる場合があります(会社法第459条)。

2行目の違いが実務では重要です。中間配当は株主総会を経ずに決められるため、機動的に実施できます。

決算期別の権利確定日

中間配当の基準日は、決算期の6か月後の月末が一般的です。

決算期 中間配当の基準日 期末配当の基準日
3月決算 9月末 3月末
12月決算 6月末 12月末
9月決算 3月末 9月末
6月決算 12月末 6月末

日本の上場企業は3月決算が最も多いため、9月末と3月末に権利確定が集中します。

※ 基準日は企業ごとに定款で定められています。実際の日付は各社のIR情報でご確認ください。

いつまでに買えばいいのか

ここが実務上もっとも重要な点です。基準日当日に買っても間に合いません。

権利付最終売買日は2営業日前

株主名簿に載るのは受渡日です。
受渡は約定日の2営業日後(2019年7月16日からT+2)。

→ 基準日の2営業日前までに買っておく必要があります

9月30日(火)が基準日の場合の例
9月26日(金) 権利付最終売買日 → この日までに買う
9月29日(月) 権利落ち日 → この日に買っても中間配当は受け取れない
9月30日(火) 基準日
※ 祝日が入ると日付は前後します。必ずカレンダーで確認してください。

詳しくは権利確定日とはで解説しています。

四半期配当との関係

年4回配当する企業も増えています。ただし会社法上の「中間配当」とは根拠が異なります。

配当回数 根拠
年1回 期末配当のみ。株主総会で決議
年2回 期末配当+中間配当(会社法第454条第5項)
年4回 定款で取締役会に配当の決定権限を与える方式による

中間配当は「事業年度に1回限り」と定められているため、年4回配当を実現するには別の仕組みが必要になります。

投資家として意識すべきは回数ではなく年間の合計額です。年4回でも合計が少なければ意味がありません。

中間配当のメリット

メリット 中身
受け取る間隔が短い 年1回より資金効率がよく、再投資にも回しやすい
保有の動機になる 半年ごとに成果が見えるため、長期保有を続けやすい
株主還元の姿勢が伝わる 安定した業績とキャッシュフローの裏付けが必要
取り逃しても半年後がある 権利日を逃しても、次の機会が比較的早く来る

注意すべき点

① 予想であって確定ではない

中間配当の予想額は、業績次第で減額されることがあります。決算短信で予想の修正がないか確認してください。

② 年間配当を半分にしただけとは限らない

中間と期末で金額が異なる企業もあります。「中間20円だから年間40円」とは限りません。

③ 配当利回りは年間ベースで見る

中間配当だけで利回りを計算すると、実態の半分になります。

④ 権利落ちで株価は下がる

配当を出す分だけ、理論上は株価が下がります。

③は初心者がつまずきやすい点です。配当利回りは必ず「年間配当 ÷ 株価」で計算します。

中間配当と株価

権利付最終売買日を過ぎると、翌営業日は権利落ち日になります。

権利落ちで何が起きるか

株価1,000円、中間配当20円の場合
 ↓ 権利落ち日
理論上、株価は980円あたりから始まる
→ 配当をもらった分だけ株価が下がるため、その時点では損得なし

ここを誤解している人は多くいます。権利日直前に買って配当だけもらう、という方法では利益は出ません。

実際には需給や地合いの影響を受けるため、理論どおりに下がるとは限りませんが、「配当分だけ株価が下がる」のが基本の考え方です。

税金と受け取り方

口座 課税
特定口座・一般口座 20.315%が源泉徴収される
NISA口座 非課税(ただし受取方法の設定が必要)
NISAで非課税にするには設定が必要です
配当金の受取方法を「株式数比例配分方式」にしていないと、
NISA口座で保有していても課税されてしまいます。
→ 証券会社の口座設定で確認してください。

※ 税制は改正されます。実際の取扱いは税理士等の専門家と国税庁の最新情報をご確認ください。

中間配当を実施しているか調べる方法

確認する場所 わかること
決算短信 1株当たり配当金の欄に、第2四半期末と期末が分かれて記載される
企業のIRサイト 配当の推移と方針が掲載されている
証券会社の銘柄情報 配当利回りと権利確定月が表示される

あわせて配当性向も確認してください。100%を超えていれば、利益以上の配当を出している状態です。継続性に疑問が残ります。

※ 本記事は制度の解説であり、特定の銘柄や売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。

中間配当に関するよくある質問

中間配当はいつもらえますか?
3月決算の企業なら基準日は9月末で、実際の支払いは11月から12月ごろが一般的です。12月決算なら基準日は6月末になります。支払時期は企業によって異なるため、IR情報でご確認ください。
いつまでに買えば中間配当をもらえますか?
基準日の2営業日前までです。株主名簿に載るのは受渡日で、受渡は約定日の2営業日後になるためです。この日を権利付最終売買日といいます。基準日当日に買っても受け取れません。
すべての企業が中間配当を出しますか?
出しません。中間配当を行うには定款にその定めが必要で、年1回の期末配当だけという企業も多くあります。決算短信の1株当たり配当金の欄を見れば、年何回配当しているかを確認できます。
中間配当と期末配当は同じ金額ですか?
同額の企業が多いものの、必ずしもそうではありません。業績の進捗を踏まえて期末で調整する企業もあります。「中間20円だから年間40円」と決めつけず、決算短信の年間予想額を確認してください。
権利日直前に買って配当だけもらうのは得ですか?
得にはなりません。権利落ち日には配当額の分だけ理論上株価が下がるためです。1,000円の株が20円の配当を出せば、翌日は980円あたりから始まります。配当を受け取った分だけ株価が下がるため、その時点では損得は生じません。
年4回配当も中間配当ですか?
厳密には違います。会社法上の中間配当は事業年度に1回限りと定められています。年4回配当を行う企業は、定款で取締役会に剰余金の配当を決定する権限を与える方式によっています。投資家として重要なのは回数ではなく、年間の合計額です。
NISA口座なら中間配当は非課税ですか?
設定が必要です。配当金の受取方法を「株式数比例配分方式」にしていないと、NISA口座で保有していても課税されてしまいます。証券会社の口座設定で受取方法を確認してください。
中間配当が減額されることはありますか?
あります。配当予想はあくまで予想であり、業績の悪化などで減額されることがあります。中間配当は取締役会の決議で決まるため、株主総会を待たずに変更が発表される場合もあります。決算短信で配当予想の修正が出ていないか確認してください。

まとめ

中間配当は「年2回に分けて還元する」という企業の姿勢の表れです。ただし受け取るには、日付の管理が欠かせません。

この記事のまとめ

・事業年度の途中を基準日として支払われる配当
・実施するには定款の定めが必要。全企業が出すわけではない
・中間配当は取締役会、期末配当は株主総会が原則
・3月決算なら基準日は9月末、支払いは11〜12月ごろ
・基準日の2営業日前(権利付最終売買日)までに買う
・会社法上の中間配当は事業年度に1回限り
・権利落ちで配当分だけ株価は下がる
・NISAで非課税にするには株式数比例配分方式の設定が必要

あわせて読みたい:配当金とは権利確定日とは配当落ち日とは配当性向とは高配当株の選び方

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