GMOクリック証券を使うメリットやデメリット、手数料や取引できる商品についてもあわせて解説しています。
GMOクリック証券の口座開設を検討している場合などは参考にしてみてください。
GMOクリック証券とは
GMOクリック証券は、GMOインターネット株式会社(東証一部上場 9449)のグループ企業で、2005年10月に設立されたインターネット証券会社となります。
取引手数料は業界最安値水準となっており、後発ながらも注目の証券会社となります。
また、株式投資のほか、CFDやFXなどの投資商品も取り扱っています。
FXについては、2020年の年間FX取引高世界1位を達成しており、株式投資以外でも注目の証券会社です。
GMOクリック証券の特徴
はじめにGMOクリック証券の特徴を見ていきましょう。
・業界最安値水準の手数料
・さまざまな金融商品を取り扱っている
・取引ツールが充実している
・口座連携サービス「証券コネクト口座」
1つずつ順番に紹介していきます。
※2021/2/3時点情報となります。
業界最安値水準の手数料
GMOクリック証券の手数料は2つのプランから選択でき、ともに「業界最安値水準」となっています。
・1約定ごとプラン
・1日定額プラン
「1約定ごとプラン」は、1約定ごとに手数料を計算するタイプです。
取引回数が少ない方におすすめのプランとなります。
「1日定額プラン」は、1日の約定代金合計額に応じて手数料が決まるタイプです。
取引回数が多い方におすすめのプランとなります。
それでは、2つのプランの手数料について見ていきましょう。
1約定ごとプラン(現物取引)
約定代金 | 手数料 |
~10万円 | 96円 |
~20万円 | 107円 |
~50万円 | 265円 |
~100万円 | 479円 |
~150万円 | 580円 |
~3,000万円 | 917円 |
3,000万円超 | 977円 |
1約定ごとプランは、1約定ごとの約定代金に応じて手数料が計算されます。
例えば、8万円の取引と30万円の取引をそれぞれ1回ずつ行った場合、8万円の取引は手数料96円、30万円の取引は手数料265円かかります。
1日定額プラン(現物取引)
約定代金 | 手数料 |
~20万円 | 234円 |
~30万円 | 305円 |
~50万円 | 438円 |
~100万円 | 876円 |
~200万円 | 1,283円 |
~300万円 | 1,691円 |
300万円超 | 以降、100万円ごとに295円を加算 |
1日定額プランは、約定回数に関係なく「1日の約定代金の合計額」で手数料が決まります。
例えば、5万円の取引を20回すると約定代金は100万円となるので「876円」の手数料となります。
1約定ごとプランの場合は1,920円(96円×20回)かかるので、取引回数が多い場合は1日定額プランのほうがお得に利用できます。
もちろん、取引のない日は手数料はかかりません。
1約定ごとプラン(信用取引)
約定代金 | 手数料 |
~10万円 | 97円 |
~20万円 | 143円 |
~50万円 | 187円 |
50万円超 | 264円 |
信用取引の場合は「VIPプラン」というものがあります。
VIPプランが適用された場合は、約定代金にかかわらず手数料は0円となります。
VIPプランの適用条件などは後ほど解説します。
1日定額プラン(信用取引)
約定代金 | 手数料 |
~10万円 | 0円 |
~50万円 | 220円 |
~100万円 | 440円 |
~200万円 | 880円 |
~300万円 | 1,320円 |
300万円超 | 100万円ごとに440円加算 |
1日定額プランも「VIPプラン」が適用された場合は、約定代金にかかわらず0円となります。
VIPプラン
GMOクリック証券では、利用状況に応じて「VIPプラン」が適用されます。
VIPプランに適用されると「制度信用買方金利」と「手数料」の優遇を受けることができます。
VIPプランの適用条件は「毎つき判定」と「毎にち判定日」の2タイプがあります。
■毎つき判定(金利・手数料優遇)
毎つき判定の場合、次の4つの条件のうち、いずれか1つの条件を満たせばVIPプランが適用されます。
・判定期間の信用建玉残高の平均が3,000万円以上
・判定日の大引け時点の信用建玉残高が3億円以上
・判定期間の貸株残高の平均が3,000万円以上
・判定期間の投信残高の平均が3,000万円以上
毎つき判定で条件を満たすと「判定日の翌月第1営業日~翌々月第1営業日の前日」までがVIPプランの適用期間となり、その間は「金利」と「手数料」の優遇を受けることができます。
■毎にち判定(手数料優遇)
毎にち判定の場合、次の2つの条件のうち、いずれか1つの条件を満たせばVIPプランが適用されます。
・判定日の新規建約定代金合計が3,000万円以上
・判定日の大引け時点の信用建玉残高が3,000万円以上
毎にち判定で条件を満たすと「判定日の翌営業日」がVIPプランの適用期間となり、「手数料」の優遇を受けることができます。
さまざまな金融商品を取り扱っている
GMOクリック証券では、国内株式を始めとした様々な金融商品を取り扱っています。
GMOクリック証券の取扱商品 | |
国内株式 | 投資信託 |
株価指数先物 | 株価指数オプション |
FX | 外為OP |
株BO | CFD |
債券 | maneo |
投資信託や日経225先物・オプション取引、債券はもちろんですが、「FXネオ」と「くりっく365」という2種類のFX取引が可能です。
また、一部証券会社でしか取扱がない外為OP・株BO(バイナリーオプション)の取扱や、貸付型クラウドファンディングのmaneo取引もあります(2021年2月時点:maneoの口座開設申込の受付停止中です)。
他には、世界中の金融商品に投資ができる「CFD」の取り扱いがあります。
世界中の金融商品というのは、各国の株価指数や株式、天然ガスや原油といった商品などの資産です。
GMOクリック証券では米国株などの取り扱いはありませんが、CFD取引を利用することで米国株を含む外国株式に投資したり、米国の株価指数であるダウ平均株価などにも投資ができます。
また、CFD取引はレバレッジを効かせた証拠金取引となるので、少ない資金で取引することもできます。
取引ツールが充実している
GMOクリック証券は、様々な金融商品を取り扱っていることもあり、取引ツールが充実しています。
PC版、スマホ版とそれぞれ用意されているので、トレード環境や目的に合わせて利用することができます。
例えば、株式投資ならPC版の「スーパーはっちゅう君」、スマホならiOS版の「iClick株」とAndroid版の「株roid」が用意されています。
スーパーはっちゅう君は、株式取引だけでなく、先物・オプション取引にも対応した高機能取引ツールとなります。
全ての板情報をリアルタイムで表示する「フル板」に対応しており、板の状況から直接注文することができたり、信用取引をよりスピーディーに取引できる「信用スピード注文」などが可能となっています。
信用スピード注文は、ワンクリックだけで発注できるので、刻々と変化する市場の動きに対応する際に便利な注文機能です。
もちろん、ニュースやアナリストレポートなども見ることができますし、テクニカル指標は全30種類搭載されています。
「iClick株」と「株roid」は、株式取引専用のアプリとなります。
株式の売買はもちろんですが、情報収集などもスムーズに行うことができます。
また、ウォッチリストはPC会員ページと同期されるので、気になる銘柄を事前に登録しておけば外出先などでもすぐに確認することができます。
口座連携サービス「証券コネクト口座」
「GMOあおぞらネット銀行」と「GMOクリック証券」の口座を持っている場合、GMOあおぞらネット銀行の証券コネクト口座サービスを利用することができます。
証券コネクト口座は、GMOあおぞらネット銀行との口座連携サービスのことです。
通常、株式等の買付をするために証券会社に入金する必要がありますが、証券コネクト口座の利用を開始すると、現物株式・投資信託・外国債券の買付代金を直接GMOあおぞらネット銀行の証券コネクト口座から自動振替することができます。
また、証券コネクト口座を利用することで、優遇金利が適用されたり、即日出金が可能となります。
通常の出金は早くても翌営業日の出金となるので、いざという場面ですぐに資金を引き上げられるのは嬉しいポイントです。
他にも、信用取引に関する便利なサービスとして「信用保証金維持率リカバリー」と「追証・不足金自動振替」の2つのサービスを利用できます。
信用保証金維持率リカバリーは「信用保証金維持率を回復するサービス」です。
例えば、信用保証金維持率が50%以下になったら、100%まで回復させるという設定ができます。
「追証・不足金自動振替」は、追証などが発生したときに不足分の資金を自動振替してくれるサービスとなります。
追証や不足金が発生した場合、入金を忘れてしまうと強制決済となってしまいますが、証券コネクト口座を利用すれば自動振替があるのでそういう心配もなくなります。
GMOクリック証券のメリット
続いては、GMOクリック証券を利用するメリットについて紹介します。
主なメリットとして次のような点があります。
・手数料が安い
・CFDで世界中の金融商品を対象とした取引ができる
・GMOあおぞらネット銀行なら証券コネクト口座が使える
それでは1つずつ内容を確認していきましょう。
手数料が安い
GMOクリック証券の特徴でも紹介したように、手数料は業界最安値水準となっているので株式投資にかかる費用を抑えながら投資ができます。
それでは、ネット証券の中でも手数料が安いと言われているSBI証券と「現物取引の手数料」を比較してみましょう。
1約定ごとプラン比較
約定代金 | GMO | SBI |
~5万円 | 96円 | 55円 |
~10万円 | 96円 | 99円 |
~20万円 | 107円 | 115円 |
~50万円 | 265円 | 275円 |
~100万円 | 479円 | 535円 |
~150万円 | 580円 | 640円 |
~3,000万円 | 917円 | 1,013円 |
3,000万円超 | 977円 | 1,070円 |
上記表をご覧になるとわかるように、約定代金5万円以下を除けばGMOクリック証券のほうが手数料は安いです。
それでは、1日定額プランの手数料も比較してみましょう。
1日定額プラン比較
約定代金 | GMO | SBI |
~20万円 | 234円 | 0円 |
~30万円 | 305円 | |
~50万円 | 438円 | |
~100万円 | 876円 | |
~200万円 | 1,283円 | 1,278円 |
~300万円 | 1,691円 | 1,718円 |
以降100万円増加ごとに | 295円増加 | 440円増加 |
1日の約定代金合計額が200万円以下の場合はSBI証券のほうがお得に利用できます。
100万円以下なら手数料0円となっています。
ただ、200万円を超えるとGMOクリック証券のほうが手数料が安くなります。
300万円を超えると、以降100万円増加ごとに手数料も増えますが、増える手数料もGMOクリック証券のほうが安いです。
そのため、約定代金が大きくなるほど、GMOクリック証券のほうがお得に利用することができます。
手数料が安いとかかる費用も少なくなりますから、この点はGMOクリック証券を利用するメリットになります。
CFD取引で世界中の金融商品を対象とした取引ができる
GMOクリック証券のメリットして、CFDの取り扱いがあります。
GMOクリック証券のCFDでは、世界各国の株価指数や外国株式、商品への投資が可能となります。
例えば、株価指数であれば、米国を代表する「ダウ平均株価」を対象とした取引が可能です。
また、GMOクリック証券は米国株や中国株の取り扱いはないですが、CFDを利用することで有名な米国企業の株式を対象とした取引ができます。
CFDはレバレッジを効かせた取引となりますので、少額資金でトレードできる点も魅力の1つです。
他には、貴金属や地下資源、農産物などの商品を対象とした取引もできます。
株式投資以外にもチャレンジしたい人にとっては、この点も注目ポイントになるでしょう。
GMOあおぞらネット銀行なら証券コネクト口座が使える
GMOクリック証券とGMOあおぞらネット銀行の口座開設を行うことで、口座連携サービス「証券コネクト口座」を利用できます。
証券コネクト口座を利用すると、優遇金利が適用されたり、自動振替サービスなどが利用できるようになります。
■優遇金利は110倍に
GMOあおぞらネット銀行の円普通預金金利は「年0.001%(税引後:年0.0007%)」となりますが、証券コネクト口座に預け入れしている残高には通常の110倍「年0.11%(税引後:年0.0876%」の優遇金利が適用されます。
(2021/2/3時点情報)
■自動振替
通常、株式の買付けなどを行う時は、証券会社への入金が必要となります。
ですが、証券コネクト口座を利用していれば、証券コネクト口座の残高がGMOクリック証券の買付余力に反映されるので、自身で入金手続きをする必要がなくなります。
売却の時も、売却代金は受渡日に証券コネクト口座に自動振替されるので、出金手続きをして翌営業日まで待つ必要も無くなります。
※一部商品の買付余力としては使用できません。
■信用取引
他には、信用取引専用の便利なサービスもあります。
特徴でも紹介しましたが、「信用保証金維持率リカバリー」と「追証・不足金自動振替」の2つのサービスです。
信用保証金維持率の回復や追証の解消などを自動振替で行うことができる便利なサービスです。
GMOあおぞらネット銀行の口座をお持ちの場合は、この点もGMOクリック証券を利用するメリットになるでしょう。
GMOクリック証券のデメリット
GMOクリック証券には、様々なメリット・魅力がありますが、中にはデメリットになるような点もあります。
・IPOの取り扱いが少ない
・外国株の取り扱いはない
それでは1つずつ紹介していきます。
IPOの取り扱いが少ない
GMOクリック証券は、IPOの取扱数が少ないです。
過去5年のIPO実績を確認すると、
・2020年は「1社」
・2019年は「0社」
・2018年は「1社」
・2017年は「0社」
・2016年は「2社」
となっています。
上記をご覧になるとわかるように滅多にIPOの取扱はありません。
そのため、「IPO投資の為に証券会社の口座を作りたい」と言う人にはGMOクリック証券はあまりおすすめできません。
外国株の取り扱いはない
GMOクリック証券では、外国株を対象にした「CFD」の取り扱いはありますが、外国株そのものの取り扱いはありません。
そのため、外国株の現物取引を行うことはできません。
「CFDで取引できるなら良いのでは」と思うかもしれませんが、CFDの対象になるのは一部の銘柄のみとなります。
誰もが知る有名な米国企業であればCFDで十分かもしれませんが、幅広く投資をしたいと考えている場合は不向きな証券会社です。
ただ、国内株式の取引手数料で考えると他社よりも安くなっているので、国内株式を中心に取引したい方にはおすすめの証券会社となります。
GMOクリック証券はこんな人におすすめ!
GMOクリック証券は、次のような人におすすめの証券会社となります。
・手数料重視(費用をなるべく抑えたい方)
・株式投資以外にも挑戦したい人
・GMOあおぞらネット銀行の口座をお持ちの方
手数料重視(費用をなるべく抑えたい方)
GMOクリック証券は、費用をなるべく抑えたい方など、手数料を重視する人におすすめの証券会社です。
GMOクリック証券の取引手数料は「業界最安値水準」となっているので、長い目で見ると他社よりも費用をかけずに投資を行うことができます。
株式投資以外にも挑戦したい人
GMOクリック証券では、国内株式のほか、「FX」や「CFD」なども取り扱いがあります。
そのため、株式投資以外にも挑戦したい人もおすすめの証券会社となります。
「CFD」では、世界各国の株価指数や人気の米国株、商品などを対象に取引できることから人気があります。
また、「FX」の評判もよく、2020年のFX取引高が世界1位、国内では9年連続1位となっています。
GMOあおぞらネット銀行の口座をお持ちの方
メリットでも紹介したように「GMOクリック証券」と「GMOあおぞらネット銀行」を連携することで、優遇金利が適用されたり、自動振替サービスなども利用できるようになります。
ですから、GMOあおぞらネット銀行の口座をお持ちの方にも、GMOクリック証券はおすすめとなっています。