円安とは

円安(読み方:えんやす)

円安とは、簡単にいうと海外の通貨に対して円の価値が低くなることです。

極端にいうと、「1ドル=100円」が「1ドル=120円」になることが円安です。
為替レートではドルやユーロなどがありますが、ドルを例にした場合、円安はドルに対して円の価値が低くなる(円の価値が下がる)ことです。
円の価値が下がるというのは、ドルの価値が上がるということです。
そのため円安は、「円安・ドル高」とも表現されます。

円安の対義語・反対語は「円高(読み方:えんだか)」⇒ 円の価値が高くなること

円安の状態について具体的には買い物を考えるとわかりやすいかと思います。

【円安の状態をわかりやすく】
筋トレ好きの投資家Aさんは、アメリカ製のプロテインを毎月30ドル(1ドル=100円)で購入しています。
日本円換算で3,000円です。
「1ドル=100円」で購入していたプロテインが「1ドル=120円」出さなければ買えなくなってしまいました。
日本円で3,000円で買えていたのに、「1ドル=120円」となったことにより、3,600円出さなければ買えなくなってしまいました。
円の価値が下がった「円安」の状態

逆に、円高の状態は

「1ドル=100円」で購入していたプロテインが「1ドル=90円」で購入できるようになりました。
「1ドル=90円」となったことで、日本円換算3,000円で買っていたプロテインが2,700円で買えるようになりました。
円の価値が上がった「円高」の状態

上記例は対ドルで20円の円安で、1ドル=100円のときに比べて600円高くなるため、今までより少し買いにくくなってしまいます。もっと高価なアメ車の購入や、ハワイやニューヨークへの旅行代金で考えた場合、円安になることでより高くつきます。

つまり、円安のときの海外製品(輸入品)の買い物や海外旅行は損になってしまうわけです。
円安になると「この前までもっと安かったのに」と、誰しも経験したことがあるのではないでしょうか。

では円安は何もメリットがないのか、と思われる方がいるかも知れませんが、デメリットとあわせてこのあと紹介していきます。

円安メモ

・円安とは海外の通貨に対して円の価値が低くなること
・逆に、円の価値が高くなることが円高

円安のメリットとデメリット

対ドルでいうと、よく「アメリカの景気が良くなると円安になる」「日米の要人発言によって円安になる」といったことが言われていますが、これらは為替相場の変動要因の理由だと考えられています。

消費者目線や個人投資家・企業、円安のメリット・デメリットとはどんなことなのでしょうか?

円安のメリット

▼外貨運用で得をする

ドルやユーロなどの外貨預金商品で、円高のときに購入して円安になってから売却することで為替差益によって利益を得ることができます。

▼日本からの輸出が増えるため、輸出企業は有利になる

ドル・円レート「1ドル=100円」のとき、日本円で250万円の車はアメリカでの販売価格が25,000ドルです。「1ドル=200円」の円安になると、アメリカでの販売価格は12,500ドルになり、日本円では250万円と価格は変わりませんが、アメリカでの価格は半額まで下がることになります。

つまり、日本からの輸出が増えることになるため、輸出企業にとって有利となります。

その他、円安になることで外国人観光客が増えることになり、観光収入が見込めます。

日本は輸出企業が多いことからも、円安になることで輸出企業の業績が上がる期待値などから株価が上がりやすくなります。
反対に円高の場合は輸出が減ることにより、輸出企業が利益を出しづらくなって株価は下落する傾向が見られます。
このように円安(円高)は株価に影響を与える要素になっている側面もあります。

円安のデメリット

▼輸入品の値段が上がる

海外ブランド商品などの値段が上がり、海外旅行の費用も高くついてしまいます。

▼原油高騰による電気・ガス料金の値上がり

輸入品と同じく原油の価格が上がってしまうので、電気・ガス料金の値上げにつながってしまいます。

円安メモ

・円高のメリットは輸入品が買いやすく、輸入企業は恩恵にあずかれる
・円高のデメリットは輸出企業の業績や経済悪化、個人収入の目減り
・円安や円高は株価に影響を与える要素の一つ

円安に強い銘柄

前述したように、円安が進むと輸出企業の利益増が見込める点から、”円安に強い銘柄”としてよく挙げられる銘柄をピックアップして以下表にまとめてみました。

コード 銘柄名 業種 市場
7203 トヨタ自動車 輸送用機器 東証一部
7261 マツダ 輸送用機器 東証一部
7267 ホンダ 輸送用機器 東証一部
7270 SUBARU 輸送用機器 東証一部
5105 TOYO TIRE ゴム製品 東証一部
5108 ブリヂストン ゴム製品 東証一部
5214 日本電気硝子 ガラス・土石製品 東証一部
6301 コマツ 機械 東証一部
6594 日本電産 電気機器 東証一部
6981 村田製作所 電気機器 東証一部

上記銘柄は、「円安に強い銘柄」「円安メリット銘柄」として挙げられることが多い銘柄の一部です。

円安に関してよくある質問

円安になると日本株全体はどうなりますか?
多くの場合株価は上がりやすくなります。特に輸出企業(トヨタ、ソニー、ホンダ、キヤノンなど)の利益が大幅に増えるため、株価上昇の原動力になります。日経平均は円安局面で大きく上昇する傾向が強いです。
円安で一番儲かりやすい銘柄の業種はどこですか?
輸出関連業種が最も恩恵を受けます。
・自動車(トヨタ、ホンダ)
・電機・精密機器(ソニー、キーエンス、村田製作所)
・機械(ファナック、三菱重工)
・化学・素材(信越化学、住友化学)
株初心者はこれらの大型輸出株から始めるのが円安メリットを狙いやすいです。
円安で損しやすい銘柄の業種はありますか?
輸入依存の業種が苦しくなります。
・小売(イオン、セブン&アイ)
・食品(日清食品、味の素)
・エネルギー・資源(電力会社、商社の一部)
輸入コストが上がるので利益が圧迫され、株価が下落しやすいです。
円安になると海外旅行は高くなりますか?
はい、円安になると海外旅行・海外製品の値段が上がります(1ドル=150円ならアメリカ旅行が割高に)。逆にインバウンド(外国人観光客)は増えやすいので、ホテル・鉄道・小売・免税店関連株が恩恵を受けます。
円安が進むと為替ヘッジ付き投資信託はどうなりますか?
為替ヘッジ付き投信は円安の恩恵を受けにくく、逆に円高時に有利です。株初心者が海外株・全世界株式に投資する場合、円安局面では「為替ヘッジなし」の商品の方がリターンが良くなることが多いです。
円安で一番影響を受けやすい指数は何ですか?
日経平均株価とTOPIXが最も敏感に反応します。特に輸出比率の高い日経225採用銘柄が多いので、1ドル=10円の円安で日経平均が1,000〜2,000円程度上昇するケースがよくあります。
円安局面で買っておくべきETFや投資信託はありますか?
円安メリットを狙うなら
・日経平均連動ETF(1321)
・TOPIX連動ETF(1306)
・輸出関連ETF(輸出株指数連動)
株初心者は新NISAのつみたて投資枠でこれらを積立するのがシンプルで効果的です。
円安は日本経済全体に良い影響しかないですか?
良い面(輸出企業業績向上・株価上昇・企業収益増)が目立ちますが、悪い面もあります。輸入物価上昇で物価高騰→生活費増加、輸入依存企業の業績悪化など。株初心者は「円安=全部良い」と思い込まず、業種別の影響を分けて考えると良いです。
円安が進むと海外資産を持っている人はどうなりますか?
円換算で資産価値が上がります。株初心者が米国株や全世界株式を保有している場合、円安で含み益が増えやすいです。逆に円高になると目減りするので、為替リスクを理解しておくことが重要です。
円安になったらすぐ株を買った方がいいですか?
一概には言えません。円安が一時的で早期に反転するケースも多いです。株初心者は「円安だから買う」ではなく、保有銘柄の輸出比率や業績見通しを冷静に確認してから判断しましょう。急いで買うより、段階的に買う(ドルコスト平均法)の方が安全です。
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