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スキャルピングとは
スキャルピング(読み方:すきゃるぴんぐ)
スキャルピングとは、超短期売買とも言われており、わずかな利幅を狙って短い時間で売買を完結する投資手法です。
数秒から数分、長くとも数十分程度で決済するのが一般的で、何度も繰り返し売買を行うことで利益を積み上げていく手法となります。
基本的に1トレードあたりの利益は小さくなりますが、うまく利益を積み上げることができれば、最終的にそのまま保有して利益を伸ばすよりも大きな利益を狙えるトレード手法となっています。
短期トレード手法としては「デイトレード」もあります。
スキャルピングもその日のうちに取引を完結させるので「デイトレード」の一種といえますが、2つは一般的に区別されています。
デイトレードも比較的短い時間で売買を行いますが、そのなかで極端に短い時間軸で売買を行うのが「スキャルピング」となります。
明確な線引きはありませんが、デイトレードの場合は1日に数回程度のトレードとなりますが、スキャルピングの場合は数十回、多い人は数百回のトレードを行います。
スキャルピングメモ
・何度も繰り返し売買を行って利益を積み上げていく手法
・デイトレードの一種ではあるものの、デイトレードとは区別されている
・デイトレードは1日に数回、スキャルピングは数十回~数百回ものトレードを行う
スキャルピングのコツやポイント
スキャルピング手法で売買する場合、以下のようなコツやポイントを覚えておくと良いでしょう。
・信用取引を利用する
・テクニカルを重視する
・ルールを徹底する
・銘柄選び
1つずつ説明していきます。
信用取引を利用する
スキャルピングの場合、基本的に少数の銘柄に絞って、1日に何度も売買を繰り返すことになります。
そのため、同じ銘柄を繰り返し売買することもよくあります。
ですが、現物取引の場合は、同じ銘柄を同一資金で売買することができないので、かなりの資金力がないとスキャルピング手法を使うのは難しいです。
信用取引の場合は、そういうルールは特にないので何度も繰り返し売買を行うことができます。ですからスキャルピング手法を使うときは、信用取引を利用するのが一般的です。
信用取引を利用する理由としては、自己資金以上の取引ができるという点も挙げられます。
信用取引でレバレッジ効果を活用すれば、効率よくトレードができ、より多くの利益を狙いやすくなります。
テクニカルを重視する
スキャルピングでは、そのときの値動きを予測することが大切にしてくるので、チャートから値動きを予測する「テクニカル」が重要視されます。
そのため、本格的にスキャルピングを行う場合は、テクニカル分析を身につけることが大切です。
株価の方向性を分析する方法としては「ファンダメンタルズ」もあります。
ファンダメンタルズは、企業の業績や財務状況、経済指標などを使って、今後の大きな方向性を掴むために行う分析です。
スキャルピングはそのときの値動きで売買していくので、大きな方向性はあまり関係ないため、「ファンダメンタルズ」は特に必要としません。
ルールを徹底する
スキャルピングに限ったことではありませんが、「利確」と「損切り」のルールは徹底するようにしましょう。
株を買って含み益になると「もう少し利益を伸ばそう」という考えが出てきたり、含み損になると「もう少し戻してから売却しよう」という考えが出てきたりします。
そうすると利益が含み損に変わってしまったり、含み損が拡大してしまったりすることもあります。
スキャルピングはただでさえ1回の利益が小さいので、ルールに従わず損失を増やしてしまうと負けやすくなってしまいます。
ですからルールを徹底するということは非常に重要なポイントになってきます。
銘柄選び
スキャルピングは銘柄選びも重要なポイントです。
・流動性はあるか
・値動きはあるか
・空売りはできるか
など、いくつかポイントはありますが、基本的には流動性が高く、値動きもあり、空売りをできる銘柄がスキャルピング向きです。
流動性が低いとスムーズに売買ができない可能性があります。
スキャルピングは短い時間で繰り返し売買を行うので、スムーズに売買ができないというのは致命傷です。ですからスキャルピングをするときは流動性の高い銘柄を選ぶようにしましょう。
ほかには値動きも重要なポイントになります。
スキャルピングは、短い時間で売買を完結させるので、値動きがある程度ないと大きな利益にはなりません。
そのため、スキャルピングをする場合は、ある程度値動きがあるような銘柄が好まれます。
また、空売りできるかどうか、というのも1つのポイントです。
空売りができない銘柄は「買い」でしか利益を得られないので、下落局面では何もすることができません。
空売りができる銘柄なら、下落局面も売りで利益を得られるので、スキャルピングする場合はこの点も重要なポイントになるでしょう。
スキャルピングメモ
・「ファンダメンタルズ」よりも「テクニカル」が重要となっている
・損切りのルールを決めたら、そのルールに従って売買することが大事
・流動性や値動きなど、スキャルピング向きの銘柄を選ぶようにする
スキャルピングのメリット
スキャルピングには様々なメリットがあります。
・損失が小さい
・利益が増えるスピードが早い
・相場全体が崩れても影響は少ない
・相場が動かないときも利益をあげられる
それでは1つずつ確認していきましょう。
損失が小さい
スキャルピングの基本は、利益だろうと損失だろうと、短い時間で売買を完結することです。
そのため、ルールさえ守っていれば、利益は小さいものの、損失も最小限で抑えることができる手法となっています。
投資は「利益を出す」ということも大事ですが、「損失をいかに抑えるか」という点も重要なポイントです。
そのため、損失を最小限に抑えることができる点は、スキャルピングのメリットになるところだと思います。
利益が増えるスピードが早い
スキャルピングは、短い時間で何度も繰り返し売買を行うので、うまく利益を積みあげることができれば利益が増えるスピードはすごく早いです。
たとえば、株価960円から1,040円まで上昇した銘柄があったとしましょう。
デイトレードはそこまで細かく刻んで取引をしないので、上記のように保有して利益を伸ばします。今回の場合は株価960円から1,040円なので差額80円が利益となります。
ですが、スキャルピングの場合は、次のように細かい取引を何度も行っていきます。
ざっくりですが、上記のように細かい取引を何度も行い、利益を積み上げていくのがスキャルピングです。仮に上記画像の全ての矢印で10円ずつ利益を取ったとしたら「合計で120円の利益」となります。
・デイトレード:利益80円
・スキャルピング:利益120円
このように1度の利益は小さいものの、うまく立ち回ることで大きな利益を生み出すことができます。
相場全体が崩れても影響は少ない
スイングトレードや長期投資をしている場合、相場全体が崩れてしまうと大きな影響を受けてしまい、資産を減らしてしまうことも多いです。
ですが、スキャルピングの場合は、時々刻々とした細かい値動きを利用して、短い時間で売買を完結させるのであまり影響を受けずに済みます。
相場全体が崩れるときは、寄り付きからかなり安く始まることもありますが、スキャルピングなら持ち越しをしないので、この点についてもまったく影響を受けません。
損失の機会が減るという点は、投資をする上で大きなメリットになるでしょう。
相場が動かないときも利益をあげられる
ほかには、相場があまり動かない場合でも利益をあげられるというメリットがあります。
スイングトレードや長期投資の場合は、株を保有して利益を伸ばしていく手法なので、相場があまり動かない場合は利益を出すのが難しいです。
ですが、スキャルピングの場合は、細かい値動きを利用して利益を積み上げていく手法なので、相場があまり動かない場合でも利益をしっかりと出すことができます。
もちろん、大きな動きがありそうなタイミングを狙ってエントリーすることもあります。
つまり、スキャルピングは小さい値動きでも大きい値動きでも、どちらでも利益を出せる投資手法となります。
スキャルピングのデメリット
スキャルピングには様々なメリットがある一方でデメリットも存在します。
・利益が小さい
・コストがかかる
・誤発注
それでは1つずつ確認していきましょう。
利益が小さい
デイトレードやスイングトレードなどは、うまく波に乗ることができれば1トレードで大きな利益を得られることもあります。
ですが、スキャルピングは短い時間で売買を完結するので、基本的に1トレードあたりの利益は小さいです。
そのため、ほかの手法と比較すると「利益が小さい」という点はデメリットになってしまうでしょう。
但し、小さな利益を積み上げていくことで、最終的には大きな利益を狙える手法でもあります。
コストがかかる
スキャルピングは、ほかの手法に比べると、売買する回数がかなり多くなります。
そのため、売買手数料などのコストがほかの手法よりもかかってしまうというデメリットがあります。
1回あたりのコストはそれほどじゃなくても、年間を通すとかなりの金額になってしまうこともあるので、この点はスキャルピングのデメリットになるでしょう。
ただ、証券会社によっては一定条件を満たすと手数料が無料になるところもあります。
スキャルピングをする場合は、手数料プランを比較して証券会社を見直すのも良いでしょう。
誤発注
スキャルピングは、一瞬の判断で収支が左右されることも少なくありませんので、スピードがとても重要となっています。
極端に言うと、常に急いでトレードに挑むことになります。
そのため、スイングトレードや中長期投資のときよりも、誤発注をしてしまうリスクが高くなります。
たとえば、1桁多い株数を成行注文してしまったりすると、高値掴みになってしまうケースもあります。そうなると高値掴みによる損失リスクがあります。
ほかには指値注文をするときに、間違って予定よりも下値で発注してしまい、買いそびれてしまったというようなこともあります。
そうなると実際に損失を被ることはないですが、利益を得られる機会を逃してしまうので「機会損失」となってしまいます。
このようにスキャルピングはほかの手法より誤発注してしまうことが多い手法でもあります。
他にも、場中にずっと画面を見てトレードしなければならないといった拘束時間もデメリットになるでしょうか。
普段から仕事などで場中を見れない方はそもそもスキャルピングトレードにチャレンジすること自体が難しいかもしれません。
株式投資の手法は色々ありますので、それぞれご自身にあった投資手法を選んでいきましょう。
スキャルピングメモ
・また、相場全体が崩れてもあまり影響を受けないというのも大きいメリット
・ただ、ほかの手法に比べてコストがかかったり、誤発注をしてしまうリスクがある