概要
5-HT4部分作動薬の用途に関して、当社が欧州で出願しておりました特許(出願番号15793503.2)は、これまで審査中でありましたが、本日、特許査定※の連絡を受けましたのでお知らせいたします。
今回の特許査定により、5-HT4部分作動薬の胃不全麻痺の治療に関する権利が認められ、米国に続き欧州においても当社の知的財産権が強化される事となりました。
セロトニン受容体の一つである5-HT4受容体は、消化管運動の調節に重要な役割を持つことが知られています。従来の5-HT4受容体作動薬では、心血管系の副作用が見られることが問題となっていましたが、当社が創出した5-HT4部分作動薬を用いた試験では、心血管系の副作用は認められず、強力な胃排出促進効果が確認されております。したがって、当該5-HT4部分作動薬は、胃不全麻痺などの消化管運動障害に対して、安全性の高い治療薬となることが期待されます。
当社は今後も引き続き、5-HT4部分作動薬の知的財産の強化に注力するとともに、グローバルなライセンス活動を展開してまいります。
なお、本特許査定により、2020年12月期(2020年1月1日~2020年12月31日)の当社業績への影響はございません。