概要
当社の連結子会社である富士レビオ株式会社(代表取締役社長:石川 剛生、本社:東京都新宿区、以下「富士レビオ」)は、ルミパルス測定試薬「ルミパルスプレスト iTACT Tg」を日本国内にて発売いたしました。本試薬は、富士レビオの主力機器である全自動化学発光酵素免疫測定システム「ルミパルス L2400」および「ルミパルス PrestoⅡ」を用いて、甲状腺関連疾患の診断の項目であるサイログロブリン(Tg)を測定します。
サイログロブリンは、濾胞性腫瘍の診断補助や甲状腺がん全摘術後の再発モニタリングなどに用いられています。しかしながら、サイログロブリンに対する自己抗体(抗サイログロブリン抗体)の影響により、サイログロブリンの測定値が偽低値となることが報告されています。このため、自己抗体が陽性の場合は、サイログロブリンの測定値を参考にできない等の課題がありました。
このたび、富士レビオ独自の前処理技術の活用により、自己抗体を不活性化し、自己抗体との複合体から遊離されたサイログロブリンを高感度に測定する試薬の開発に成功しました。これにより、自己抗体の陽性/陰性を問わず、サイログロブリンの測定値を診断の参考とすることが可能となります。
このたびルミパルス専用試薬発売により、甲状腺疾患、特に甲状腺腫瘍の治療を行う専門病院や大学病院での活用が期待され、検査の効率化が可能となるほか、高感度・高精度な試薬を提供することで診断の正確性向上に寄与するなど、甲状腺関連疾患領域において幅広い貢献ができるものと期待しております。