概要
当社は、本日開催された取締役会において、Artisense グループの持株会社である ArtisenseCorporation(本社:米国カリフォルニア州、CEO:Andrej Kulikov、以下、「アーティセンス社」といいます。)の株式の一部の取得及びその後の段階的な追加取得による同社の子会社化(以下、「本件買収」といいます。)の方針につき決議しましたので、下記のとおりお知らせいたします。
また、当社は、同取締役会において、本件買収に際してのアーティセンス社株式の取得の対価として、アーティセンス社の株主に対し、本件買収対価の一部として将来にわたり当社の普通株式を割り当てることを目的とした第三者割当による新株式発行に係る発行登録書の提出(以下、「本発行登録」といいます。)を行うことを決議し、本日付で発行登録書を提出しましたので、下記のとおりお知らせいたします。
I. アーティセンス社の株式の取得について
1.株式取得の目的
当社は、自動運転・ロボティクス・AR/VR・ドローンなどを応用分野として、空間・位置認識を行う人工知覚アルゴリズムを提供しており、カメラを用いた Indirect Visual SLAM や、LiDAR を用いたLiDAR SLAM を商用レベルで実用化することを強みとしています。
アーティセンス社は、世界有数の人工知能・コンピュータビジョンの研究グループを持つミュンヘン工科大学における同分野のリーダーであり、自動運転技術の第一人者として世界最高峰の研究実績(論文引用数 32,000 以上、h 指数 88)を有する Daniel Cremers 教授と、連続起業家である AndrejKulikov 氏が、2016 年に共同創業しました。当該グループ企業は、カリフォルニア州シリコンバレー地域に拠点をおく親会社である米国法人、ミュンヘン工科大学や欧州自動車産業界と連携した研究開発を行うドイツ法人、アジアでの事業開発を担う日本法人のグローバル3社から構成されています。
アーティセンス社は、当社においても事業展開する空間・位置認識の技術分野にて、人工知能・コンピュータビジョンの研究開発と技術提供を行っており、中でも Direct Visual SLAM という当社とは異なるアプローチによるアルゴリズムを強みとしています。寡占化が進む同技術分野における有力企業同士のグループ化によって、当社は圧倒的な市場シェアの確保を企図しております。加えて、両社の技術連携により、お互いに得意とする技術が補完的に組み合わさって性能が相乗的に向上し、より複雑な環境下での高度な空間・位置認識を実現することが見込まれ、当社がさらに技術主導で自動運転・ロボティクス・AR/VR・ドローンなどの市場成長の後押しを目指すことができます。
なお、本契約締結と同時に、当社取締役 COO 項大雨がアーティセンス社取締役に就任し、両社の提携を推進してまいります。